ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

摂待交際の必要性

2011-02-04 11:53:00 | 社会・政治・一般

政治が幼稚化している。

このところ、政治資金報告書を巡る馬鹿げたニュースが、ちらほら散見する。女性が席につくお店、いわゆるキャバクラやスナックの飲食代が政治資金の使途として処理されていることが原因のようだ。

馬っ鹿!じゃなかろうか。

そりゃ、政治家や秘書が個人的趣味で楽しんだものならば、それは政治資金の用途としては相応しくない。あくまで個人のお小遣いでやってほしいもの。

だが、政治家の支援者や関係者との飲食だとしたら、それは当然に必要なものだと私は考えます。なぜなら、有効な支出だからです。

民主主義の政体において、政治家の大きな役割の一つは意見を集約して、取りまとめることです。これは自分の意見を公言するだけではダメで、人の話に耳を傾ける必要があるのです。

だからこそ、政治家は地元に帰っての支持者廻りを欠かさない。冠婚葬祭などの行事は絶好の機会であり、その場に短時間でも顔を出して、支持者との顔つなぎをしておく。

そして可能なら飲食の場に出て、一緒に杯を重ねて時間を共にする。これが政治家が支持者たちの意見を取りまとめるのに有効な手段であることは、今も昔も変らぬ不変の現実です。

なかでも、美味しい食事や、その場を華やかに盛り上げてくれる女性たちは、極めて有効な手法です。馬鹿げていると思われる方もいると思いますが、実際に意見の取りまとめや、争い事の仲介などをやってみれば分ります。役に立つからこそ、これまで長年にわたり使われてきたのです。誰が無駄な金を遣いたがるでしょうか、よく考えて欲しい。

だが、この現実が分らない人たちがいる。それが自らの善意と正しさを信じて疑わぬ人たちだ。この人たちは、周りの人間が自分を信じてくれる、支持してくれるのを当然だと思い込んでいる。

人の話をきくことよりも、自分の考えの正しさを周囲が納得すればいいと思っている。だから、接待交際の必要性なんて理解できない。会議室で堂々、自分の意見を伝えれば、それで事足りると思っている。

当然に、高い食事や、女性を侍らすようなお店を使うことなんて、自分の政治手法には不要だし、必要性なんて理解できない。だから政治資金報告書にそのような記載があると、目くじら立てて騒ぎたがる。

子供たちの学級会レベルの発想なんだよね。

現実を見ろ。政治に限らず、ビジネスの世界でも接待交際費はきわめて有効な手法の一つだ。これを男社会の欠陥だなんて言ってたお間抜け女性政治学者がいたが、世間知らずもいいとこだ。

私は女性経営者を何人も知っているが、どの方も接待交際費は惜しまない。人を動かす円滑剤として、接待交際費が極めて有効であることを、皆知っているからだ。

流行音痴の私が恐縮してしまうぐらい、皆さん流行のお店、人々か関心を持つようなお店を知っている。よく情報収集に努め、自ら足を運び検分した上で、お客さんを招待し、あるいはスタッフを労い、自分の仕事に役立てる。

酒、美味しい食事、温泉、場を盛り上げるホステスさん、一芸に秀でた芸人さん、仕切り上手な司会者、役に立つものは何でも使う。それが人を上手に使うコツであるのは、古今東西変ることのない現実。

私が不愉快なのは、その現実を知りつつ、平然と報じる新聞やTVだ。記者、とりわけ政治部の記者には美食家が多い。接待され馴れているから当然だ。それなのに、よくぞヌケヌケと今回のような間抜けな報道が出来るものだ。

どうせ報道するのなら、政治家や大物経営者が個人的嗜好で接待交際を濫用している実態(たしかに存在する)を報じてみろ。芸能プロダクションと政治家や大企業との黒いつながりを暴いてみろ。それを知りつつ黙っているくせに、泡沫政治家の交際費疑惑を騒いで正義感ぶるな。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする