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バラ星雲 Photo by かんと氏
「入笠にはクマがいますか」と、時々聞かれる。入笠にいつでもいるわけではないと思うが、目にすることはある。最近はないが、鹿の有害駆除を始めた数年前には、その罠に掛かったこともある。そういう場合は、以前にも書いたが、錯誤捕獲と見做されて麻酔で眠らせ、山奥に放獣する決まりになっている。しかし、他所の行政区に持っていくことはできないから、その程度ではクマにとっては山奥でもなんでもない。
クマの行動範囲は、広大である。よい餌場があって、安心して暮らせる広い森ならいざ知らず、近年はなかなかクマにとってもそういう場所は少なくなっている。仕方なく活動範囲を広げ、時には里にまで出てきて大騒動を起こすことになる。
どこの森であれ森の中に入ったら、クマとの遭遇を一応は考えていた方がよい。だから普段は牧場内も含めて、クマスプレーを手放さないようにしている。これは近寄るクマに唐辛子を噴射して撃退する方法だが、まだ実際に試したことはない。その効果がどれほどのものかは、分からない。慌ててしまったり、風向きによっては役に立たないことも、覚悟しておいた方がよさそうだ。鈴とかラジオなど音の出る物も有効のようだが、それでも被害にあった人がいないわけではない。
去年は松本だったか、市街地にまで出没して人を驚かせた。しかしこの段階では、クマも最早正常な状態ではなかっただろうし、こういうクマは例外中の例外で、多くは気の小さな、人間との接触を極力避ける動物ということになっている。そうは言っても、人間や鹿ばかりでなく、クマにもいろいろなのがいるだろうから、油断は禁物である。
幸いまだ、入笠一帯におけるクマの重大事故は聞いていない。知人のKは親子連れに出くわし、喉が痛くなるほどの大声を上げ、さらに樹木を棒で叩いたりの大騒ぎで難をを逃れたというが、いつでもそれが有効かは分からない。静かに手を広げるなど、こちらの姿を大きく見せることは、クマの攻撃意欲をある程度は削ぐことになるだろう。
まずは鈴は必携、そして万一遭遇してしまったら、「ワタシ(ボク)は不味いよ」と叫べと言っているが、冗談でも女性は、自分が美味でないとは言いずらい人もいるようだ。
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先日は蕗味噌を作って食べた。「春例えば蕗の塔のにがみかな」、これは誰の作だったか忘れたが、今頃になって決まって思い出す。
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