平成29年2月14日
津山定住自立圏形成へ懇談会(1市5町の共生ビジョン案承認)
津山市と周辺5町(岡山県鏡野、勝央、奈義、久米南、美咲町)が連携し地域活性化や人口減少対策に当たる「定住自立圏」で、2017年度から5年計画でスタートさせる具体的事業を示した「共生ビジョン」案について、民間団体や地域住民から意見を聞く懇談会が13日、市役所で開かれた。
懇談会は、医療・福祉、産業振興、教育、観光といった連携分野に基づき、津山商工会議所や美作大・短期大学部、市観光協会、市民生児童委員連合協議会などのメンバーで構成。宮地昭範市長が各団体の代表15人に委員の委嘱状を手渡し、「自治体の枠を超え、それぞれの市町の強みや特性を生かした役割分担の下、圏域の生活機能向上を図りたい」とあいさつした。
ビジョン案は4章からなり、各市町の人口推移や産業別の従業者数、高齢化率といったデータを示した上で、取り組み内容を提示。
▽市の病児保育施設の相互利用
▽徘徊(はいかい)の可能性がある高齢者を早期発見するネットワークづくり
▽IJUターンを検討している人の就職試験の交通費を一部助成する制度の創設
▽津山まなびの鉄道館(同市大谷)と柵原ふれあい鉱山公園(美咲町吉ケ原)を結ぶバスの運行―など36項目を盛り込んでいる。
案は全会一致で承認され、2月中にパブリックコメント(意見公募)を実施し、3月末までに策定。
懇談会は今後も年に1回程度開き、事業の進捗(しんちょく)状況などを報告する。
定住自立圏は、人口がおおむね5万人以上などの要件を満たす「中心市」と、生活で密接な関係のある「周辺市町村」でつくり、事業に対して国から財政支援が受けられる。6市町は1月、形成に関する協定を締結した。