無知からくる優しさは、時として有害である。
韓国の済州島で行われる閲覧式に、自衛隊の艦船が参加する。海外を訪問する自衛隊艦船は国際法上の慣行に基づき日章旗と旭日旗を掲げる。これに、韓国が噛みついている。
曰く、旭日旗はナチスの紋章同様に戦犯旗なのだから、容認することは出来ない。だから旭日旗を掲揚しての入港を認めない。
まず最初に確認しておくが、他国の大使館や軍用機、軍艦は相手国の領域であり、韓国内ではない。だから韓国の内政の干渉は受けない。これが国際法である。
次に旭日旗を戦犯旗だと考えているのは、世界中で韓国だけである。
たしかに第二次大戦中、日本の軍艦には旭日旗が掲げられていた。それは確かだ。でも、旭日旗自体は、別に軍艦の独占ではない。旭が輝くさまを描写した旭日模様は、既に江戸時代から確認されている。
特に漁港では、大漁旗として勇ましく掲げられて、漁師たちは海に出かけていった。荒海に勇気をもって船を出す漁師たちの心意気を示す象徴として、旭日模様は愛されてきた。だからこそ、軍艦にも採用された。
それは現在も同じで、自衛隊だけでなく、民間の漁船にも旭日旗を掲げることは珍しくない。これを軍国主義の象徴だと誹謗しているのが韓国である。
馬鹿らしい!
実のところ、過去に何度となく旭日旗を掲げた日本の艦船が韓国を訪れている。その際に騒ぎになったことはない。韓国が騒ぐようになったのは、韓国経済が躍進して途上国から先進国の仲間入りをした1990年代からである。
経済大国として聳え立っていた日本を、今や追いつけ、追い越せとの機運が高まってきた時期になって、いきなり旭日旗が問題視された。
なぜか。これは彼らが中世以来持ち続けてきた中華思想が根底にある。文明の中心であるコリアの周辺にある蛮族の国に対する優越感を、朝鮮半島の人たちは抱き続けてきた。
だが、現実は残酷だ。本家シナの没落はともかく、野蛮なはずの倭国が先進国として世界に認められている現実は耐え切れない。韓国が途上国であった間は、その現実を無視できた。
でもソウル五輪以降、急激に先進国として自覚を深めた韓国には、日本が先行していることが耐え切れぬ苦痛であった。だが、ようやく追いつけそうになってきた。今こそ、日本の地位を貶めて、韓国こそ先進国として世界に認めさせよう。
このような差別的、独善的意識があるからこそ、韓国は日本を戦犯国だと誹謗し、日本を貶めようと必死になる。国際法とか、国際間の儀礼上の慣行なんて評価しない(ヘンな言い方です)。我々、韓国民の心情を優先し、旭日旗を掲げることを止めさせることこそ最も大切なことである。
そう主張して大騒ぎしている。もっとも相手にしているのは日本だけで、世界は相手にしていない惨めな現実は無視しているようだ。
当然ではあるが、小野田防衛大臣は国際法上の慣行にのっとり堂々と旭日旗を掲げることを宣している。
おかしのは日本の一部のマスコミで、韓国民の心情を配慮して、両国間の友和のために旭日旗を掲げるべきでないと主張したがっている。相変わらず、日本を貶めるのが好きな反日自虐が本性であることが良く分かる。ウソを根拠にした優しさなんて偽者だ。そんな偽善では、真の友和は生まれない。
もっとも私は、以前書いたように、コリアの思い込みは儒教に基づく宗教的な怨念だと思っているので、話し合いで解決することはないと確信しています。別に友和なんて必要なく、ただ冷徹な距離を保てれば十分。
自衛隊艦船は、恥じることなく、堂々と旭日旗を掲げて航行して欲しいものです。