いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

原発の黒塗りデータブック。 black painted spec. data book

2011-09-13 19:47:20 | 日記
 (1)安全なのか安全でないのか、どこまでそうなのか、なかなか本当のこと(truth to tell)がわからない。メディアには連日のように大気中の放射線量測定値が発表され、農産物からのセシウム検出情報もよく目にする。

 海に流された大量の放射性物質はその後どう影響を残しているのか、現在の海の放射能汚染度はいかばかりか、福島原発事故の現在もよくわからない。
 専門家の間でも、1ミリシーベルトを巡っても危険度意見もわかれて、被災地の放射性物質汚染度、危険度はおろか東日本一帯への影響も指摘する声も聞く。離れた場所に突然放射性物質の高い地域が出現するホットスポットもある。

 (2)原発事故に対する政府、事業者、専門家に信頼する全幅のものがないからだ。原発事故当初の「直ちに影響を及ぼす範囲のものではない」という気楽な言質(げんち)で時間を稼ぎ、当初から追跡データの放射性物質拡散のシミューレーションも開示してこなかった事実隠しの政府スポークスマン(当時官房長官)が政策通とかで辞任した経産相の後任になる。経産相は原発担当でもある。今更、政策の継続性を持ち出しても、その信頼もなければ信ぴょう性も疑われる有り様だ。

 (3)原発事業者の東電は、国会の求めに事故時運転操作手順書の大半を黒塗り状態(black painted spec. data book)で開示、提出、審議後回収していた。「核物質防護と知的財産上の問題」(報道)とか訳の分からない会社独自技術(know how)の機密保護を優先させた。

 原発事故の原因追究、安全対策による国民の生命、財産、安全、生活を保障する国会調査権もまったく見くびられたものだ。国、政府と電力(原発)事業者とのいいかげんな統治協力関係を示すものだ。
 これでは、国、政府に国民生存権、生命、財産、安全、生活を保障する高い理念があったのか、片すみにでも気があったのか不可思議なところだ。うそと事実隠しの歴史の電力(原発)事業者の自虐的な実態演出(黒塗り)がそう教えてくれる。

 東電がもっとも恐れるのは、民営解体、国有化による技術革新の消滅だ。スペックを黒塗りまでして守ろうとした東電の専門性、技術力、開発力は、福島原発ですでに溶融して消えたのだ。無責任にもほどがある。

 (4)はっきりしてほしいもの(truth to tell)がある。①推進した本来の原発の安全機能のレベル、②福島原発事故の影響度(範囲、内容、累積、健康、食品)だ。
 この期に及んでの黒塗りのように、いまだ事故に隠れて本当の情報が開示されることはない。 

 誰かは知っているのか、誰も答えられないのか、そんなものを推進したのかの問題だ。ドイツからは、脱原発の政治主導に日本の先駆者としての役割を求める声があり、原発大国フランスでは核廃棄物施設で爆発が起きて死傷者が出ている。
 黒塗りできない事実だ。

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