ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

邪教集団トワイライトの追撃 ディーン・R・クーンツ

2010-04-02 13:29:00 | 
いくらなんでも、このタイトルはないと思う。

いや、内容はその通りなのだが、これじゃ知らない人は手に取らない。クーンツの面白さを知っている私でさえ、ちょっと躊躇ったぞ。

でも内容は面白い。読み出したら止められない面白さがある。これぞエンターテイメント小説の真骨頂だと思う。クーンツはホラー作家と呼ばれることを嫌うという。クーンツには読者を楽しませることにこそ、作家としての本領を発揮する。そこに徹底している。

不幸な家庭に育ったクーンツにとって、読書は数少ない楽しみであり、読書で救われた思春期を過ごしているそうだ。だからこそ、読者を楽しませることを至上の命題だと考えている。面白くって当然だ。

私はもっと沢山の人にクーンツの面白さを知ってほしいと切望している。

だが、未だ日本では知名度は高くない。原因の一つは本のタイトルではないかい?ホラー作家と銘打ってしまったことで、かえってホラーに興味がない読者を逃していないか?

私にとってはホラー作家の四天王なのだが、あくまでモダン・ホラー小説の語り部だ。いや、ホラーを超えたところで読者を楽しませることができる稀有な作家でもある。

実はもう一つ不幸がある。それは映画化された作品が、どいつもこいつも駄作ばかりなのだ。B級ホラーなら許せるが、C級としか言いようがない愚作ばかり。呆れるほど出来が悪い。おかげで原作までイメージダウンなのだ。

騙されたと思って一度は読んで欲しい。本当に面白いんだってばさ。
コメント (2)
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