ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

ソマリアの海賊

2020-11-17 12:49:00 | 社会・政治・一般

息子よ、よく聞くのだ。

父さんは昔、ソマリアの海で海賊をしていた。あの頃のソマリアは、政府は崩壊していて、誰も信用できず、誰も助けてくれなかった。だから手に武器をもって、俺らの海を荒らす外国の船を襲って稼いでいた。

お前が赤ん坊の時の生活費は、すべて海賊をやって稼いだものだ。おれは命を賭けて家族の為に戦ったのだぞ。

しかし、ある日変な東洋人がやってきた。海賊なんて止めて、でっかい魚を捕まえろと言う。おれが漁船もないし、漁具もないと言うと、なんとその東洋人は、漁船を貸してくれた。捕まえた魚も買ってくれた。


その魚を輸出するための面倒もよく分からん手続きもやってくれた。おかげで、俺たちは海賊という危ない仕事から足を洗えた。先祖がやっていた仕事、つまり漁師に戻ることが出来たのだ。

お前も明日から俺と一緒に海に出て、マグロを捕まえるのだ。そのマグロを売って稼いで家族を養うのだぞ。買ってくれるのが、あの変な東洋人だ。皆はツナキングと呼んでいるぞ。

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