いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

裁判官の推認。 recognized conjecture of court

2011-09-27 19:32:08 | 日記
 (1)司法からの政治の巨悪(「天の声」)への挑戦の宣告だ。民主党元代表・幹事長の政治資金管理団体の同報告書の虚偽記載(政治資金規正法違反)にかかわって、元秘書3人に有罪判決だ。

 元秘書3人は検察の取り調べに当初、事実(元代表・幹事長への報告も含めて)として認めながら、裁判所がこの取り調べに検察の強圧、誘導、不当があったと認めて裁判の証拠にこの被告の供述調書を採用せずに、そもそも物的証拠のない記述不記載の不作為犯罪にこれがミスなのか意図なのか、「状況証拠」による「推認(recognized conjecture)」だけの積み重ねで有罪判決とした。

 元代表・幹事長からの4億円の巨額の収支を同政治資金管理団体の同報告書に記載せずにこれを「単なる記載ミス」とする被告側の主張に対して、多くの国民は心証として推量として、巨額の収支の不記載を子どもだましでもあるまいし、責任ある政治行動理念として単なるミスとしては信じることができない国民感情に添った判断、判決を示したものだ。
 このようなことがまかり通るなら、社会正義のパラダイム(paradigm)は崩壊して、社会全体に信じるものがなくなる影響を及ぼすからだ。

 (2)判決の構成内容は、ちょっと「荒っぽい」ものだった。そもそも人が人を裁く不条理の裁判の中で、「判決」とは裁判、公判の「審議」を通して得た裁判官の「心証」、「推認」を証拠となる供述、物的証拠、状況証拠によって、精度の高いものに固めていく作業だ。

 今回は司法自ら検察の供述調書を不当として採用せずに、不記載という不作為による物的証拠もない中、ミスか意図なのか、公判中の原告、被告の主張と唯一の状況証拠の積み重ねによる裁判官の「推認」だけで判断したものだ。
 当然ながら一部傍聴者からは、裁判官の物語にもとづく根拠のない判断との指摘もある。

 (3)同裁判長は、被告は無罪に足るだけの説明を公判中に十分行えなかったことを重要な判断基準として判決で述べている。そうだとすれば、被告3人が今日即座に判決に納得できずに控訴したと言うのもどちらがどうなのかおかしな話だ。

 控訴するぐらいなら、この公判で納得させるだけの十分な説明をつくすべきであったし、一方裁判長(官)の独断先行の推認であったのかだ。
 人が人を裁く不条理が裁判の中で、物的証拠のない不作為犯罪に対する判断で「判例」を示したものだが、危うさもあり、それだけに国民の心証、推量による判断背景(選挙、国民投票による意思表示)も重要性を増している。

 事態は、10月の元代表・幹事長の「言った」、「聞いていない」の同事件共同正犯(共謀)裁判へと引き継がれていく。

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