いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日大リベート判決。 rebate judgment against NIHON univ.

2022-03-30 20:19:48 | 日記
 (1)日大前理事長の取引業者からのリベートなど所得税を申告せず脱税した事件は、日大を取り仕切る前理事長と側近の前理事が業者に対してリベート分を上乗せした価格を設定要求するなど前理事長、前理事の事件であると同時に「日大」組織そのものの本質事件だと書いたが、裁判は前理事長が起訴内容を全面的に認めて3回の公判で終結して、前理事長が脱税額を修正申告したことを受けて懲役1年、執行猶予3年で決着した。

 (2)関与したとされる別の背任罪で起訴された側近理事、医療法人理事長の証人尋問は行われずに日大前理事長が全責任を取り、「日大」そのものの組織的関与への追及はなされないまま「長期政権の閉鎖性による『闇』が正面から審理されることはなかった」(報道)結末をむかえた。

 (3)当時日大理事長として日大組織を支配してきた実力者が脱税額が大きかったとはいえカネの工面に困らない理事長が脱税額を修正申告、納税したからといって、業者にリベート額を上乗せした価格設定を求めリベートを手に入れた悪質性を考えるなら、執行猶予付きの判決は甘すぎる司法配慮だ。

 (4)日大本部、理事と業者とのゆ着性を考えるなら恒常的な価格操作性の関係であり、常習性があり一過性のものではなく事件の関与は悪質で業界の公正、公平な競争原理、取引き、商慣習を破壊してきたものであり、当事者の責任は社会、経済活動的に重いものがある。

 (5)脱税額の修正申告は当然のやるべき事案、前提であり、カネの力で執行猶予が認められる司法印象は、前例、判例としてもふさわしい判断、判決とはならない。日大は全国有数のマンモス大学であり系列校も全国にわたり多く、浅く広い保守的大学という開かれた大学の一翼を担うという印象が強い。

 (6)前理事長は日大相撲部出身で上下関係の厳しい幅広い人間関係を利用して日大理事長として理事会権限を掌握して「日大」を支配していたといわれて、政府、政治、行政の組織改革が他に比べて最も遅れているといわれるのと同様に「大学」の組織改革もいつまでも旧態然として進まずに上下関係の古い、厳しい保守的体質のまま閉鎖性、権威主義がそのまま残されてきた悪幣が、遅きに失したとはいえこれを契機に今度こそ大学組織、体質の改革、改善がされなければ今回の事件の意味はない。

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