いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

G0(ゼロ)時代の背景。 background of era of G0(zero)

2022-03-26 20:28:31 | 日記
 (1)G7が岸田首相も参加してベルギーで露のウクライナ軍事侵攻に対する緊急首脳会議を開き、「全ての国に対しロシアのウクライナ侵略継続の助けとなるような軍事、その他の支援をロシアに行わないよう求める」(報道)首脳声明を採択して、中国を念頭に圧力をかけた。

 その中国など発展新興国が主導するG20首脳会議が11月にインドネシアで開催される予定で、プーチン大統領も招待されて今のところ出席する意向を示していると伝えられる。

 (2)G7、G20とそれぞれの立場、利益供与関係からの結集、協力を目指しているが、今世界は「G0(ゼロ)」時代ともいわれて世界の秩序が機能せずに中国、露の領土拡張主義が際立ち、露のウクライナ軍事侵攻を引き起こしているともいえる。

 米国が露のウクライナ軍事侵攻がある、あると警告、警戒しながら阻止できずに、そのとおり露の軍事侵攻が起きるという現実世界に「G0(ゼロ)」時代を象徴する。

 (3)「G0(ゼロ)」時代の引き金は、米トランプ前大統領が米国第一、保護主義を唱えてNATOへの米の分担金割合の高さを批判して距離を置き、世界が注目する気候変動会議から一方的に離脱を表明し、露との戦略核兵器削減条約から脱退して再び核兵器開発競争にカジを切り替えて、中国とは関税強化対立の米中経済戦争でこれまでの世界の秩序、規範、規律、基準を崩壊させて国内利益内向き志向に走ったことにより世界を混乱させて「G0(ゼロ)」時代に陥ったとみられている。

 (4)これに対して米バイデン新大統領は米国の指導力、リーダーシップ復権を目指して疎遠となった欧州、NATOとの関係改善、協力に重点を置き、動き、それがまた露のNATO拡大への脅威として米国の指導力、リーダーシップ回復前に一気にウクライナへの軍事侵攻となったと考える。

 中国が経済発展、GDP世界2位の国力を背景に米国と対立する影響力増強も露には援軍となって、米国の影響力低下を印象付けたともいえる。

 (5)中国の存在、協力関係が露、プーチン大統領の強硬姿勢の背景になっている。ウクライナ戦争の停戦には中国の役割、態度、表明が大きな影響力を持つものであり、冒頭のようなG7の中国圧力の表明につながっている。

 しかし中国にとっても台湾統一を抱えて、露の軍事侵攻を行動の正当性につなげたい意向もあって露を簡単に説得できない事情もある、「G0(ゼロ)」時代の背景だ。

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