■群馬県内には7信用金庫と4信用組合があります。このたび、2013年3月期決算が出揃い、発表されました。7月3日の上毛新聞からそれぞれの決算内容を見てみましょう。
**********上毛新聞2013年7月3日経済面
11信金信組決算 7信金信組が増益
資金需要は低迷続く
県内の7信用金庫、4信用祖合の2013年3月期決算が7月2日までに出そろった。合併後初の決算となったぐんまみらい信組以外はすべて黒字で、7信金信組が増益だった。ただ経費削減や有価証券運用益による利益の確保が目立ち、低金利のため利ざやが縮小、取引先の資金需要が低迷するなど経営環境の厳しさをうかがわせる内容だった。
預金残高はぐんまみらい信組以外は前期を上回ったが、貸出金残高は5信金言組で減少した。利根郡信金は「営業地域は景気停滞感が続き、資金需要は少ない」地域性を理由に挙げる。信組は軒並み数字を落とした。
業務純益は8信金信組が前期を上回ったものの、貸し出しによる資金収益の増加ではなく、経費削減や有価証券運用益の増加、不良債権処理コストの減少が主な要因。前期比3割増のあかぎ信組は「預貸金の利ざや縮小を踏まえ、超長期の国債を大量導入した」と説明する。
自己資本比率は3信金、3信組が上昇し、不良債権比率は4借金、3信組が下がった。
ぐんまみらい信組は合併時に導入した25O億円の公的資金で繰越欠損金を解消。貸倒引当金を積極的に積み増し、自己資本比率を20%超に高めた。
関東財務局がまとめた本県を含めた管内1都9県の72信金、56信組の決算概要によると、信金の不良債権比率の平均は6・41%(前期比0・13ポイント減)で、信組の平均は9・63%(0・02ポイント増)。自己資本比率は信金11・04%(0・21ポイント増)、信組12・45%(0・74ポイント増)だった。
<県内7信用金庫、4信用組合の13年3月期決算>
(単位は億円、▲はマイナス)
■信用金庫
名称 営業純益/純損益/預金残高/貸出金残高/自己資本比率/不良債権比率
しののめ 22.13 10.08 8835 4206 7.70% 4.22%
▲2.8 ▲3.7 2.2 1.4 ▲0.35% ▲0.43%
桐生 19.62 9.10 4269 3007 12.16% 2.98%
▲5.1 82.5 1.8 1.9 ▲0.17% ▲0.33%
高崎 13.66 10.33 4192 2228 8.61% 7.27%
7.0 70.9 2.3 2.0 0.40% 0.23%
アイオー 9.27 4.98 2578 1630 9.39% 6.50%
16.3 128.6 2.9 0.4 ▲0.03% 0.24%
利根郡 14.34 4.19 1646 808 9.53% 11.22%
62.3 ▲3.2 0.8 ▲4.3 0.72% 0.62%・
北群馬 5.57 2.70 1252 548 11.71% 4.86%.
2.5 135.0 1.3 1.3 0.38% ▲0.37%,
館林 4.29 1.29 1141 630 12.38% 8.42%
65.3 27.8 1.1 0.1 ▲0.06% ▲0.22%
■信用組合
名称 営業純益/純損益/預金残高/貸出金残高/自己資本比率/不良債権比率
ぐんまみらい▲4.33 ▲80.51 3220 1541 20.42% 15.29%
前期は0.82前期は▲19.79 ▲1.93 ▲6.54 14.12% ▲0.78%
県信組 5.22 1.06 1991 783 10.65% 10.70%
2.1 ▲47.4 0.5 ▲2.3 0.64% ▲0.23%`
あかぎ 3.35 0.84 1096 577 6.78% 10.22%`
30.0 13.5 3.7 ▲1.3 ▲0.16% 0.68%
県医師 0.98 0.61 201 50 28.71% 0.66%、
50.8 84.8 4.8 ▲4.9 1.38% ▲0.62%
注)下段は前期比増減率。ぐんまみらいの業務純益と純損益の下段は旧東群馬の前期実績。残りの項目は旧家群馬と旧かみつけの合算数値と比べた増減率
**********
■安中市のタゴ事件では金融機関として群馬銀行、大生相互銀行(現・東和銀行)、甘楽信金(現・しののめ信組)、群馬県信組、農協、郵便局の6金融機関が絡んでいましたが、このうち、タゴが土地開発公社理事長印と安中市長印を押印して作成したインチキ金銭消費貸借契約証書を見破れなかった群馬銀行は、9億円を棒引きして、残り25億5千万円を103年ローンとして安中市に課し、かつて土地開発公社の監事・理事としてタゴの業務に精通していた岡田市長が、現在、土地開発公社の理事長を兼務し、世話になったタゴの豪遊の尻拭いのため公社役員を部下の安中市職員で固め、かつてタゴが金庫番をしていた18年以前と同様に、公社を使って安中市の公共事業や公社のプロパー事業に精を出しています。
そして、タゴに盆暮れの付け届けや、ゴルフ好きのタゴのため群銀の子会社にゴルフ場会員権のファイナンスをつけてやるなど、あれこれ配慮をして、インチキ金銭消費貸借契約証書にたいして湯水のごとく融資をしてやった当時の群馬銀行安中支店の支店長が、群銀に居づらくなり、安中市内にある群馬県信用組合の理事長にトラバーユして、引き続き安中市土地開発公社のメーンバンクとして、群銀への毎年の和解金2000万円の振り込み業務を行っています。
さらに、安中市役所前にある甘楽信金(現・しののめ信金)の安中支店には、18年前までタゴの親友で古物商の免許をもつ職員が勤務しており、巨額の絵画・骨董品をタゴのかわりに古物商から買い付ける業務をやっていました。その職員を通じて、タゴは甘楽信金から借金をして家の修繕費に充てていましたが、平成7年5月の巨額横領事件発覚により、5月31日にタゴから無事返済を受け、ことなきを得ていました。
群馬県内の金融機関で耐えることのない不祥事件は、群馬県の政治風土や気質なども影響しているのかもしれませんが、八ッ場ダムの対策委員長だった御仁が理事長を務めていたかみつけ信組は、ずさん経営により倒産するかと思われましたが東群馬信組と合併し、ぐんまみらい信組に名称がかわるなどして、依然として存続しています。
また、最近は桐生信金で不祥事が発生し、当会のブログでも取り上げています。
■2013年3月期決算をみると、法人の規模を示す預金残高でいうと、しののめ信金が8835億円でダントツとなっています。続いて、桐生信金(4296億円)、高崎信金(4192億円)、ぐんまみらい信組(3220億円)、アイオー信金(2578億円)となります。
業務純益では、しののめ信金(22.13億円)、桐生信金(19.62億円)、利根郡信金(14.34億円)、高崎信金(13.55億円)、アイオー信金(9.27億円)で、信組ではトップの県信組でも5.22億円となっています。総じて、不良債権比率が信組のほうが信金に比べ2倍前後になっています。
■ところで、信用金庫と信用組合の違いについて調べてみると、もともとは全部信用組合だったのだ、戦後、銀行に近いものが信用金庫法で信用金庫となり、協同組合的な小規模なものが信用組合として残りました。
信用金庫は、業務内容はほとんど銀行と代わりませんが、有志の場合には会員となって出資金を払い込む必要があります。融資先の法人は中小企業に限られ、大企業との有志取引はできません。
一方、信用組合は、組合員による預金や融資の取引となっており、預金をする場合でも出資金を払い込んで組合員になる必要がありますが、組合員以外の預金が総預金の20%まで認められています。営業対象として、市域、職域、民族系があり、融資先の企業は、信用金庫よりさらに小規模な資本金1億円未満の中小・零細企業が主体です。
信用組合は、1980年代始めまで、各地で800以上設立されましたが、現在は160以下となっており、存在意義が問われるようになっています。戦後の混乱期から高度経済成長時までは、地域に銀行が出店してこない地域で、地元名士などが設立してそれなりの資金需要にこたえていましたが、最近ではちょっと足を運べば、都銀、地銀、信金、労金、農協、郵便局などに辿り着けます。
■このように、信金はともかく、信組の存在理由はますますなくなりつつありますが、安中市の場合は、岡田市長(安中市土地開発公社理事長を兼務)がタゴ51億円事件の尻拭いの和解金を群馬銀行に103年ローン(あと89年残っている)を「支払い続ける!」と宣言していますから、公社のメーンバンクである群馬県信組(けんしん)も存続を続けていくものと見られます。
となると、タゴ51億円事件でタゴに騙され続けていた群馬銀行の安中支店長だった御仁も、終生、けんしんの理事長として安泰ということになります。
このような負の遺産の連鎖を断ち切るには、安中市民がタゴ事件の痕跡を一掃できる首長を選出することが不可欠ですが、選挙を取り仕切っているのが安中市の関係者であるため、公正な選挙が実施される可能性に乏しいのがこれまでの、そして今後の変わらぬ課題と言えるでしょう。
【ひらく会情報部】
※参考資料
【安中市土地開発公社役員らの平成17~23年度の変遷】
平成17年度―――――――――
■役員(平成18年3月31日現在)
役 職 名/氏名/就任年月日/備考
理 事 長/中島 茂弥/平成 7年12月15日/(元助役)
副理事長/吉岡 完司/平成12年 4月 1日/(元収入役)
常務理事/長澤 和雄/平成15年 4月 1日/建設部長
理 事/真砂 豊/平成16年 1月 1日/総務部長
理 事/内堀 利之/平成15年12月11日/財務部長
理 事/伊藤 惣一/平成17年 4月 1日/市民部長
理 事/白石 茂夫/平成15年12月11日/保健福祉部長
理 事/土屋 文男/平成15年 4月 1日/産業部長
理 事/佐藤伸太郎/平成16年 4月 1日/教育部長
監 事/小林 悦行/平成 9年 2月12日/(元監査委員)
監 事/間崎 忠男/平成 8年 5月22日/税理士
※任期満了日は、平成18年3月31日
■職員(平成18年3月31日現在)
職 係 名/人員/摘要
事務局長/1/都市整備課長兼務
事務局次長/1/都市整備課計画開発係長兼務
総務係兼用地係/4/都市整備課計画開発係兼務
平成18年度――――――――――
■役員(平成19年3月31日現在)
役 職 名/氏名/就任年月日/備考
常務理事/長澤 和雄/平成15年 4月 1日/建設部長
理 事/真砂 豊/平成16年 1月 1日/総務部長
理 事/内堀 利之/平成15年12月11日/財務部長
理 事/伊藤 惣一/平成17年 4月 1日/市民部長
理 事/白石 茂夫/平成15年12月11日/保健福祉部長
理 事/土屋 文男/平成15年 4月 1日/産業部長
理 事/佐藤伸太郎/平成16年 4月 1日/教育部長
理 事/吉岡 正夫/平成18年 4月 1日/上下水道部長
理 事/原田 勇/平成18年 4月 1日/松井田支所長
監 事/猿谷 祐康/平成18年 7月 1日/監査委員
監 事/安藤 忠善/平成18年 7月 1日/税理士
※任期満了日は、平成20年3月31日
■職員(平成19年3月31日現在)
職 係 名/人員/摘要
事務局長/1/都市整備課長兼務
事務局次長/1/都市整備課計画開発係長兼務
総務係兼用地係/4/都市整備課計画開発係兼務
※なお、上記ほか16名の市職員が併任職員として任命されています。
平成19年度――――――――――
■役員(平成20年3月31日現在)
役 職 名/氏名/就任年月日/備考
理 事 長/岡田 義弘/平成19年 4月 1日/市長
副理事長/堀越 久男/平成19年 4月 1日/総務部長
常務理事/長澤 和雄/平成15年 4月 1日/建設部長
理 事/内堀 利之/平成15年12月11日/財務部長
理 事/秋山 潔/平成19年 4月 1日/市民部長
理 事/土屋 文男/平成15年 4月 1日/産業部長
理 事/小板橋俊一/平成19年 4月 1日/上下水道部長
理 事/原田 勇/平成18年 4月 1日/松井田支所長
監 事/猿谷 祐康/平成18年 7月 1日/監査委員
監 事/安藤 忠善/平成18年 7月 1日/税理士
■職員(平成20年3月31日現在)
職 係 名/人員/摘要
事務局長/1/都市整備課長兼務
事務局次長/1/都市整備課計画開発係長兼務
総務係兼用地係/4/都市整備課計画開発係兼務
※なお、上記ほか18名の市職員が併任職員として任命されています。
平成20年度――――――――――
■役員(平成21年3月31日現在)
役 職 名/氏名/就任年月日/備考
理 事 長/岡田 義弘/平成19年 4月 1日/市長
副理事長/秋山 潔/平成19年 4月 1日/総務部長
常務理事/長澤 和雄/平成15年 4月 1日/建設部長
理 事/田島 文雄/平成20年 4月 1日/財務部長
理 事/原田 勇/平成18年 4月 1日/市民部長
理 事/小板橋俊一/平成19年 4月 1日/上下水道部長
理 事/松本 次男/平成20年 4月 1日/松井田支所長
監 事/猿谷 祐康/平成18年 7月 1日/監査委員
監 事/安藤 忠善/平成18年 7月 1日/税理士
■職員(平成21年3月31日現在)
職 係 名/人員/摘要
事務局長/1/都市整備課長兼務
事務局次長/1/都市整備課計画開発係長兼務
総務係兼用地係/4/都市整備課計画開発係兼務
※なお、上記ほか19名の市職員が併任職員として任命されています。
■その他の事項
本年度は、平成7年(ワ)第599号貸金・保証債務履行請求事件に係り、平成10年12月9日に(株)群馬銀行との和解が成立してから10年が経過ということで、和解条項に基づき平成21年以降の10年間の支払金額、支払方法について、公社、安中市、(株)群馬銀行の三者で協議を行い、今までの10年と同様に毎年12月25日に2,000万円を支払うことで合意に至りました。
平成21年度――――――――――
■役員(平成22年3月31日現在)
役 職 名/氏名/就任年月日/備考
理 事 長/岡田 義弘/平成19年 4月 1日/市長
副理事長/鳥越 一成/平成21年 4月 1日/総務部長
常務理事/大沢 秀夫/平成21年 4月 1日/建設部長
理 事/嶋田 孝章/平成21年 4月 1日/財務部長
理 事/原田 勇/平成18年 4月 1日/市民部長
理 事/駒井 悟/平成21年 4月 1日/産業部長
理 事/小板橋俊一/平成19年 4月 1日/上下水道部長
理 事/松本 次男/平成20年 4月 1日/松井田支所長
監 事/猿谷 祐康/平成18年 7月 1日/監査委員
監 事/安藤 忠善/平成18年 7月 1日/税理士
■職員(平成22年3月31日現在)
職 係 名/人員/摘要
事務局長/1/都市整備課長兼務
事務局次長/1/都市整備課計画開発係長兼務
総務係兼用地係/4/都市整備課計画開発係兼務
※なお、上記ほか19名の市職員が併任職員として任命されています。
平成22年度――――――――――
■役員(平成23年3月31日現在)
役 職 名/氏名/就任年月日/備考
理 事 長/岡田 義弘/平成22年 4月16日/市長
副理事長/鳥越 一成/平成21年 4月 1日/総務部長
常務理事/大沢 秀夫/平成21年 4月 1日/建設部長
理 事/嶋田 孝章/平成21年 4月 1日/財務部長
理 事/松岡 隆夫/平成22年 4月 1日/市民部長
理 事/駒井 悟/平成21年 4月 1日/産業部長
理 事/小板橋俊一/平成19年 4月 1日/上下水道部長
理 事/松本 次男/平成20年 4月 1日/松井田支所長
監 事/安藤 忠善/平成18年 7月 1日/監査委員
監 事/猿谷 祐廉/平成18年 7月 1日/有識者
■職員(平成23年3月31日現在)
職 係 名/人員/摘要
事務局長/1/都市整備課長兼務
事務局次長/1/都市整備課計画開発係長兼務
総務係兼用地係/4/都市整備課計画開発係兼務
※なお、上記ほか19名の市職員が併任職員として任命されています。
平成23年度――――――――――
■役員(平成24年3月31日現在)
役 職 名/氏名/就任年月日/備考
理 事 長/岡田 義弘/平成22年 4月16日/市長
副理事長/鳥越 一成/平成21年 4月 1日/総務部長
常務理事/佐藤 徹也/平成23年 4月 1日/建設部長
理 事/須藤 俊夫/平成23年 4月 1日/財務部長
理 事/松岡 隆夫/平成22年 4月 1日/市民部長
理 事/駒井 悟/平成21年 4月 1日/産業部長
理 事/富田 恭/平成23年 4月 1日/上下水道部長
理 事/荒川 明/平成23年 4月 1日/松井田支所長
監 事/安藤 忠善/平成18年 7月 1日/監査委員
監 事/猿谷 祐康/平成18年 7月 1日/有識者
■職員(平成24年3月31日現在)
職 係 名/人員/摘要
事務局長/1/都市整備課長兼務
事務局次長/1/都市整備課計画開発係長兼務
総務係兼用地係/4都市整備課計画開発係兼務
※なお、上記ほか19名の市職員が併任職員として任命されています