ヌマンタの書斎

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小売店の縮小

2019-10-24 11:45:00 | 経済・金融・税制

偶に仕事で地方へ行った時の楽しみの一つが、その地元独特のスーパーマーケットに立ち寄ることである。

現在、全国規模で展開しているのは、イトーヨーカ堂とイオン、西武ぐらいなのだが、それほど個性がある訳ではない。それに、言っちゃなんだが、少々高い。それに見合う内容の商品もあるが、そうでない奴もある。だからこそ、店舗の廃止や移転の噂が絶えない。

ここ数年、全国規模で展開している小売店の店舗縮小が相次いでいるのは、報道などでも良く知られていることだ。その一方で、ドラッグストアやホームセンターなどが、スーパーに負けない品揃えで小売業に参入している。

でも、全体としてみれば、小売業は縮小傾向にある。これはある意味、必然の流れであろう。なにせ日本の人口は減る一方であり、それほど多くの買い物をしない高齢者の割合が増える一方であるのだから、小売業が縮小化するのは当然である。

ところが、そんな中でも人気を博している中規模な小売店、スーパーは確実にある。独特な商品構成や、個性的な商品、品ぞろえでその地元のみならず、地方からも客を惹きつける。

そんな噂を聞きつけると、無精者の私でさえ一寸足を延ばして、行って見たくなる。そして行けば、目的のもの以外にも買ってしまう。このような小売店は、こんな時代であっても売り上げを伸ばせる。

現在、アマゾンや楽天などネットでの小売業が売り上げを伸ばしている。特にスマホでの小売りは、個性的を出さねば生き残れないため、特徴ある売り方、商品展示などで個性を出している。

だが、その一方で失敗するネット販売も後を絶たない。当然であろう、素人がたいした努力もなしにこの競争の厳しい業界で生き残れるほうが不思議である。

時代はどんどんと変わっていく。高齢化社会は、欲しがらないが金は持っている老人という厄介な消費者と、どう付き合っていくかが問題となる。誰もがスマホやPCに対応できる訳ではない。だからコープなどがやっているFAXによる注文受け付けは案外と馬鹿に出来ない。年をとればとるほど、使い慣れたシステムに安心するからだ。

消費税増税を契機に、盛んにキャッシュレス社会の到来を宣伝している。特に若い人は、この便利なキャッシュレスを率先して使っている。その一方で、買い物はあくまで現金だとする中高年は少なくない。これを時代遅れだと言う人もいるが、それは違うと思う。

日本の場合、紙幣の信用度が非常に高い。贋札が横行する外国とは異なり、偽造が難しい日本の紙幣に対する信用は、案外と在留外国人が一番良く知っている。とはいえ、キャッシュレスが使える店が、もう少し増えると外国人向けの売り上げは、もっと増えるだろうとも思っている。

ただ従来のクレジットカードは導入コストが高いし、信用調査も厳しかったから零細小売店は及び腰。だからこそ、スマホによりキャッシュレス決済は、もっと伸びる余地がある。でも、現金取引がなくなることはないとも確信している。

私は特に買い物好きという訳ではない。だからこそ、自分の目で見て、足を運んで経験してみることを重視している。コンビニも含めて全国一律のサービスを提供するかたちでの小売店は、大きな曲がり角を迎えていると思います。

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