昨年4月東京・池袋で起きた暴走事故の裁判が始った。
偶然にもその場に居合わせた主婦と女のお子さんが巻き込まれて死亡、高齢者が起こしたこの事故の犠牲者には多くの人の涙を誘った。
何の罪もないのに命を落されたこの二人のご主人さまの悲しみは計り知れない深さの中で苦悩の毎日が始ったに違いない。
この事故を起こした被告は旧通産省工業技術院の元院長で89歳の男性、明らかにブレーキとアクセルの踏み間違いが原因だと誰でも推定出来る事故だ。
私も高齢者だからこの事故で大変なショックを感じた。私は昔から 「車は凶器」 と肝に命じながら安全運転を心がけてきたが、この事故を契機にますます 「車は超危険な凶器」 と車恐怖症になったくらいだった。
Mが元気ならもうとっくに免許証を返納したであろうが、現状、要介護のMの事を考えると車は欠かせない便利な交通具だから、安全運転に徹しながら運転しているつもりだ。
昨日、この事故の裁判が東京地裁で始ったが、初審理の場で被告は 「走行制御システムの異常で暴走した可能性がある」 と、全面的に争う姿勢を示した。
この言葉を聞いて、被害者のご家族は納得できない虚しさを感じたであろうが、私も腹立たしい気持を抑えることができなかった。
そんな主張は元役人の勝手な言い訳のようで、二人の命がなくなったという事実に対してどのように向き合っているのだろうか?
弁護側は制御システムの異常と主張しているが、もしそうなら世界中の同車種がリコールとなる。
だが、そんな主張が通るはずもない。裁判所は被告に厳しい実刑判決を下すべきだ。
このような事故が起ると車を運転している高齢者に対する締め付けも激しくなる。
私は先日、警視庁・府中運転免許試験所で免許証更新に必要な 「認知機能検査」 を受けてきたが、このような検査を高齢者だけをターゲットにしているのは納得できない気持もある。
この検査内容を見ると、65歳以下の免許証所有者に受検させたら、多くの人が落第するような内容も一部含まれている。
権利と義務を考えるなら 「法の下では誰でも平等」 が原則だから、運転免許証所有者全員に同じように検査を義務付けるのが当たり前ではないだろうか?
10時過ぎの外気温は15度、今日は朝昼晩とこの気温が横ばいとの予報、雨も降りつづいている。
この気温では暖房が欲しくなり、始めてガスファンヒーターのお世話になっています。
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