「女海賊ビアンカ」

2014-04-21 00:07:21 | ミュージカル
児玉っちなかなかやるやん!

いや~、席が後方だったら恥ずかしげもなく涙を拭ったけど、前方だったからあからさまに手で拭うのは恥ずかしいものがあったから我慢した(笑)

最初は、劇団新感線の学芸会版みたいな雰囲気だったけど、ラストに向かうに連れて伏線効果と人生哲学ならぬメッセージ性に胸を打たれ心の中ではたくさん感動の涙をこぼしてました。

まさかの伏線というか、ちゃんと伏線が敷かれていて最後まで退屈せず観れました。

児玉先生、宝塚辞めて正解だよ!影絵といった児玉テイストも活かされていて、漫画チックな見せ方で遊び心がありつつ、海賊ものだけあって人海戦術を駆使した殺陣も見応えあったし、最初は学芸会ぽかったけど、だんだん本格的な展開になってきて存分に楽しめました。

ストーリー的には辻褄が合ってるのかいささか疑問はありましたが、伝えたいメッセージ性の方がストーリー展開より優っていたので、ガラカメワールドもありつつ児玉ワールドもあって、逆に学芸会チックなのが良かったと思う。児玉先生、良い仕事されていたと思います。

実は、漫画版のビアンカ、わたくし全く存じ上げてませんでした(汗)自称ガラカメファンではございますが、漫画も持ってますが、この「女海賊ビアンカ」が載ってる巻前後だけは購入してませんでした。という事実を昨日知りました。読もうと思って探したらなかった(汗)

そうなんだよね~、この前のアメトークの“ガラスの仮面芸人”の時、偶然このビアンカが取り上げられていて、このエピソード記憶にないな~と思っていたら当たり前やわな。持ってないんだから読んでないよ!(笑)

劇団つきかげ…、

なんか、大好きなガラカメの世界がリアルな世界になって登場するっていうのは不思議でならん。

もっと早い時期に、私がもっと若かった時に立ち上げてくれていたら、間違いなくオーディション受けたのにな(笑)

主役の唯月ふうかちゃんは、お嬢様とボーイッシュな演じ分けがお見事でした。ぶっちゃけ、昆ちゃんのライバル現われたし!って思ってしまった。これからも舞台女優さんとして活躍されるはずなので将来が楽しみです。

宝塚ファンとしては、宝塚の家政婦協会のマリエッタさんこと美郷真也さんがマリエッラ役として出演されていて、いかにも児玉先生の遊び心が活かされた役名で面白かったです。

後、知ってる方は大沢逸美さんの悪役がかなり板についていて、歌も上手くて、昔の大映ドラマの不良役を思い出しました。かなり迫力があって素晴らしかったです。

ほとんどの役者さんを存じ上げないんですが、それぞれに個性があって良かったです。ビアンカの影の役の方、めちゃ美味しい役でしたね(笑)シルバーの方も良かった。人間関係の心理描写は本当に上手かったと思います。意外な人間関係が伏線になっていて、よく計算された脚本だと思いました。児玉先生ナイス!です。

誰もが人には言えない過去がある。それでも逃げずに生きていく勇気、生き抜く力や明日への希望を見失わないことを教えてくれる素晴らしいメッセージ性に溢れた作品で本当に感動してます。

ガラカメにはたくさんの劇中劇があるから、一つ一つ舞台化して欲しいですね。

「二人の王女」は絶対実現して欲しい!いや必須でしょう!?「紅天女」は難しいと思うけど、北島マヤ版と姫川亜弓版で上演したら面白いよね。っていうか、それぞれ作品に二人のver.がある方が断然見る側も楽しめると思う。

この劇団つきかげの魅力は、美内先生とコラボしてる点にあるので、リアルに漫画の世界に近い訳だから、漫画チック&学芸会チックを活かしつつ、たくさん上演して欲しい!

この作品、生きることだけでなく、愛もテーマになっているので、まさしくガラカメのメインテーマなので、これからもそれらをモチーフに劇中劇の舞台化を楽しみにしてます!頑張って下さい!次回があるならまた観に行きます!

今日のまとめ:劇場を出るとき、舞台関係者さんらしき方がたくさんいて、その内の一人、男性の方でおもむろに泣いて感動している人がいてとても微笑ましかったです。意外と男性客が多くてビックリした。

最後に、

紫のバラの人より

なかなか粋なことしますな!(笑)