
東京は雪が降ったのだろうか。カーテンを閉めたままだから外の様子は分からないが此処も、台所の曇りガラスから見る限りどんよりとした、雪が降るしか仕方ないような外の気配である。石油ストーブ1台と、さらに電気ストーブまで併用しているが室内温度はようやく9度、設定温度を上げれば17畳用の石油ストーブは期待通りの威力を発揮してくれることは分かっているが、石油の残存量からそれをしないでいる。そうするには、この部屋よりもさらに寒そうな外に出て、給油しなければならない。それが億劫で我慢している。
それともう一つ喫緊の課題があり、これにも迷っている。昨夜、畜産課の新年会があり例によって大酌、どうも酒がおかしな入り方をしたようで、身体が寝ているうちからビールを欲している。ところが生憎備蓄がなくなってしまって、田圃の中のスーパーまでとにもかくにも行けと命じている。それに、普段は食さないステーキまで食いたいと、明らかに体調が狂い最悪と診るしかない。
言い添えておくと、肉はもちろんのこと和牛ではない。値段もその理由ではあるが、さすがにどこかで言い訳しておかないと牛守としての面目が立たないというわけだ。それでどうか分からないが、まあ、食することと、飲むことぐらいしか楽しみのない身、わがまま息子の言うことを聞いてやる慈母でも真似て、震えながら外へ行ってくるしかないか。もうすぐ昼になる。
あっ、それともう一つ、北原のお師匠90ウン歳から「オレよりも先に死ぬんじゃねえぞ」とよく心配してもらう酒だが、実はそれほどの量を飲むわけではないと自分では思っている。好きなことは確かだが、かと言って、これだけ飲んでも何が美味いか不味いかよく分からない、自信がない。美人を見て、なぜそう思うのか自分自身に上手く説明できないのと一緒で、目が大きい、鼻が高い、唇がきりっとしているなどなどと言ってみても、それで好みが決まるものでもなさそうだ。高慢だとか、しおらしいとか、その人の醸し出す雰囲気もある。酒で言えば、ブランドや値段になるか。女性も酒も、あまり高いのはいけない、という判断。
さてさてこの話、どこへ落としたらよいか分からなくなってきた。
いやー、寒いさむい。経ヶ岳は雪が舞い、風も強そうだ。狐色の風景に寒風が混じり荒涼として、灰色の空には日も射さない。この2,3日剪定の真似事に嵌まっていたが、おとなしくきょうはまた炬燵の虜囚となって、入笠の様子を案じながら静かに過ごす。来週末は折角かんとさんが来そうだから、降雪はその後にしてほしい。海老名出丸さんは首尾よくいっただろうか。
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