二銭銅貨

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地獄の饗宴

2006-11-28 | 邦画
地獄の饗宴  
1961.09.29 東京映画、白黒、横長サイズ
監督:岡本喜八、脚本:池田一朗、小川英、原作:中村真一郎
出演:三橋達也、団令子、池内淳子、田崎潤、中北千枝子、佐藤慶

団令子はワルモノ。
三橋達也もワルモノ。
田崎潤も佐藤慶もワルモノ。
つでに、中北千枝子もワルモノで、何故か信心深く、
新興宗教にハマっているらしい奥様。
ワルモノで無いのは池内淳子だけ。

ラストに妙なヌーベルバーグっぽい雰囲気があり、
全般にテンポは良いのだけれど、
何か、抜けている部分があって、そこが変調な喜劇の味わい。
それに、団令子と三橋達也の逢引の場面は、
何故かアップテンポな「旅の夜風」、つまり愛染かつら。

団令子は太めの妖精のよう。
黒の衣装で、ちっとも悪そうでなく、かわいらしい。
一生懸命、悪女ぶっているけれど、ちっとも、そんな感じではない。
三橋達也もタフガイぶっているけれど、
実は、かなりのオヒトヨシで、肝心な所が抜けている。
そんな似たもの同士の二人だ。

他のワルモノ達も全員、何だか、間が抜けています。
そのせいで全般に、ゆったりした、丸っこい感じが漂っているのです。
なのに、映画は、本来、テンポの良い派手で切れるアクション映画。
ですから、調子が妙で、変な味わいのする映画なのです。
06.11.23 NFC
コメント
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