■高崎市並榎町から安中市岩井地区に進出を予定しているオサカベ自動車を巡る口利きに関して、あくまで口利きの事実を否定する岡田義弘市長ですが、当会では平成20年9月14日付で、口利きの事実を示す行政文書の開示請求を提出。3カ月後の12月15日付けで岡田市長の理由説明書が送付されてきたので、今年の1月15日に意見書を提出していました。
その後、2月2日に安中市情報公開・個人情報保護審査会が開催され、2月10日付で次の答申が岡田市長に提出されました。案の定、「知らぬ存ぜぬ」の一点張りの市側の主張を鵜呑みにして、情報不存在を肯定する答申内容でした。
**********
<送り状>
平成22年2月10日
異議申立人 小川 賢 様
安中市情報公開・個人情報保護審査会 会長 采女英幸(公印)
情報公開の異議申立てに関する答申について(送付)
安中市長から、あなたの情報公開の異議申立てに関する諮問があり、提出された関係資料等をもとに平成22年2月2日開催の審査会において、審査した結果、別紙のとおり答申しましたので、安中市情報公開・個人情報保護審査会規則第5条によりその写しを送付します。
なお、後日、答申結果を参考として諮問機関である安中市長から今回の処分の異議申立てに対する正式な決定があります。
事務局:秘書行政課文書法規係 TEL382-1111内線(1043)
<答申書>
平成22年2月10日
実施機関 安中市長 岡田義弘 様
安中市情報公開・個人情報保護審査会 会長 釆女英幸(公印)
市道岩35号線の道路改良工事の手続における政治関係者又は政党関係者の口利きに関する行政文書の不存在決定通知処分に対する異議申立てについて(答申)
記
平成21年11月10日付けで諮問のあった標記の件について、平成22年2月2日開催の審査会において審査した結果に基づき、別紙のとおり答申します。
(別 紙)
諮問第2号
市道岩35号線の道路改良工事の手続における政治関係者又は政党関係者の口利きに関する行政文書の不存在決定通知処分に対する異議申立てについて(答申)
1 審査会の結論
本件異議申立ての対象である実施機関(安中市長)が行った行政文書の不存在決定通知処分は、妥当である。
2 異議申立ての主張の要旨
異議申立人が主張する不服申立ての趣旨及び理由については、異議申立書及び意見書の記載によれば、おおむね次のとおりである。
市道岩35号線の道路改良工事は、市がオサカベ自動車に不当に便宜を図った事案で、工事により道路を拡幅する必要性がないものである。これに関して政治関係者等から口利きがあったとする見方があるため、事実確認として本件開示請求を行ったが、不存在通知では口利き防止の内規もないのか、都合が悪いから情報がないのか判然としない。
今回の事例は、違法不当な手続により進められているため、安中市職員に対して政治関係者等による「口利き」があったとみるべきであり、これを記録した職員のメモやノートが存在しなければならない。
3 異議申立てに対する実施機関の説明要旨
市道岩35号線の道路改良工事は、道路整備により利便性の向上、地域の活性化、雇用の剔出等が期待されることから、地元の要望及び必要性を考慮して事業を実施したものである。
したがって、当該事業の実施は、道路管理者の判断によるもので、政治関係者等の口利きに関する情報は、不存在である。
また、安中市には議員等から公正な職務の執行を損なうおそれがある働きかけに対する対応要綱等は制定されていない。
4 審査会の判断
異議申立人は、市道岩35号線の道路改良工事手続の違法性又は不当性に関して、異議申立書とあわせて意見書で詳細に説明しているが、本審査会において審査検証すべき事項は、当該工事に関連して請求された開示対象となる行政文書が存在するか否かである。
したがって、当該工事における手続で、仮りに異議申立人が指摘するような違法性又は不当性が存在したとしても、それについて審査したり、意見を述べることは本審査会が所管することではない。
この点から、本審査会においては、当該工事の手続の問題には言及せず、異議申立書及び意見書の主張を整理したうえで、異議申立人が開示を求める情報が、議員等からの不正な働きかけを防止するための内規及び当該工事の実施に関連して作成された市職員のメモ等であると判断して、その文書を不存在決定とした妥当性に絞って、次のとおり検討する。
はじめに、議員等からの不正な働きかけを防止するための内規であるが、実施機関の法規担当である秘書行政課、人事担当である職員課に、審査会事務局職員をして確認させたところ、そのような要綱・規程類は、外部に公表されていないものも含めて、現在、作成(制定)されていないことが認められるため、これに関しての不存在決定は全く妥当であると考える。
次に、当該工事の実施に関連して作成された市職員のメモ等であるが、異議申立人は、意見書の中で、市職員が後日問題となった場合の証拠とするため、この問題に関してメモやノートに記録として残していると主張する。
しかし、本審査会が実施機関の土木課職員に聴取したところでは、確かに、当該事業の経過について記録したものは、職員が個人的には作成し、所有している事実はあるものの、事業実施に当たって政治関係者等から、市職員に対して、直接又は間接的にも、何らの働きかけはなかったため、そうした記録は個人的なメモ類さえも全く存在していないとのことであった。
安中市情報公開条例第2条第2項によれば、開示の対象となる行政文書とは、①実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した②文書、図画及び電磁的記録であって、③当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものでなければならない。
このため、市職員が個人的に作成したメモ等は、たとえ①及び②には該当しても、③の条件に該当するかは、対象となるメモ等の使用や保管の状況等を十分勘案して判断しなければならない。
通常、市職員が業務の過程で、自らの覚え書きとして作成したメモや草稿の類は実施機関が組織的に用いるものとして保有している文書とは認められず、その保存方法も組織供用文書のファイル等に綴じられたものではなく、個人的に保存、保管されているのであれば、条例に基づく開示の対象となる行政文書にはあたらない。
異議申立人が開示を求める情報は、市道岩35号線の道路改良工事における「政治関係者あるいは政党関係者」の「口利きに関わる一切の情報」であるが、土木課職員が作成した記録の中にその情報が含まれているか、いないかという問題以前の前提として、当該記録は供覧等により他の職員との間のやり取りや検討に付されておらず、業務上の利用ではなく備忘的にパソコン上記録されたもので、個人的な覚書又は利用の範囲を超えてはいないため、条例上の開示対象文書とは考えられない。
なお、前述のとおり審査会で土木課職員に事情を聴取したところでは、政治関係者等の働きかけはなく、そうした情報は全く存在しないとのことであり、これを覆すに足りる不自然な確証は得られず、異議申立人の主張も憶測に基づくもので、その立証がなされていない。
以上のことから判断すると、異議申立人が開示を求めた政治関係者等の口利きに関する一切の情報として、議員等の不正な働きかけを防止するための内規や職員メモその他情報は存在せず、たとえ、個人的なメモが存在したとしても条例の開示対象となる行政文書には該当しないため、本審査会の結論として、本件の不存在決定通知処分は、妥当であると考える。
**********
■安中市情報公開・個人情報保護審査会の答申内容には、重要なポイントがいくつかあります。
[その1]
当該工事手続で、仮りに異議申立人が指摘するような違法性又は不当性が存在したとしても、それについて審査したり、意見を述べることは本審査会が所管することではない。
⇒口利きが違法不当であろうとなかろうと、当会は、その事実を示す情報を開示請求しているのであって、審査会が妙に違法不当性の有無にこだわるのは不自然です。
[その2]
議員等からの不正な働きかけを防止するための内規であるが、実施機関の法規担当である秘書行政課、人事担当である職員課に、審査会事務局職員をして確認させたところ、そのような要綱・規程類は、外部に公表されていないものも含めて、現在、作成(制定)されていないことが認められる。
⇒安中市に、口利きを防止するための条例や内規の類が何もないことが、これではっきりしました。
[その3]
通常、市職員が業務の過程で、自らの覚え書きとして作成したメモや草稿の類は実施機関が組織的に用いるものとして保有している文書とは認められず、その保存方法も組織供用文書のファイル等に綴じられたものではなく、個人的に保存、保管されているのであれば、条例に基づく開示の対象となる行政文書にはあたらない。
⇒市職員が公務の過程で作成した文書が、個人的に保管されることがあるということ自体、市民には信じられません。安中市の隠ぺい体質が、14年前に発生したタゴ51億円事件を経ても、まったく改善されていないことがはっきりしました。
[その4]
土木課職員が作成した記録の中にその情報が含まれているか、いないかという問題以前の前提として、当該記録は供覧等により他の職員との間のやり取りや検討に付されておらず、業務上の利用ではなく備忘的にパソコン上記録されたもので、個人的な覚書又は利用の範囲を超えてはいないため、条例上の開示対象文書とは考えられない
⇒市長からの訓示や部長からの通達、あるいは協議、会議、打ち合わせなど、組織として活動する業務に、供覧用議事録と個人用備忘録という区別を認識していること自体、安中市役所の内部に秘密体質が根強く残っていることがはっきりしました。
[その5]
審査会で土木課職員に事情を聴取したところでは、政治関係者等の働きかけはなく、そうした情報は全く存在しないとのことであり、これを覆すに足りる不自然な確証は得られず、異議申立人の主張も憶測に基づくもので、その立証がなされていない
⇒審査会はなぜ土木科職員だけに事情を聴取したのでしょうか。当会では、市長と自民党県連の戸塚一二氏との関係についてはっきり指摘しました。もし当会の主張が憶測であると断定するならば、その根拠が立証されなくてはなりません。だから、岡田市長に事情聴取してみれば、すぐに口利きの事実がはっきりするはずです。仮に、そうした情報が本当に全く存在しないというのであれば、岡田市長から、口利きの指示が、建設部長から土木課長、係長というふうに伝えられたは、口頭だったことになります。
[その6]
異議申立人が開示を求めた政治関係者等の口利きに関する一切の情報として、議員等の不正な働きかけを防止するための内規や職員メモその他情報は存在せず、たとえ、個人的なメモが存在したとしても条例の開示対象となる行政文書には該当しない
⇒前述のとおり、安中市の体質が情報隠匿の秘密主義の温床であることがハッキリしました。
■ところで、自民党の岡田市長に対して絶大な影響力を行使できる元自民党群馬県連事務局長の戸塚一二氏は、昨年12月3日にシングルCD2000枚がリリースされた「八ッ場エレジー」と題する新曲の作詞をしています。
「八ッ場エレジー」
作詞:戸塚一二 作曲:浅野佑悠輝 編曲:小城高行、清水貴司 唄:コバヤシタカシ
みどり色濃き山あいの 八ッ場に咲いたいで湯花
あの日から五十年 その日を夢見て耐えてきた
あぁ 川原湯の空に儚く散る花か
あぁ 川原湯の夜悲し
■作詞者としての戸塚氏は、「2、3年ほど前にダムの近くを通った際に、ダムが完成し、川原湯が湖畔で新しい温泉地としてスタートできたら、すばらしい風景を詩にしようと思ったが、政権交代でダム建設は白紙になり、50年の年月を重ねて一つになった住民の気持ちを今さら…」という思いから、昨年10月4日の夜、自宅で八ツ場ダム中止のニュースを見ながら、一気に書き上げたそうです。
戸塚一二氏は「この歌はダム建設に賛成でも反対でもなく、政治色も出さぬよう、歌詞に『ダム』の言葉は使わずに、八ッ場ダムに揺れた人を連想してほしい」と、地元住民のやるせなさを託したエレジーだと言いますが、戸塚氏の経歴をみれば、政治色は真っ黒けで、八ッ場ダムの超推進派であることは一目瞭然です。
■それより、安中市土地開発公社51億巨額横領事件に揺れ動く安中市の「エレジー」もぜひ作詞していただきたいものです。
「安中市土地開発公社エレジー」
教育文化の香り濃かった 安中の公社に咲いた五十一億のあだ花
あの日から十五年 その日を夢見て耐えてきた
あぁ タゴ一族の懐に巨額使途不明の花満開
あぁ 群銀に尻拭いさせられる安中市民の税金悲し
【ひらく会情報部】
その後、2月2日に安中市情報公開・個人情報保護審査会が開催され、2月10日付で次の答申が岡田市長に提出されました。案の定、「知らぬ存ぜぬ」の一点張りの市側の主張を鵜呑みにして、情報不存在を肯定する答申内容でした。
**********
<送り状>
平成22年2月10日
異議申立人 小川 賢 様
安中市情報公開・個人情報保護審査会 会長 采女英幸(公印)
情報公開の異議申立てに関する答申について(送付)
安中市長から、あなたの情報公開の異議申立てに関する諮問があり、提出された関係資料等をもとに平成22年2月2日開催の審査会において、審査した結果、別紙のとおり答申しましたので、安中市情報公開・個人情報保護審査会規則第5条によりその写しを送付します。
なお、後日、答申結果を参考として諮問機関である安中市長から今回の処分の異議申立てに対する正式な決定があります。
事務局:秘書行政課文書法規係 TEL382-1111内線(1043)
<答申書>
平成22年2月10日
実施機関 安中市長 岡田義弘 様
安中市情報公開・個人情報保護審査会 会長 釆女英幸(公印)
市道岩35号線の道路改良工事の手続における政治関係者又は政党関係者の口利きに関する行政文書の不存在決定通知処分に対する異議申立てについて(答申)
記
平成21年11月10日付けで諮問のあった標記の件について、平成22年2月2日開催の審査会において審査した結果に基づき、別紙のとおり答申します。
(別 紙)
諮問第2号
市道岩35号線の道路改良工事の手続における政治関係者又は政党関係者の口利きに関する行政文書の不存在決定通知処分に対する異議申立てについて(答申)
1 審査会の結論
本件異議申立ての対象である実施機関(安中市長)が行った行政文書の不存在決定通知処分は、妥当である。
2 異議申立ての主張の要旨
異議申立人が主張する不服申立ての趣旨及び理由については、異議申立書及び意見書の記載によれば、おおむね次のとおりである。
市道岩35号線の道路改良工事は、市がオサカベ自動車に不当に便宜を図った事案で、工事により道路を拡幅する必要性がないものである。これに関して政治関係者等から口利きがあったとする見方があるため、事実確認として本件開示請求を行ったが、不存在通知では口利き防止の内規もないのか、都合が悪いから情報がないのか判然としない。
今回の事例は、違法不当な手続により進められているため、安中市職員に対して政治関係者等による「口利き」があったとみるべきであり、これを記録した職員のメモやノートが存在しなければならない。
3 異議申立てに対する実施機関の説明要旨
市道岩35号線の道路改良工事は、道路整備により利便性の向上、地域の活性化、雇用の剔出等が期待されることから、地元の要望及び必要性を考慮して事業を実施したものである。
したがって、当該事業の実施は、道路管理者の判断によるもので、政治関係者等の口利きに関する情報は、不存在である。
また、安中市には議員等から公正な職務の執行を損なうおそれがある働きかけに対する対応要綱等は制定されていない。
4 審査会の判断
異議申立人は、市道岩35号線の道路改良工事手続の違法性又は不当性に関して、異議申立書とあわせて意見書で詳細に説明しているが、本審査会において審査検証すべき事項は、当該工事に関連して請求された開示対象となる行政文書が存在するか否かである。
したがって、当該工事における手続で、仮りに異議申立人が指摘するような違法性又は不当性が存在したとしても、それについて審査したり、意見を述べることは本審査会が所管することではない。
この点から、本審査会においては、当該工事の手続の問題には言及せず、異議申立書及び意見書の主張を整理したうえで、異議申立人が開示を求める情報が、議員等からの不正な働きかけを防止するための内規及び当該工事の実施に関連して作成された市職員のメモ等であると判断して、その文書を不存在決定とした妥当性に絞って、次のとおり検討する。
はじめに、議員等からの不正な働きかけを防止するための内規であるが、実施機関の法規担当である秘書行政課、人事担当である職員課に、審査会事務局職員をして確認させたところ、そのような要綱・規程類は、外部に公表されていないものも含めて、現在、作成(制定)されていないことが認められるため、これに関しての不存在決定は全く妥当であると考える。
次に、当該工事の実施に関連して作成された市職員のメモ等であるが、異議申立人は、意見書の中で、市職員が後日問題となった場合の証拠とするため、この問題に関してメモやノートに記録として残していると主張する。
しかし、本審査会が実施機関の土木課職員に聴取したところでは、確かに、当該事業の経過について記録したものは、職員が個人的には作成し、所有している事実はあるものの、事業実施に当たって政治関係者等から、市職員に対して、直接又は間接的にも、何らの働きかけはなかったため、そうした記録は個人的なメモ類さえも全く存在していないとのことであった。
安中市情報公開条例第2条第2項によれば、開示の対象となる行政文書とは、①実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した②文書、図画及び電磁的記録であって、③当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものでなければならない。
このため、市職員が個人的に作成したメモ等は、たとえ①及び②には該当しても、③の条件に該当するかは、対象となるメモ等の使用や保管の状況等を十分勘案して判断しなければならない。
通常、市職員が業務の過程で、自らの覚え書きとして作成したメモや草稿の類は実施機関が組織的に用いるものとして保有している文書とは認められず、その保存方法も組織供用文書のファイル等に綴じられたものではなく、個人的に保存、保管されているのであれば、条例に基づく開示の対象となる行政文書にはあたらない。
異議申立人が開示を求める情報は、市道岩35号線の道路改良工事における「政治関係者あるいは政党関係者」の「口利きに関わる一切の情報」であるが、土木課職員が作成した記録の中にその情報が含まれているか、いないかという問題以前の前提として、当該記録は供覧等により他の職員との間のやり取りや検討に付されておらず、業務上の利用ではなく備忘的にパソコン上記録されたもので、個人的な覚書又は利用の範囲を超えてはいないため、条例上の開示対象文書とは考えられない。
なお、前述のとおり審査会で土木課職員に事情を聴取したところでは、政治関係者等の働きかけはなく、そうした情報は全く存在しないとのことであり、これを覆すに足りる不自然な確証は得られず、異議申立人の主張も憶測に基づくもので、その立証がなされていない。
以上のことから判断すると、異議申立人が開示を求めた政治関係者等の口利きに関する一切の情報として、議員等の不正な働きかけを防止するための内規や職員メモその他情報は存在せず、たとえ、個人的なメモが存在したとしても条例の開示対象となる行政文書には該当しないため、本審査会の結論として、本件の不存在決定通知処分は、妥当であると考える。
**********
■安中市情報公開・個人情報保護審査会の答申内容には、重要なポイントがいくつかあります。
[その1]
当該工事手続で、仮りに異議申立人が指摘するような違法性又は不当性が存在したとしても、それについて審査したり、意見を述べることは本審査会が所管することではない。
⇒口利きが違法不当であろうとなかろうと、当会は、その事実を示す情報を開示請求しているのであって、審査会が妙に違法不当性の有無にこだわるのは不自然です。
[その2]
議員等からの不正な働きかけを防止するための内規であるが、実施機関の法規担当である秘書行政課、人事担当である職員課に、審査会事務局職員をして確認させたところ、そのような要綱・規程類は、外部に公表されていないものも含めて、現在、作成(制定)されていないことが認められる。
⇒安中市に、口利きを防止するための条例や内規の類が何もないことが、これではっきりしました。
[その3]
通常、市職員が業務の過程で、自らの覚え書きとして作成したメモや草稿の類は実施機関が組織的に用いるものとして保有している文書とは認められず、その保存方法も組織供用文書のファイル等に綴じられたものではなく、個人的に保存、保管されているのであれば、条例に基づく開示の対象となる行政文書にはあたらない。
⇒市職員が公務の過程で作成した文書が、個人的に保管されることがあるということ自体、市民には信じられません。安中市の隠ぺい体質が、14年前に発生したタゴ51億円事件を経ても、まったく改善されていないことがはっきりしました。
[その4]
土木課職員が作成した記録の中にその情報が含まれているか、いないかという問題以前の前提として、当該記録は供覧等により他の職員との間のやり取りや検討に付されておらず、業務上の利用ではなく備忘的にパソコン上記録されたもので、個人的な覚書又は利用の範囲を超えてはいないため、条例上の開示対象文書とは考えられない
⇒市長からの訓示や部長からの通達、あるいは協議、会議、打ち合わせなど、組織として活動する業務に、供覧用議事録と個人用備忘録という区別を認識していること自体、安中市役所の内部に秘密体質が根強く残っていることがはっきりしました。
[その5]
審査会で土木課職員に事情を聴取したところでは、政治関係者等の働きかけはなく、そうした情報は全く存在しないとのことであり、これを覆すに足りる不自然な確証は得られず、異議申立人の主張も憶測に基づくもので、その立証がなされていない
⇒審査会はなぜ土木科職員だけに事情を聴取したのでしょうか。当会では、市長と自民党県連の戸塚一二氏との関係についてはっきり指摘しました。もし当会の主張が憶測であると断定するならば、その根拠が立証されなくてはなりません。だから、岡田市長に事情聴取してみれば、すぐに口利きの事実がはっきりするはずです。仮に、そうした情報が本当に全く存在しないというのであれば、岡田市長から、口利きの指示が、建設部長から土木課長、係長というふうに伝えられたは、口頭だったことになります。
[その6]
異議申立人が開示を求めた政治関係者等の口利きに関する一切の情報として、議員等の不正な働きかけを防止するための内規や職員メモその他情報は存在せず、たとえ、個人的なメモが存在したとしても条例の開示対象となる行政文書には該当しない
⇒前述のとおり、安中市の体質が情報隠匿の秘密主義の温床であることがハッキリしました。
■ところで、自民党の岡田市長に対して絶大な影響力を行使できる元自民党群馬県連事務局長の戸塚一二氏は、昨年12月3日にシングルCD2000枚がリリースされた「八ッ場エレジー」と題する新曲の作詞をしています。
「八ッ場エレジー」
作詞:戸塚一二 作曲:浅野佑悠輝 編曲:小城高行、清水貴司 唄:コバヤシタカシ
みどり色濃き山あいの 八ッ場に咲いたいで湯花
あの日から五十年 その日を夢見て耐えてきた
あぁ 川原湯の空に儚く散る花か
あぁ 川原湯の夜悲し
■作詞者としての戸塚氏は、「2、3年ほど前にダムの近くを通った際に、ダムが完成し、川原湯が湖畔で新しい温泉地としてスタートできたら、すばらしい風景を詩にしようと思ったが、政権交代でダム建設は白紙になり、50年の年月を重ねて一つになった住民の気持ちを今さら…」という思いから、昨年10月4日の夜、自宅で八ツ場ダム中止のニュースを見ながら、一気に書き上げたそうです。
戸塚一二氏は「この歌はダム建設に賛成でも反対でもなく、政治色も出さぬよう、歌詞に『ダム』の言葉は使わずに、八ッ場ダムに揺れた人を連想してほしい」と、地元住民のやるせなさを託したエレジーだと言いますが、戸塚氏の経歴をみれば、政治色は真っ黒けで、八ッ場ダムの超推進派であることは一目瞭然です。
■それより、安中市土地開発公社51億巨額横領事件に揺れ動く安中市の「エレジー」もぜひ作詞していただきたいものです。
「安中市土地開発公社エレジー」
教育文化の香り濃かった 安中の公社に咲いた五十一億のあだ花
あの日から十五年 その日を夢見て耐えてきた
あぁ タゴ一族の懐に巨額使途不明の花満開
あぁ 群銀に尻拭いさせられる安中市民の税金悲し
【ひらく会情報部】