■9月2日付の地元新聞に次の記事が掲載されました。なんと、市議会に設置されていた「庁舎建設等特別委員会」なるものが、最終報告書を9月1日の安中市議会定例会の初日に上程したというのです。しかも、安中市が行った市民アンケートで、現在の市庁舎の場所が最適だとする意見が過半数を占めていたにも関わらず、それらを無視して、旧安中高校跡地が建設場所として最適だと結論付けた報告だというのです。さっそく見てみましょう。
**********上毛新聞2021年9月2日
安中高跡地 建設に最適 特別委が最終報告案 安中市庁舎整備
安中市が検討を進めている市庁舎の整備について、建設に関する調査などを行ってきた庁舎建設等特別委員会(田中伸一委員長)は1日、市議会9月定例会で新庁舎の建設地として旧安中高校跡地が最も適しているとの最終報告案を示した。
市庁舎は老朽化部分などの耐震性が懸念されていることから、建て替えが検討されている。建設地については、市民懇談会が昨年にまとめた提言書で「現在地」「旧安中高校跡地」「その他」の3候補地が挙げられていた。最終報告案では、旧安中高校跡地が現庁舎から近く、建設時の仮設庁舎が不要などの理由から最も理想的とした。
事前説明として25日の全員協議会で市議ら参加者のみに配布された資料が市民団体の会員制交流サイト(SNS)上に公開されたことについて、市議が質疑を求める場面もあったが、市議会は最終報告案を可決し、要望書にまとめて茂木英子市長に提出した。
(田島孝明)
**********
この件に関するこれまでの経緯は次のブログ記事を参照ください。
○2021年3月28日:【安中市庁舎建替え問題】広報あんなか4月号「市庁舎の整備について検討しています」記事に異議あり!↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3293.html
○2021年4月11日:【安中市庁舎建替え問題】旧安中高校跡地に建替え場所を誘導したい思惑ミエミエの官製アンケートに要注意!↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3300.html
○2021年4月27日:【安中市庁舎建替え問題】4/26松井田地区と安中地区の一部へアンケート兼用チラシ6000部を新聞折込配布↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3308.html
○2021年5月20日:【安中市庁舎建替え問題】官製アンケートの結果ほぼ固まる・・・安中市が中間報告↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3316.html
○2021年6月6日:【安中市庁舎建替え問題】官製アンケート中間報告のトリックに係る公開質問に対し市から不明確な回答届く↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3322.html
○2021年6月27日:【安中市庁舎建替え問題】4市民団体が現位置・適正予算での建替えに係る要望書・報告書を市長に提出↓
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3336.html
○2021年7月15日:【安中市庁舎建替え問題】安中市が7/13発表の市民アンケート結果最終報告…安高跡地に未練タップリ!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3344.html
また、市庁舎建替え問題に取り組む市民のかたがたのブログやサイトの記事もご覧ください。
■安中市庁舎建設に関する特別サイト
https://usuipc.wixsite.com/annaka
■庁舎建設の方向性を考える会
https://www.facebook.com/groups/289833998763551/about
■安中市まちづくりワンワンチーム
https://www.facebook.com/annakawanwan/
■安中市庁舎建設を考える市民の会
https://www.facebook.com/groups/2308088432540835/
■かわ遊び・やま遊び雑記/「安中市庁舎問題」のブログ記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/koizumi-masato/c/18bdb559bbad9cec5dc59fdf5b15a1de
■安中市議会のHPによると、安中市議会9月定例会は次の日程で開催中とあります。
*****令和3年第3回定例会の会期日程(予定)*****
日次 月 日 曜日 開議時刻 摘要
第1日 9 1 水 午前9時30分 開会・議案の上程等
第2日 9 2 木 休会
第3日 9 3 金 休会
第4日 9 4 土 休会
第5日 9 5 日 休会
第6日 9 6 月 午前9時 決算審査特別委員会
第7日 9 7 火 午前9時 決算審査特別委員会
第8日 9 8 水 午前9時 決算審査特別委員会
第9日 9 9 木 休会
第10日 9 10 金 午前9時 総務文教常任委員会
第11日 9 11 土 休会
第12日 9 12 日 休会
第13日 9 13 月 午前9時 福祉民生常任委員会
第14日 9 14 火 午前9時 経済建設常任委員会
第15日 9 15 水 休会
第16日 9 16 木 午前9時 一般質問
第17日 9 17 金 午前9時 一般質問
第18日 9 18 土 休会
第19日 9 19 日 休会
第20日 9 20 月 休会
第21日 9 21 火 休会
第22日 9 22 水 午前9時 委員長報告・採決等、閉会
**********
随分休会の多いノンビリとした日程ですが、他の自治体の市議会もこうなのでしょうか。週末に一般質問をやれば正味1週間で十分こなせる日程なのに、22日もなぜ必要なのでしょうか。
■それはさておき、安中市議会の9月定例会の初日9月1日は「開会・議案の上程等」となっていますが、冒頭の新聞記事によれば、「市議会は最終報告案を可決し、要望書にまとめて茂木英子市長に提出した」と報じています。常識的に考えれば一般質問を経て、最終日の9月22日に可決し、その後要望書にまとめて市長に提出するはずですが、それほど急ぐ必要がなぜあるのでしょうか。
それにしても、老朽化が進んでいるという理由で安中市庁舎の建て替えが必要だとして安中市議会に設置された「庁舎建設等特別委員会」は、たしか、今から2年前の令和元年(2019年)安中市議会第4回定例会(会期:同年12 月2日~13日)の会期中に、鳥獣害対策特別委員会と一緒に新たに設置されたもので、以降、市庁舎の建て替えについて調査研究を進めることになっていましたが、2年以上かけた調査研究結果がこの有様とは、我が市民の代表者である議会のレベルの低さに恥ずかしくなります。
■この日、9月2日はちょうど首都圏に出かける都合が有り、朝、前日に前橋地裁で判決が言い渡されたみなかみ町RDF訴訟事件の棄却判決について、記事が掲載されているかなと思い、高崎駅のキオスクで地元紙を買い求めて、東京行の新幹線の車内で読み始めたら社会面に記事が載っていたのを見つけた次第です。
びっくりして、さっそく9時15分に安中市役所に電話をかけて、議会事務局につなげてもらいました。電話に出た事務局の中島職員に、さっそく「今朝地元紙で知ったが、市庁舎建替えに関する最終報告書が議会で可決されたそうですが、その内容はHPに掲載して、市民が誰でも見られるようにしてあるのでしょうか?」と訊いてみました。
すると同職員は、「してません」というので、「すぐに当該最終報告書のPDFファイルを行政課の情報開示担当窓口の平職員に送っていただけないでしょうか。平職員から私宛にメールで送ってもらうから、すぐに手配してください。行政課にはその旨私から話をしておきます。なお、情報開示請求手続を経ますと開示通知が2週間後になってしまうので、今すぐ手配していただけるとありがたい」と伝えました。
そのあとすぐに行政課の小坂係長に電話をして「今朝の新聞で議会定例会の初日に、特別委員会から市庁舎建替えの最終調査報告書が提出され可決されたことが報じられていました。議会事務局に電話をしたらHPにアップしていない、というので、直ちに内容を確認したいものですから、PDF化した電子コピーを行政課の平氏に送ってください、と依頼しました。ぜひ即日開示で、私に当該データをメール添付で平氏から送ってください」と強く要請しました。
小坂係長は「へえ、そういう記事があったんですか」とまだ記事のことはご存じなさそうでしたが、「平(職員)は今日来ているので、議会事務局から(電子データが)届いたら、平のほうから小川さんにすぐ送るようにさせます」と言いました。
結局、行政課文書箒係の平主査からメールで連絡があったのは同日15時01分でした。「お世話になります。議会事務局にご依頼のありました件で、資料を送信いたします。よろしくお願いいたします」とのメッセージと一緒に、資料が添付されてきました。さっそく見てみましょう。
*****庁舎建設等特別委員会報告書*****ZIP ⇒ i.zip
<P1>
庁舎建設等特別委員会報告書
本委員会に付託されました「現庁舎の老朽化の進行により、有事においての建物倒壊の危険性と防災拠点施設としての機能喪失の可能性が指摘されていることから、市庁舎建設に係る現状と課題を把握し、市民の信頼と安心に応えることのできる市庁舎建設の確立に寄与することについて」調査研究することについて、会議規則第109条の規定により報告いたします。
令和3年9月1日
庁舎建設等特別委員会
委員長 田 中 伸 一
安中市議会議長 吉岡 完司 様
記
1,設置目的
現庁舎の老朽化の進行により、有事においての建物倒壊の危険性と防災拠点施設としての機能喪失の可能性が指摘されていることから、市庁舎建設に係る現状と課題を把握し、市民の信頼と安心に応えることのできる市庁舎建設の確立に寄与するため。
2,設置期日等
令和元年12月13日、第4回定例会において安中市議会委員会条例第6条の規定により設置された。
3,委員会の構成
委 員 長 田 中 伸 一 副委員長 小 川 剛
委 員 櫻 井 ひろ江 委 員 松 本 次 男
委 員 武 者 葉 子 委 員 佐 藤 貴 雄
委 員 小 林 訂 史 委 員 遠 間 大 和
委 員 罍 次 雄 委 員 柳 沢 吉 保
<P2>
4,調査研究結果
本委員会では議論の過程において、特に「新庁舎の必要性」「新庁舎の建設位置」「新庁舎の建設手法と財源」「既存施設の活用」「新庁舎の規模及び機能」の5項目に絞って検討すべきとの総意に至った。
コロナ禍で他市への先進地視察などが抑制される中、感染症対策を万全にし、積極的に調査研究を重ね令和3年第1回(3月)定例会で本委員会の中間報告として「新庁舎の必要性」「新庁舎の建設位置」「新庁舎の建設手法と財源」について提言を行った。
その後、残る2項目についての協議を行い、このたび検討すべきとしたすべての項目について取りまとめが完了し、下記のとおり報告する。
(1)新庁舎の必要性について
昭和33年11月の安中市制施行により記念事業として建設された現在の本庁旧庁舎は昭和34年の竣工後60年が経過、中庁舎は昭和44年の竣工後50年が経過し、老朽化に加え、耐震に著しい問題があり、建て替えが急務となっている。
また、本市は分庁舎が多く、窓口業務が分散しているため、来庁者に多大な不便を来しているだけでなく、業務執行上も極めて非効率であると言わざるを得ない。
さらに、まちづくりの全体像の中で将来性、発展性を見据え、関連する計画等との整合を図るとともに、市民に親しまれ、誰もが気軽に利用でき、市民活動の拠点となることはもとより、今後の行政需要に即応し、利便性の向上や行政運営の簡素・効率化、高度情報化、省エネルギー化等を図り、市民の安全安心を守るための防災、減災に対応する機能などを兼ね備えた市庁舎の建設は早急に推進すべきである。
(2)新庁舎の建設位置について
新庁舎の建設位置については、市民の利便性を考慮するとともに、今後の行政需要に即応し、庁舎を核としたまちづくりを見据えた場合など、さまざまな見地から総合的に勘案すると、新庁舎の位置は現在地及び旧安中高校跡地に加え、その他の場所として新たな場所も視野に入れるべきである。
(3)新庁舎の建設手法と財源について
新庁舎の建設に当たっては、社会経済活動情勢を直視し、将来を見据え、市民ニーズに応じた市役所であるべきである。厳しい財政状況の中、PFI・PPP等の民間活力導入も視野に入れ、本市の財政状況、市民負担、今後必要となる維持管理経費など諸点を十分考慮して、建設手法を慎重に選択するとともに、財源確保のためのあらゆる可能性を熟考し、建設費用が過度の将来負担とならぬよう十分留意すべきである。
<P3>
(4)既存施設の活用について
既存施設とは現本庁舎、松井田庁舎、谷津庁舎についてとし、活用方法を検証した。現本庁舎は、旧庁舎、中庁舎は取り壊し、新庁舎と保健センターは効率的に活用すべきである。また、松井田庁舎の活用は松井田住民の行政サービス低下があってはならず、利便性の観点から支所機能として残すものとし、非常用電源も完備されているので効率的に使用すべきである。谷津庁舎については、建物を点検し耐震性に問題なければ、引き続き行政庁舎として部署の入れ替えも十分検討し活用すべきである。
(5)新庁舎の規模及び機能について
ア 新庁舎の規模について
既存の施設を活用することを前提に、人口推計や財政状況など予測されるデータを的確に分析し、本市の庁舎としての機能を満たす適切な規模となるよう精査すべきである。具体的には、庁舎理念と役割を明らかにした上で、本市が先進事例となる「新しい生活様式」に沿った市庁舎とすることや、地元経済への波及を第一に考えるとともに、SDGsの理念と達成への取り組みを市民と共有できるような市庁舎とすること。さらには占有エリア調査を行い、実際に使用・不要のスペースを事前に把握することで、面積を減らしコスト削減を図る発想ではなく、合理化による多様化で生産性の向上をはかることが求められる。
将来的な人口減少社会の到来や生産性向上による働き方等の行財政改革、ICT を活用した新しい生活様式などの視点から十分な検証を行い、本庁舎に集約すべき機能及び当該機能を果たす上で必要な職員数を検討し、適正な規模とすることが重要である。
イ 新庁舎の機能について
新庁舎の機能については、以下の点に配慮すべきである。
(ア)市民の利便性について
・市民利用が多い窓口は低層階に配置し総合相談窓口や待合いスペースを設置し市民の利便性に配慮するとともに適切でスムーズな動線計画をはかること。
・スロープや誘導ブロックの配置やエレベーター、市民が利用する低層階にはエスカレーターを設置しすべての方に配慮したユニバーサルデザインの理念を取り入れること。
・プライバシーに配慮した各種相談窓口や相談スペースを設置すること。
・銀行やATM、食堂、売店(コンビニエンスストア)、自動販売機等、公民連携の観点を踏まえ導入を検討すること。
・多機能トイレやファミリートイレの設置も検討すること。
・授乳室やキッズスペースを設置し、授乳室にはベビーベッドを備えること。
<P4>
(イ)職場環境について
・安心して利用できるようセキュリティー対策を講じ市長室を低層階に設置するなど開かれた行政を目指すこと。
・DX(デジタルトランスフォーメーション)を駆使したスマート自治体を目指すこと。
・感染症対策としパーテーションの設置や距離間の確保をはかり、市民サービスを低下させることのないよう努めること。
・事務スペースは開放的で柔軟にレイアウトが変更可能となるよう、将来変化に対応できる執務環境としOA(オフィスオートメーション)フロアについても検討すること。
・職員一人あたりの執務面積を確保し働きやすい環境を整備すること。
・職員の福利厚生に配慮した更衣室、休憩室等を配置すること。
(ウ)駐車場について
・十分な駐車場を確保し、周囲に渋滞を起こさないよう動線に配慮すること。
(エ)地域連携や市民交流について
・屋内外で市民や職員がくつろぐことができ、週末には市民団体に開放し賑わいや交流を生み出せる空間づくりを民間活力等を活用して導入すること。
・庁舎の随所に安中市の地域に根差した産業・文化・歴史を反映させること。
(オ)防災機能・被災時対応機能について
・災害発生時には危機管理拠点や災害復興拠点となる庁舎として、災害応急対策が速やかに行える機能を備えること。
・市民の一時避難スペースや支援物資受け入れスペース、ボランティア待機場所、災害時にさまざまな関係機関と連携が取れる災害対策本部が設置できるスペ ースを確保すること。また、緊急車両が水没しないよう配慮すること。
・非常用電源を確保し非常用飲料水貯水槽、雨水槽、緊急用汚水槽の設置も検討すること。
・災害時における河川監視カメラや消防、警察、学校、避難所の状況が共有できる通信体制を構築すること。
(カ)情報やセキュリティーについて
・庁舎内のサーバー等の機器はセキュリティー面と防災面を重視し遠隔地にバックアップを保管すること。
・ICカード等の認証システムの導入や防犯カメラを設置すること。
(キ)環境面について
・全館LEDの明るい照明で省エネに努め、太陽光発電や蓄電池の設置を検討すること。
・エコロジー技術やリサイクル資材などを活用した地球環境に配慮した庁舎にす
<P5>
ること。
・安中市産や群馬県産材の使用による地産地消を推進すること。
(ク)議会施設について
・議場等は多目的に活用可能な機能を有すること。
・傍聴席は十分な面積を確保し照明や換気に配慮し、障がい者や子ども連れで来場された方に配慮したユニバーサルデザインの理念を取り入れること。
・各種委員会や多様な会議形式に対応できる可動する間仕切り壁の設置を検討すること。
・議員控え室は会派単位の部屋とし、会派数や議員数に柔軟に対応できるよう配慮すること。
・議会図書室の蔵書数の増加や閲覧箇所、IT機器導入に備えるスペースを確保すること。
・議員と市民が交流できるスペース、応接室を設置すること。
(6)まとめ
庁舎建設等特別委員会は設置後、市民の信頼と安心に応えることのできる市庁舎建設の確立に寄与することを目的に、1年9か月に渡り協議を進めてきた。市庁舎に関わる市民懇談会の協議結果として、令和2年11月24日に安中市庁舎に関わる提言書が市長に提出され、令和3年7月には庁舎整備等に関する市民アンケート結果がまとまった。それらの内容を参考にしながらも、それに制約されることなくゼロベースを基調に新庁舎の建設について活発に本委員会で意見交換を重ねてきた。
中でも新庁舎の建設位置については、委員からさまざまな意見が出された結果「現在地及び旧安中高校跡地に加え、その他の場所として新たな場所も視野に入れるべきである」と提言したが、庁舎建設等特別委員会として建設位置について、下段に示す理由から旧安中高校跡地に建設するのが最も理想であるとの意見が多数を占めるに至り、相対的に判断した結果、新たに提起する。(※赤字の箇所は、矛盾箇所を示すものとして当会が付記)
①現庁舎から至近距離にあり、市民への影響が少なく、業務を続けながら、建設、引っ越しが一度で済む。
②仮設庁舎が不要である。
③早期に建設が進められる場所である。
④今後、購入する土地ではなく、現在安中市の財産である場所である。
⑤用途地域が第2種住居地域の場所である。
これらの項目を勘案したうえで、行政にとって最も大切なのは、市民の生命と財産の安全を確保することであり、市民の皆さんに対する日々の行政サービスを担う拠点であることはもちろん、特に災害が発生した場合にも対応可能な体制基盤を確保する対策が必要であると考えれば、旧安中高校跡地が最も適していると提起するものであ
<P6>
る。一方、建設位置を旧安中高校跡地と決定した場合、現在地の利活用についても検討していくことが必要であるが、いずれにしても一日も早く庁舎建設が進むよう切望するものである。
また、財源については、財源確保のためのあらゆる可能性を研究し、建設費用が将来の過度な負担とならないよう十分な配慮をあらためて強く求める。
以上、本委員会において検討した5項目について取りまとめた結果を報告する。執行部におかれては、本報告の趣旨を十分踏まえ新庁舎の建設を着実に推進されるよう、ここに強く要請するものである。
今後、市においては、市民意見も十分に参酌し新庁舎の建設をスピード感を持って推し進めていただくとともに、議会としては新庁舎の完成、さらには市民サービス利用開始まで、引き続き市が進める基本計画、基本設計や実施計画等の点検や検証等を積極的に行っていくことを申し添え最終報告とする。
5、委員会の活動状況
(1)委員会の開催状況
開催期日等 調査や協議の項目等
第 1回 令和元年12月13日 委員長、副委員長の互選
第 2回 令和元年12月13日 委員会の運営について協議
第 3回 令和2年 1月27日 調査・研究方針について協議
第 4回 令和2年 2月14日 調査・研究方針について協議
第 5回 令和2年 2月25日 庁舎建設の必要性について協議
第 6回 令和2年 3月17日 庁舎建設の方法について協議
第 7回 令和2年 6月18日 コロナ禍での委員会運営について協議
第 8回 令和2年 7月22日 庁舎建設の方法について協議。行政視察について協議
第 9回 令和2年 9月 8日 庁舎建設の方法について協議
第10回 令和2年 9月17日 執行部への要望について協議。今後の委員会運営について協議
第11回 令和2年10月20日 執行部への要望について報告。今後の委員会運営について協議
第12回 令和2年11月18日 松井田庁舎の利活用について協議
第13回 令和2年12月 9日 中間報告ついて協議
第14回 令和3年 1月19日 中間報告(案)について協議
第15回 令和3年 2月15日 中間報告(案)について協議、決定
<P7>
第16回 令和3年 2月26日 今後の協議方針について協議
第17回 令和3年 3月15日 既存施設の活用について協議
第18回 令和3年 4月23日 既存施設の活用について協議
第19回 令和3年 6月21日 既存施設の活用について協議。新庁舎の規模及び機能(議会施設を含む) について協議
第20回 令和3年 7月15日 新庁舎の規模及び機能(議会施設を含む) について協議。最終報告について協議
第21回 令和3年 8月 4日 最終報告(案)について協議
第22回 令和3年 8月18日 最終報告(案)について協議、決定。要望書について決定
(2)先進地視察の実施状況
視 察 日:令和2年10月20日
視 察 先:群馬県富岡市役所
視察事項:庁舎建設の経緯について
(3)市内視察の実施状況
視 察 日:令和2年11月18日
視 察 先:安中市役所松井田庁舎
視察事項:松井田庁舎の現状と利活用について
(4)その他実施状況
実施事項:庁舎建設等特別委員会講演会
実 施 日:令和2年11月18日
講演内容:市庁舎建設のあり方について『安中市庁舎に関わる参考意見』
講 師:青山社中株式会社 取締役 大山 詠司 氏
**********
■市民アンケートの結果、「現在地」での建て替えを望む市民が最も多く、過半数を超えているにもかかわらず、安中市が依然として「旧安高跡地」での建て替えに未練がましく、いまだにこだわっていたところをみると、どうやら安中市議会の最大会派をはじめとする議員らを懐柔していて、市議会特別委の最終報告書が安中市の思惑どおりになることを見越していた、という流れが見えてきたと言えます。
それにしても、安中市民から選ばれた選良なのに、安中市の市民のアンケート結果を無視して、最初から「旧安高跡地」に新築移転しようとする安中市幹部らの思惑をそのまま反映したかたちの報告書を出すとは、呆れた議員連中です。
道理で、当会の議員アンケートでも、最大会派の新政会をはじめ、公明党や、共産党の議員まで、きちんと回答してこなかった経緯をみれば、今回の市役所執行部よりの調査結果を出すことは、あらかじめ決まっていたと思われます。
しかしいくら低レベルの市議が多い市議会とはいえ、この問題をこのまま放置しておくわけにはいきません。今後もきちんと、市民の望む声を安中市民として発信し続けたいと思います。
【市政をひらく安中市民の会事務局からの報告】
※参考資料1「安中市役所の庁舎整備等に関する市民アンケート調査結果のご報告」
**********ZIP ⇒ 20210801apgiezzj.zip
これは、8月初めに地区の回覧版と共に各戸配布されたチラシ。安中市は費用を掛けて市民アンケートを行い、その結果が市役所の建て替え場所の適地として「旧安高跡地」に誘導しようとしたが、「現在地」を望む市民が最も多かったため、このようなチラシを各戸配布することで、アンケート結果を市民に周知したことにし、9月1日の議会の庁舎建設等特別委員会の最終報告で「旧安高跡地」が建替え場所としての適地である、という結論を待ち焦がれていたことがうかがえる。市民の意向軽視の体質が染みつく安中市役所ならではのやり方。
**********
※参考資料2「安中市役所の庁舎整備等に関する市民アンケート調査結果報告書]
**********URL ⇒
https://www.city.annaka.lg.jp/gyousei/kikaku_keiei/files/annaka_questionnaire_report.pdf
「現在地」での建て替えを望む市民が過半数を占めているのに、それを認めようとせず、あいかわらず無効アンケートを分母に加えたまま、「現在地」を求める市民の数を矮小化しようと、正しく修正すべきなのになにもしようとしない安中市役所幹部らの傲慢な姿勢が良く判る報告書。
**********
**********上毛新聞2021年9月2日
安中高跡地 建設に最適 特別委が最終報告案 安中市庁舎整備
安中市が検討を進めている市庁舎の整備について、建設に関する調査などを行ってきた庁舎建設等特別委員会(田中伸一委員長)は1日、市議会9月定例会で新庁舎の建設地として旧安中高校跡地が最も適しているとの最終報告案を示した。
市庁舎は老朽化部分などの耐震性が懸念されていることから、建て替えが検討されている。建設地については、市民懇談会が昨年にまとめた提言書で「現在地」「旧安中高校跡地」「その他」の3候補地が挙げられていた。最終報告案では、旧安中高校跡地が現庁舎から近く、建設時の仮設庁舎が不要などの理由から最も理想的とした。
事前説明として25日の全員協議会で市議ら参加者のみに配布された資料が市民団体の会員制交流サイト(SNS)上に公開されたことについて、市議が質疑を求める場面もあったが、市議会は最終報告案を可決し、要望書にまとめて茂木英子市長に提出した。
(田島孝明)
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この件に関するこれまでの経緯は次のブログ記事を参照ください。
○2021年3月28日:【安中市庁舎建替え問題】広報あんなか4月号「市庁舎の整備について検討しています」記事に異議あり!↓
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○2021年5月20日:【安中市庁舎建替え問題】官製アンケートの結果ほぼ固まる・・・安中市が中間報告↓
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○2021年7月15日:【安中市庁舎建替え問題】安中市が7/13発表の市民アンケート結果最終報告…安高跡地に未練タップリ!
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■安中市議会のHPによると、安中市議会9月定例会は次の日程で開催中とあります。
*****令和3年第3回定例会の会期日程(予定)*****
日次 月 日 曜日 開議時刻 摘要
第1日 9 1 水 午前9時30分 開会・議案の上程等
第2日 9 2 木 休会
第3日 9 3 金 休会
第4日 9 4 土 休会
第5日 9 5 日 休会
第6日 9 6 月 午前9時 決算審査特別委員会
第7日 9 7 火 午前9時 決算審査特別委員会
第8日 9 8 水 午前9時 決算審査特別委員会
第9日 9 9 木 休会
第10日 9 10 金 午前9時 総務文教常任委員会
第11日 9 11 土 休会
第12日 9 12 日 休会
第13日 9 13 月 午前9時 福祉民生常任委員会
第14日 9 14 火 午前9時 経済建設常任委員会
第15日 9 15 水 休会
第16日 9 16 木 午前9時 一般質問
第17日 9 17 金 午前9時 一般質問
第18日 9 18 土 休会
第19日 9 19 日 休会
第20日 9 20 月 休会
第21日 9 21 火 休会
第22日 9 22 水 午前9時 委員長報告・採決等、閉会
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随分休会の多いノンビリとした日程ですが、他の自治体の市議会もこうなのでしょうか。週末に一般質問をやれば正味1週間で十分こなせる日程なのに、22日もなぜ必要なのでしょうか。
■それはさておき、安中市議会の9月定例会の初日9月1日は「開会・議案の上程等」となっていますが、冒頭の新聞記事によれば、「市議会は最終報告案を可決し、要望書にまとめて茂木英子市長に提出した」と報じています。常識的に考えれば一般質問を経て、最終日の9月22日に可決し、その後要望書にまとめて市長に提出するはずですが、それほど急ぐ必要がなぜあるのでしょうか。
それにしても、老朽化が進んでいるという理由で安中市庁舎の建て替えが必要だとして安中市議会に設置された「庁舎建設等特別委員会」は、たしか、今から2年前の令和元年(2019年)安中市議会第4回定例会(会期:同年12 月2日~13日)の会期中に、鳥獣害対策特別委員会と一緒に新たに設置されたもので、以降、市庁舎の建て替えについて調査研究を進めることになっていましたが、2年以上かけた調査研究結果がこの有様とは、我が市民の代表者である議会のレベルの低さに恥ずかしくなります。
■この日、9月2日はちょうど首都圏に出かける都合が有り、朝、前日に前橋地裁で判決が言い渡されたみなかみ町RDF訴訟事件の棄却判決について、記事が掲載されているかなと思い、高崎駅のキオスクで地元紙を買い求めて、東京行の新幹線の車内で読み始めたら社会面に記事が載っていたのを見つけた次第です。
びっくりして、さっそく9時15分に安中市役所に電話をかけて、議会事務局につなげてもらいました。電話に出た事務局の中島職員に、さっそく「今朝地元紙で知ったが、市庁舎建替えに関する最終報告書が議会で可決されたそうですが、その内容はHPに掲載して、市民が誰でも見られるようにしてあるのでしょうか?」と訊いてみました。
すると同職員は、「してません」というので、「すぐに当該最終報告書のPDFファイルを行政課の情報開示担当窓口の平職員に送っていただけないでしょうか。平職員から私宛にメールで送ってもらうから、すぐに手配してください。行政課にはその旨私から話をしておきます。なお、情報開示請求手続を経ますと開示通知が2週間後になってしまうので、今すぐ手配していただけるとありがたい」と伝えました。
そのあとすぐに行政課の小坂係長に電話をして「今朝の新聞で議会定例会の初日に、特別委員会から市庁舎建替えの最終調査報告書が提出され可決されたことが報じられていました。議会事務局に電話をしたらHPにアップしていない、というので、直ちに内容を確認したいものですから、PDF化した電子コピーを行政課の平氏に送ってください、と依頼しました。ぜひ即日開示で、私に当該データをメール添付で平氏から送ってください」と強く要請しました。
小坂係長は「へえ、そういう記事があったんですか」とまだ記事のことはご存じなさそうでしたが、「平(職員)は今日来ているので、議会事務局から(電子データが)届いたら、平のほうから小川さんにすぐ送るようにさせます」と言いました。
結局、行政課文書箒係の平主査からメールで連絡があったのは同日15時01分でした。「お世話になります。議会事務局にご依頼のありました件で、資料を送信いたします。よろしくお願いいたします」とのメッセージと一緒に、資料が添付されてきました。さっそく見てみましょう。
*****庁舎建設等特別委員会報告書*****ZIP ⇒ i.zip
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庁舎建設等特別委員会報告書
本委員会に付託されました「現庁舎の老朽化の進行により、有事においての建物倒壊の危険性と防災拠点施設としての機能喪失の可能性が指摘されていることから、市庁舎建設に係る現状と課題を把握し、市民の信頼と安心に応えることのできる市庁舎建設の確立に寄与することについて」調査研究することについて、会議規則第109条の規定により報告いたします。
令和3年9月1日
庁舎建設等特別委員会
委員長 田 中 伸 一
安中市議会議長 吉岡 完司 様
記
1,設置目的
現庁舎の老朽化の進行により、有事においての建物倒壊の危険性と防災拠点施設としての機能喪失の可能性が指摘されていることから、市庁舎建設に係る現状と課題を把握し、市民の信頼と安心に応えることのできる市庁舎建設の確立に寄与するため。
2,設置期日等
令和元年12月13日、第4回定例会において安中市議会委員会条例第6条の規定により設置された。
3,委員会の構成
委 員 長 田 中 伸 一 副委員長 小 川 剛
委 員 櫻 井 ひろ江 委 員 松 本 次 男
委 員 武 者 葉 子 委 員 佐 藤 貴 雄
委 員 小 林 訂 史 委 員 遠 間 大 和
委 員 罍 次 雄 委 員 柳 沢 吉 保
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4,調査研究結果
本委員会では議論の過程において、特に「新庁舎の必要性」「新庁舎の建設位置」「新庁舎の建設手法と財源」「既存施設の活用」「新庁舎の規模及び機能」の5項目に絞って検討すべきとの総意に至った。
コロナ禍で他市への先進地視察などが抑制される中、感染症対策を万全にし、積極的に調査研究を重ね令和3年第1回(3月)定例会で本委員会の中間報告として「新庁舎の必要性」「新庁舎の建設位置」「新庁舎の建設手法と財源」について提言を行った。
その後、残る2項目についての協議を行い、このたび検討すべきとしたすべての項目について取りまとめが完了し、下記のとおり報告する。
(1)新庁舎の必要性について
昭和33年11月の安中市制施行により記念事業として建設された現在の本庁旧庁舎は昭和34年の竣工後60年が経過、中庁舎は昭和44年の竣工後50年が経過し、老朽化に加え、耐震に著しい問題があり、建て替えが急務となっている。
また、本市は分庁舎が多く、窓口業務が分散しているため、来庁者に多大な不便を来しているだけでなく、業務執行上も極めて非効率であると言わざるを得ない。
さらに、まちづくりの全体像の中で将来性、発展性を見据え、関連する計画等との整合を図るとともに、市民に親しまれ、誰もが気軽に利用でき、市民活動の拠点となることはもとより、今後の行政需要に即応し、利便性の向上や行政運営の簡素・効率化、高度情報化、省エネルギー化等を図り、市民の安全安心を守るための防災、減災に対応する機能などを兼ね備えた市庁舎の建設は早急に推進すべきである。
(2)新庁舎の建設位置について
新庁舎の建設位置については、市民の利便性を考慮するとともに、今後の行政需要に即応し、庁舎を核としたまちづくりを見据えた場合など、さまざまな見地から総合的に勘案すると、新庁舎の位置は現在地及び旧安中高校跡地に加え、その他の場所として新たな場所も視野に入れるべきである。
(3)新庁舎の建設手法と財源について
新庁舎の建設に当たっては、社会経済活動情勢を直視し、将来を見据え、市民ニーズに応じた市役所であるべきである。厳しい財政状況の中、PFI・PPP等の民間活力導入も視野に入れ、本市の財政状況、市民負担、今後必要となる維持管理経費など諸点を十分考慮して、建設手法を慎重に選択するとともに、財源確保のためのあらゆる可能性を熟考し、建設費用が過度の将来負担とならぬよう十分留意すべきである。
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(4)既存施設の活用について
既存施設とは現本庁舎、松井田庁舎、谷津庁舎についてとし、活用方法を検証した。現本庁舎は、旧庁舎、中庁舎は取り壊し、新庁舎と保健センターは効率的に活用すべきである。また、松井田庁舎の活用は松井田住民の行政サービス低下があってはならず、利便性の観点から支所機能として残すものとし、非常用電源も完備されているので効率的に使用すべきである。谷津庁舎については、建物を点検し耐震性に問題なければ、引き続き行政庁舎として部署の入れ替えも十分検討し活用すべきである。
(5)新庁舎の規模及び機能について
ア 新庁舎の規模について
既存の施設を活用することを前提に、人口推計や財政状況など予測されるデータを的確に分析し、本市の庁舎としての機能を満たす適切な規模となるよう精査すべきである。具体的には、庁舎理念と役割を明らかにした上で、本市が先進事例となる「新しい生活様式」に沿った市庁舎とすることや、地元経済への波及を第一に考えるとともに、SDGsの理念と達成への取り組みを市民と共有できるような市庁舎とすること。さらには占有エリア調査を行い、実際に使用・不要のスペースを事前に把握することで、面積を減らしコスト削減を図る発想ではなく、合理化による多様化で生産性の向上をはかることが求められる。
将来的な人口減少社会の到来や生産性向上による働き方等の行財政改革、ICT を活用した新しい生活様式などの視点から十分な検証を行い、本庁舎に集約すべき機能及び当該機能を果たす上で必要な職員数を検討し、適正な規模とすることが重要である。
イ 新庁舎の機能について
新庁舎の機能については、以下の点に配慮すべきである。
(ア)市民の利便性について
・市民利用が多い窓口は低層階に配置し総合相談窓口や待合いスペースを設置し市民の利便性に配慮するとともに適切でスムーズな動線計画をはかること。
・スロープや誘導ブロックの配置やエレベーター、市民が利用する低層階にはエスカレーターを設置しすべての方に配慮したユニバーサルデザインの理念を取り入れること。
・プライバシーに配慮した各種相談窓口や相談スペースを設置すること。
・銀行やATM、食堂、売店(コンビニエンスストア)、自動販売機等、公民連携の観点を踏まえ導入を検討すること。
・多機能トイレやファミリートイレの設置も検討すること。
・授乳室やキッズスペースを設置し、授乳室にはベビーベッドを備えること。
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(イ)職場環境について
・安心して利用できるようセキュリティー対策を講じ市長室を低層階に設置するなど開かれた行政を目指すこと。
・DX(デジタルトランスフォーメーション)を駆使したスマート自治体を目指すこと。
・感染症対策としパーテーションの設置や距離間の確保をはかり、市民サービスを低下させることのないよう努めること。
・事務スペースは開放的で柔軟にレイアウトが変更可能となるよう、将来変化に対応できる執務環境としOA(オフィスオートメーション)フロアについても検討すること。
・職員一人あたりの執務面積を確保し働きやすい環境を整備すること。
・職員の福利厚生に配慮した更衣室、休憩室等を配置すること。
(ウ)駐車場について
・十分な駐車場を確保し、周囲に渋滞を起こさないよう動線に配慮すること。
(エ)地域連携や市民交流について
・屋内外で市民や職員がくつろぐことができ、週末には市民団体に開放し賑わいや交流を生み出せる空間づくりを民間活力等を活用して導入すること。
・庁舎の随所に安中市の地域に根差した産業・文化・歴史を反映させること。
(オ)防災機能・被災時対応機能について
・災害発生時には危機管理拠点や災害復興拠点となる庁舎として、災害応急対策が速やかに行える機能を備えること。
・市民の一時避難スペースや支援物資受け入れスペース、ボランティア待機場所、災害時にさまざまな関係機関と連携が取れる災害対策本部が設置できるスペ ースを確保すること。また、緊急車両が水没しないよう配慮すること。
・非常用電源を確保し非常用飲料水貯水槽、雨水槽、緊急用汚水槽の設置も検討すること。
・災害時における河川監視カメラや消防、警察、学校、避難所の状況が共有できる通信体制を構築すること。
(カ)情報やセキュリティーについて
・庁舎内のサーバー等の機器はセキュリティー面と防災面を重視し遠隔地にバックアップを保管すること。
・ICカード等の認証システムの導入や防犯カメラを設置すること。
(キ)環境面について
・全館LEDの明るい照明で省エネに努め、太陽光発電や蓄電池の設置を検討すること。
・エコロジー技術やリサイクル資材などを活用した地球環境に配慮した庁舎にす
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ること。
・安中市産や群馬県産材の使用による地産地消を推進すること。
(ク)議会施設について
・議場等は多目的に活用可能な機能を有すること。
・傍聴席は十分な面積を確保し照明や換気に配慮し、障がい者や子ども連れで来場された方に配慮したユニバーサルデザインの理念を取り入れること。
・各種委員会や多様な会議形式に対応できる可動する間仕切り壁の設置を検討すること。
・議員控え室は会派単位の部屋とし、会派数や議員数に柔軟に対応できるよう配慮すること。
・議会図書室の蔵書数の増加や閲覧箇所、IT機器導入に備えるスペースを確保すること。
・議員と市民が交流できるスペース、応接室を設置すること。
(6)まとめ
庁舎建設等特別委員会は設置後、市民の信頼と安心に応えることのできる市庁舎建設の確立に寄与することを目的に、1年9か月に渡り協議を進めてきた。市庁舎に関わる市民懇談会の協議結果として、令和2年11月24日に安中市庁舎に関わる提言書が市長に提出され、令和3年7月には庁舎整備等に関する市民アンケート結果がまとまった。それらの内容を参考にしながらも、それに制約されることなくゼロベースを基調に新庁舎の建設について活発に本委員会で意見交換を重ねてきた。
中でも新庁舎の建設位置については、委員からさまざまな意見が出された結果「現在地及び旧安中高校跡地に加え、その他の場所として新たな場所も視野に入れるべきである」と提言したが、庁舎建設等特別委員会として建設位置について、下段に示す理由から旧安中高校跡地に建設するのが最も理想であるとの意見が多数を占めるに至り、相対的に判断した結果、新たに提起する。(※赤字の箇所は、矛盾箇所を示すものとして当会が付記)
①現庁舎から至近距離にあり、市民への影響が少なく、業務を続けながら、建設、引っ越しが一度で済む。
②仮設庁舎が不要である。
③早期に建設が進められる場所である。
④今後、購入する土地ではなく、現在安中市の財産である場所である。
⑤用途地域が第2種住居地域の場所である。
これらの項目を勘案したうえで、行政にとって最も大切なのは、市民の生命と財産の安全を確保することであり、市民の皆さんに対する日々の行政サービスを担う拠点であることはもちろん、特に災害が発生した場合にも対応可能な体制基盤を確保する対策が必要であると考えれば、旧安中高校跡地が最も適していると提起するものであ
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る。一方、建設位置を旧安中高校跡地と決定した場合、現在地の利活用についても検討していくことが必要であるが、いずれにしても一日も早く庁舎建設が進むよう切望するものである。
また、財源については、財源確保のためのあらゆる可能性を研究し、建設費用が将来の過度な負担とならないよう十分な配慮をあらためて強く求める。
以上、本委員会において検討した5項目について取りまとめた結果を報告する。執行部におかれては、本報告の趣旨を十分踏まえ新庁舎の建設を着実に推進されるよう、ここに強く要請するものである。
今後、市においては、市民意見も十分に参酌し新庁舎の建設をスピード感を持って推し進めていただくとともに、議会としては新庁舎の完成、さらには市民サービス利用開始まで、引き続き市が進める基本計画、基本設計や実施計画等の点検や検証等を積極的に行っていくことを申し添え最終報告とする。
5、委員会の活動状況
(1)委員会の開催状況
開催期日等 調査や協議の項目等
第 1回 令和元年12月13日 委員長、副委員長の互選
第 2回 令和元年12月13日 委員会の運営について協議
第 3回 令和2年 1月27日 調査・研究方針について協議
第 4回 令和2年 2月14日 調査・研究方針について協議
第 5回 令和2年 2月25日 庁舎建設の必要性について協議
第 6回 令和2年 3月17日 庁舎建設の方法について協議
第 7回 令和2年 6月18日 コロナ禍での委員会運営について協議
第 8回 令和2年 7月22日 庁舎建設の方法について協議。行政視察について協議
第 9回 令和2年 9月 8日 庁舎建設の方法について協議
第10回 令和2年 9月17日 執行部への要望について協議。今後の委員会運営について協議
第11回 令和2年10月20日 執行部への要望について報告。今後の委員会運営について協議
第12回 令和2年11月18日 松井田庁舎の利活用について協議
第13回 令和2年12月 9日 中間報告ついて協議
第14回 令和3年 1月19日 中間報告(案)について協議
第15回 令和3年 2月15日 中間報告(案)について協議、決定
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第16回 令和3年 2月26日 今後の協議方針について協議
第17回 令和3年 3月15日 既存施設の活用について協議
第18回 令和3年 4月23日 既存施設の活用について協議
第19回 令和3年 6月21日 既存施設の活用について協議。新庁舎の規模及び機能(議会施設を含む) について協議
第20回 令和3年 7月15日 新庁舎の規模及び機能(議会施設を含む) について協議。最終報告について協議
第21回 令和3年 8月 4日 最終報告(案)について協議
第22回 令和3年 8月18日 最終報告(案)について協議、決定。要望書について決定
(2)先進地視察の実施状況
視 察 日:令和2年10月20日
視 察 先:群馬県富岡市役所
視察事項:庁舎建設の経緯について
(3)市内視察の実施状況
視 察 日:令和2年11月18日
視 察 先:安中市役所松井田庁舎
視察事項:松井田庁舎の現状と利活用について
(4)その他実施状況
実施事項:庁舎建設等特別委員会講演会
実 施 日:令和2年11月18日
講演内容:市庁舎建設のあり方について『安中市庁舎に関わる参考意見』
講 師:青山社中株式会社 取締役 大山 詠司 氏
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■市民アンケートの結果、「現在地」での建て替えを望む市民が最も多く、過半数を超えているにもかかわらず、安中市が依然として「旧安高跡地」での建て替えに未練がましく、いまだにこだわっていたところをみると、どうやら安中市議会の最大会派をはじめとする議員らを懐柔していて、市議会特別委の最終報告書が安中市の思惑どおりになることを見越していた、という流れが見えてきたと言えます。
それにしても、安中市民から選ばれた選良なのに、安中市の市民のアンケート結果を無視して、最初から「旧安高跡地」に新築移転しようとする安中市幹部らの思惑をそのまま反映したかたちの報告書を出すとは、呆れた議員連中です。
道理で、当会の議員アンケートでも、最大会派の新政会をはじめ、公明党や、共産党の議員まで、きちんと回答してこなかった経緯をみれば、今回の市役所執行部よりの調査結果を出すことは、あらかじめ決まっていたと思われます。
しかしいくら低レベルの市議が多い市議会とはいえ、この問題をこのまま放置しておくわけにはいきません。今後もきちんと、市民の望む声を安中市民として発信し続けたいと思います。
【市政をひらく安中市民の会事務局からの報告】
※参考資料1「安中市役所の庁舎整備等に関する市民アンケート調査結果のご報告」
**********ZIP ⇒ 20210801apgiezzj.zip
これは、8月初めに地区の回覧版と共に各戸配布されたチラシ。安中市は費用を掛けて市民アンケートを行い、その結果が市役所の建て替え場所の適地として「旧安高跡地」に誘導しようとしたが、「現在地」を望む市民が最も多かったため、このようなチラシを各戸配布することで、アンケート結果を市民に周知したことにし、9月1日の議会の庁舎建設等特別委員会の最終報告で「旧安高跡地」が建替え場所としての適地である、という結論を待ち焦がれていたことがうかがえる。市民の意向軽視の体質が染みつく安中市役所ならではのやり方。
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※参考資料2「安中市役所の庁舎整備等に関する市民アンケート調査結果報告書]
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https://www.city.annaka.lg.jp/gyousei/kikaku_keiei/files/annaka_questionnaire_report.pdf
「現在地」での建て替えを望む市民が過半数を占めているのに、それを認めようとせず、あいかわらず無効アンケートを分母に加えたまま、「現在地」を求める市民の数を矮小化しようと、正しく修正すべきなのになにもしようとしない安中市役所幹部らの傲慢な姿勢が良く判る報告書。
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