食べ頃が難しい果実が洋ナシ、通称ラ・フランスだと思う。
八百屋さんやスーパーなどの店頭で売られているものは、まだ完熟前なので、家で数日熟成させる必要がある。この熟成をやらないと、あの蕩けるような甘い食感は味わえない。
私が農家の方から教わったのは、ヘタの出ている周辺が指で軽く押してみて柔らかくなり、鼻を近づけると甘い匂いが感じ取れたら冷蔵庫に入れ、数時間後に出して食べるのが良いとのこと。
たしかに完熟したラ・フランスはねっとりとした甘い食感が絶妙で、いわゆる和梨とは別物の美味しさである。ただ、うっかりものの私は熟し過ぎたり、熟成が不足したりと、なかなか上手く出来ずにいる。
美味しく食べるには、いささか手間がかかるので、あまり人気がないようだが、私はけっこう好き。夏から秋にかけては美味しい果物が沢山出回るが、ラ・フランスは他に似たものがない別格のフルーツだと思う。
ところで、このラ・フランスは日本独自の果物で、欧州では栽狽ウれていないと知りビックリ。もちろん元々はフランスの野生の果実であるClaudeBlanchet(クロード・ブランシェ)なのだが、それを日本で品種改良したのがラ・フランスだそうだ。
欧州でも似た品種の洋ナシはあるが、たしかに味が違ったように思う。旅行した際に、市場の露天売りで買った覚えがあるのだが、あまりネットリしていなくて、むしろリンゴに近い味わいだったと思う。
ブドウに限らず、日本人って本当に改良するのが好きなのだなァ。多分、なんでもかんでも食べることではシナ人に負けるけど、美味しく改良することならば世界一かもしれませんね。