いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

人権と夫婦別姓。 the personal rights & the couple has no same a family name

2020-12-14 19:54:39 | 日記
 (1)社会規範(paradigm)というのは社会を統制、規律したいときに必要なもので、いかにも善良なふりをして従順、協力を求めながらいつしか拘束、支配するという危うさだ。戦前はかなり厳格な父権主義と結びついていた。今では父権も威厳はなく、片隅に追いやられていることも多い。

 (2)「選択的夫婦別姓」問題がくすぶり続けている。保守思想の強い議員の多い自民党では夫婦別姓は社会規範、秩序を乱す、家制度が破壊すると反対する意見も多くなかなか話が進展しない。選択的夫婦別姓ごときは必要とする人、したい人がいるなら、認めていいものだが、社会を意のままに支配、統制、規律したい政治家、保守思想家はこだわり、そうはいかないようだ。

 (3)長らく日本文化、社会は儒教思想に根付く父権主義を維持、構築してきて、今でも法律上の世帯主は男性が占める割合が多い。家庭内の力関係は収入との比率、比較が高く自然に男性(父権)優位となるが、若者層では男性収入だけでは家庭、子育てが十分ではなく(女性の権利意識、社会参加意欲の向上は大きいが)、夫婦共働きは家庭生活のルーティンになって家庭での父権低下につながっている。

 (4)直近の世論調査では選択的夫婦別姓制度導入に賛成が49%と過半数に近く、反対24%を大きく上回っている。一方、別々の名字を選ぶかでは、選ぶ14%で同じ名字を選ぶ64%を大きく下回る逆転現象となっている。

 (5)理論的には理解できても生活する現実社会の規範、慣習、対応を考えたらあえて別々の名字を選ばないという社会規範、慣習、対応がまだそこまで整備、受け入れられていない現実問題が立ちはだかっていることがわかる。

 (6)選択的夫婦別姓問題は社会構造、構成、慣習との関係が深く、社会規範、規律を変えることから始めないと前には進めない問題だ。しかし、それとは別に必要とする人、したい人がいるなら法律的取扱いでも選択制を取り入れることは基本的人権(the fundamental personal rights)問題でもあり、夫婦、家庭の選択、責任で混乱も防げる。

 (7)反対する理由が社会規範、秩序を乱す、家制度が破壊するという伝統社会の保守的思想では、社会は「そう」なればなったで時間、文化、慣習が解決するものだ。社会構造上、構成上選択肢をどこまで広げるのかは論議、集約は必要だが、たとえば同性婚は世界的な認知が進んでおり、人々が他人を傷つけず、自らの信念にもとづいて自由に生きたいという願望、希望にこたえるのは基本的人権だ。

 

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