東宝特撮映画DVDコレクションから「さよならジュピター」です。
2125年。地球上の人口は180億人を突破しており、宇宙空間にも多くの人類が進出していた。しかし土星のように地球から遠い星ではエネルギーを得ることが困難となっていた。そこで「JS計画」として、木星を第2の太陽とする計画が進められていた。しかしそれを快く思わない団体もまた存在している。ジュピター教団は穏健派だが、中には強硬派も存在しており、JS計画調査主任・本田の恋人マリアもまたその一員だった。
そんな折、彗星の飛来が減っており、無人探査機も行方が途絶える事件が発生していた。本田の友人・キン大尉は井上博士と共に調査へと向かうも、事故にあい消息を絶ってしまう。その原因はブラックホールだった。2年後、ブラックホールが太陽系に接近するという事実が判明する。避難もとても間に合わない状況だが、本田は木星を爆破し、ブラックホールの軌道をずらす提案をする・・・
と、いうわけで木星を巡る人類の物語でした。
「さよならジュピター」のタイトル通り、最後は木星に別れを告げることになる人類。爆破して軌道がずれた後も、1人を除いて慶ぶことは無く、しんみりとした雰囲気が漂っていました。自分達が少しでも長く生きながらえたい。そのためには木星を爆破せざるを得なかった。大勢を助けるためとはいえ、1つの星の命を奪い、多くの作業員たちが犠牲となっていた。本田が最期に木星から受け取ったメッセージを「さよなら」と解釈していました。木星は太陽系を守るためにガスとなる事を受け入れ、別れを告げるのみ。でもその声はどこか悲しそうでした。
火星から発見された、ナスカの地上絵のようなメッセージと、木星を漂う巨大な宇宙船・ジュピターゴースト。それらは宇宙人に関係しているのではと考えられていました。もしかしてそのメッセージを残した宇宙人達は、遥か昔に太陽系にブラックホールが接近する事を予知して火星にメッセージを残し、その時繁栄しているであろう種族が木星を爆破する事も見越してジュピターゴーストを置いていったのでは・・・と思いました。滅亡を回避するためには、木星が犠牲にならざるを得ない。それならば、最期に木星の声を聞いて欲しい。星もまた1つの命である事を知って欲しい。宇宙人は宇宙開発への何らかの警鐘を鳴らしているのかもしれません。
人類は宇宙開発をしてまで地球の外に出なければならないのか。滅びを受け入れ、地球で過ごし続けるか、滅びを少しでも先延ばしにするため宇宙を目指し続けるか。それの正しい答えなんて無いでしょうね。ただ、人類の滅びを先延ばしにするために、星や自然を犠牲にし続けるのが必ずしも良いとは言い切れないでしょう。星にだって声がある。その事を木星は最期に教えてくれました。
本田のようにJS計画を進める人もいれば、マリアのように木星開発に反対するジュピター教団もいる。指導者のピーターは周囲の人間達に破壊工作を命じる事はせず、ただ地球で生き、そこに生きる生物や自然の美しさを歌っていました。それは決して悪い事ではないですが、宇宙に一度でも出てみれば、彼の見方にも何らかの変化があったでしょうね。自分を慕ってくれている人がいる以上、彼らが何を考え、行動しようとしているのかを把握するのは難しいですが、可能な限りしていなければならないと思います。
なかなか面白い映画でした。ただ序盤の本田とマリアのラブシーンは苦手です(苦笑。
2125年。地球上の人口は180億人を突破しており、宇宙空間にも多くの人類が進出していた。しかし土星のように地球から遠い星ではエネルギーを得ることが困難となっていた。そこで「JS計画」として、木星を第2の太陽とする計画が進められていた。しかしそれを快く思わない団体もまた存在している。ジュピター教団は穏健派だが、中には強硬派も存在しており、JS計画調査主任・本田の恋人マリアもまたその一員だった。
そんな折、彗星の飛来が減っており、無人探査機も行方が途絶える事件が発生していた。本田の友人・キン大尉は井上博士と共に調査へと向かうも、事故にあい消息を絶ってしまう。その原因はブラックホールだった。2年後、ブラックホールが太陽系に接近するという事実が判明する。避難もとても間に合わない状況だが、本田は木星を爆破し、ブラックホールの軌道をずらす提案をする・・・
と、いうわけで木星を巡る人類の物語でした。
「さよならジュピター」のタイトル通り、最後は木星に別れを告げることになる人類。爆破して軌道がずれた後も、1人を除いて慶ぶことは無く、しんみりとした雰囲気が漂っていました。自分達が少しでも長く生きながらえたい。そのためには木星を爆破せざるを得なかった。大勢を助けるためとはいえ、1つの星の命を奪い、多くの作業員たちが犠牲となっていた。本田が最期に木星から受け取ったメッセージを「さよなら」と解釈していました。木星は太陽系を守るためにガスとなる事を受け入れ、別れを告げるのみ。でもその声はどこか悲しそうでした。
火星から発見された、ナスカの地上絵のようなメッセージと、木星を漂う巨大な宇宙船・ジュピターゴースト。それらは宇宙人に関係しているのではと考えられていました。もしかしてそのメッセージを残した宇宙人達は、遥か昔に太陽系にブラックホールが接近する事を予知して火星にメッセージを残し、その時繁栄しているであろう種族が木星を爆破する事も見越してジュピターゴーストを置いていったのでは・・・と思いました。滅亡を回避するためには、木星が犠牲にならざるを得ない。それならば、最期に木星の声を聞いて欲しい。星もまた1つの命である事を知って欲しい。宇宙人は宇宙開発への何らかの警鐘を鳴らしているのかもしれません。
人類は宇宙開発をしてまで地球の外に出なければならないのか。滅びを受け入れ、地球で過ごし続けるか、滅びを少しでも先延ばしにするため宇宙を目指し続けるか。それの正しい答えなんて無いでしょうね。ただ、人類の滅びを先延ばしにするために、星や自然を犠牲にし続けるのが必ずしも良いとは言い切れないでしょう。星にだって声がある。その事を木星は最期に教えてくれました。
本田のようにJS計画を進める人もいれば、マリアのように木星開発に反対するジュピター教団もいる。指導者のピーターは周囲の人間達に破壊工作を命じる事はせず、ただ地球で生き、そこに生きる生物や自然の美しさを歌っていました。それは決して悪い事ではないですが、宇宙に一度でも出てみれば、彼の見方にも何らかの変化があったでしょうね。自分を慕ってくれている人がいる以上、彼らが何を考え、行動しようとしているのかを把握するのは難しいですが、可能な限りしていなければならないと思います。
なかなか面白い映画でした。ただ序盤の本田とマリアのラブシーンは苦手です(苦笑。