シナの地で近年、絶大な人気を誇るのが抗日映画や抗日ドラマだ。
もちろん北京政府の肝煎りである。大日本帝国の兵士たちを素手やパチンコでバッタバッタとなぎ倒す正義のシナ兵たちが大活躍する。シナでは上映されれば、たちまち人気を博す定番となっている。
しかし表題の四コマ漫画の作者は、その背景を喝破する。シナでは映画であろうとTVドラマであろうと、政府の規制と監視が厳しく自由に作ることは出来ない。政治的な風刺などは論外だが、それ以外にも色っぽい姿や、自由を強調し過ぎる作品は厳しく規制される。
しかし抗日作品に限っては、自由度は大幅に増える。だからレオタードを着た女性兵士とか、抱き合って胸を揉みまくる映像も平気でとれる。ちなみに胸の間から爆弾が出てきて、日本兵をブッ飛ばすので政府の規制はなかったとか。
そんな訳で抗日映画の自由度に惹かれて多くの監督、脚本家、俳優が喜び勇んで参加している。でも抗日作品には日本の漫画ワンピースで使われた構図などが流用されており、彼らが日本作品のファンであることがバレバレだ。
もちろんハリウッド映画の影響もあり、抗日映画にはマトリックスばりのアクションシーンが取り入れられたものもある。もう何でもありのハチャメチャぶりだそうだ。
実際に日本軍と戦った老人たちから、「日本兵はあんなに弱くない」とか戦争を知らぬ若者からも「あれだけ強いはずのシナ兵が日本を追い出すのに8年もかかったの?」などとつぶやかれる始末である。
さすがに現在は行き過ぎた抗日作品は政府の顰蹙を買ってしまい「歴史に忠実に」と注文がつく。でも表題の作品の著者は「あれが歴史?北京政府に都合がいいだけの歴史が本物なのか」と異議を呈する。
ネット上に北京政府をゆるやかに批判する作品を発表し続けたが故に迫害され、現在は出国して日本に滞在し、ここで初めて自由のありがたみを痛感している著者の思いは複雑だ。
日本の国会議事堂の前でデモをする人たちに疑問をぶつけて、却って顰蹙を買っているが、どちらが正しいのかは明白だ。外国人から、しかもシナ人からみる日本の反日平和活動の異常さへの指摘は実に興味深い。機会があったら是非、手に取って欲しいと思います。