“短編「外套」読了に気を良くして、現在、ジュンパ・ラヒリ「その名にちなんで」を読んでいます。文庫版。”
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読了となった。
ジュンパ・ラヒリ 「その名にちなんで」(原題 The Namesake) 新潮文庫 2007
映画化されている作品、とのこと。
読み進んでいくことが映像化していくこと、そんな風に思える作風だった。
文体がそうなのか翻訳調がそうなのか、壮大なる日誌(日記ではなくて)を後追いしている気分になっていくのです。
「訳者あとがき」の中にも次に私が書いていくような内容の表現があったのですが、主人公はさてどの人なのか、この人も かの人も 主人公なのか。。。ね、壮大でしょ。
作中に 私にも昔昔似たような経験があったなと思わされるところが出てきた。
私の思い出は 次のようなものだった。
“噴水が出てきて
その場所に 私も二度ほど訪れたことがあった。
一度目の時には写真を撮った(ようだ)。
半世紀ほど前の写真なので そこに立っていた記憶はない。
二度目の時には 一度目から二十年ほどたっていて
ドラマタイトル張りに デートで訪れた。
写真は撮っていない。
少し残念だ。”
客観的に眺めたら似ているとも言い難い、「その名にちなんで」側のそのシーンの人物の言葉に
突然心を持って行かれてしまい、胸が詰まった。
「きょうという日を覚えていてくれるか、ゴーゴリ?」