毎月のことだが、やはり月末は忙しい。
顧客の下へ車を走らせ、申告書に署名と押印を頂き、事務所に戻る途中のことだ。いつもはガラガラの国会周辺の道路を使おうとしたら、警官に迂回を指示された。
ゆっくりと車を走らせながら、横目で国会の方を見ると「戦争法案反対」とか「子供を戦場にやらない」とかのプラカードが見えた。また、あの人たちかァ~
別にデモを否定している訳ではない。政治的主張の手法として、デモはそれなりの価値をもっている。実際、民主主義を掲げる国家にとっても、あるいは軍事独裁国家においてさえも、デモは軽視していい政治手法ではない。デモが契機となって政権が揺らぎ、政権交代どころか、国が動乱に陥ったこともある。
それだけの価値を有するデモではあるが、デモが大きな力を持つのは、そのデモの主張が多数派の声を反映している場合に限られる。デモを苦々しく見下ろす政治家たちは、デモそのものではなく、デモの背景とその土壌にこそ惧れを抱く。
多数派の小さな声を集約したデモに対して、政治家は決して心安らかな気持ちになることはない。それは絶対的な権力を握る独裁者でも例外ではない。ルーマニアのチャウシェスク大統領も、公邸の広場に集まる群衆に怯えて、政権を放り出したほどだ。
しかし、この平和な日本で国会の前に集結した数万人程度の集団では、政治家の気持ちは揺らがない。60年代を揺るがした安保闘争では、実に100万人を超える群衆が、国会周辺に集まり大騒動となった。
ただ、この時朝日新聞に煽られた全学連の中野明大が国会の柵を乗り越えて乱入したことが、この平和を求める群衆を暴徒と見做す結果につながった。朝日新聞の腰抜けぶりはともかくも、以降デモに対する一般大衆の目は冷めてしまった。
おかげで70年安保闘争は、規模こそ大きかったものの、大衆の支持を得られず、惨めな敗北に終わる。以降、日本共産党も社会党も、デモ戦術を平和なものへと切り替えるようになった。攻撃的なデモは、戦後の日本ではむしろ逆効果だと悟ったからだ。
しかし、時代は変わり、かつての左派勢力は身を引き、代わりに新しい反自民、反米軍気質の新しい勢力が現れた。おかしなもので、再び同じことを始めている。かつて煽るだけ煽って、いざ騒乱になると尻めくって逃げ出した朝日新聞は、またしても同じことをやろうとしている。
過去の失敗を学ぶことをしないがゆえに、同じ誤りを繰り返す。主催者発表12万だが、警察の発表は3万5千。どちらが正しいかは、沖縄などでも明らかだと思う。
民主主義とは残酷なものだ。多数派の支持を得ない政治的主張は、決して日の目を見ない。日本では、過去に学ぶことをしないマスコミが、その愚かさを助長する。
熱意と情熱が無駄に終わった時に訪れる虚無感は辛い。多くは敗北の泥沼で呻吟するが、一部はより過激な方向に向かう。かつての日本連合赤軍のように。
見た限り、そこまでの土性骨があるようには思えなかったが、武装テロは無理でもネット・テロなら出来そうな気もする。少数派の足掻きだとは思うが、あまり軽視するのも危ないと感じた月末でした。
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民主党がこのようなおバカな活動に傾唐オていることは、ある意味ありがたいです。また日本共産党が他の野党との連携などと言っていますが、おそらく無理でしょう。足の引っ張り合いをしてくれる分には、いくらでも奮闘してもらいたいものです。
↓、所詮は"ファッション・デモ"です(私らと違い、パク・クネのような最強応援団がいるわけでもありません)。
>"【調査】「デモは迷惑」6割に迫る"
>"おい、共産党にSEALDs、安保反対はどーなった?"
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>"安倍内閣支持率 53.7%(6.4↑)、不支持率 44.8%(5.9↓) SEALDs涙目"
デモは迷惑ですが、馬鹿も迷惑です。