市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

新型コロナのワクチン接種を巡り県内各地で狂騒曲の競演

2021-04-28 22:31:00 | 国内外からのトピックス

■新型コロナウイルスのワクチン接種について、群馬県内では高齢者向けの接種が4月12日に前橋、高崎両市を皮切りに始まりましたが、それ以外では、富岡市や甘楽町などの4市町村が4月20日から、高齢者分の予約の受け付けを始めました。ところが初日から申し込みが殺到し、一日中電話を掛けても繋がらないという苦情が多数、役場に寄せられたということです。筆者の在住する安中市では、4月26日に高齢者を対象に606人分の集団接種予約の受け付けが始まりましたが、その日のうちに定員に達し、受付が打ち切られました。公立碓氷病院では業を煮やした高齢者市民が多数押し掛け、不満をぶちまけるなど、大変な騒動を呈していたとの目撃談が寄せられています。

3月15日に安中市内に配布されたワクチン接種予約の予告チラシ



 限られた人数枠での予約受付となることから、事前に混乱は十分予想されていたにも拘らず、安中市をはじめ多くの自治体では、何の対策も打たないまま予約開始日を迎えたことは、行政の事務事業の効率の劣化を象徴するものです。

 他方、接種対象者に対して、事前にアンケート調査や聞き取り調査を実施して、それに基づいて接種スケジュールを予め組み立てていた嬬恋村など一部の自治体では、スムースに予約業務が進行しました。安中市も、市庁舎建替えアンケートなどせずに、事前にコロナワクチン接種アンケート調査を行うべきでした。

■安中市では、3月15日にコロナワクチン接種予約の予告チラシが市民に配布され、4月19日から65歳以上の高齢者を対象に接種券の発送が開始され、同26日(月)に接種予約を開始しました。

 運よく予約がとれた606人の集団接種は、安中市総合体育館で5月27日から毎週木曜日ごとに、6月3日、10日、17日、24日まで毎回78人分ずつ、また、松井田保健センターで6月1日から毎週火曜日ごとに、6月15日、22日まで毎回54人分ずつ実施される予定です。

 幸い筆者は、個別接種のかたちで市内のかかり付けの医院で5月27日に受けられることになりましたが、家族は次回5月10日(月)の予約待ちとなりました。

 それにしても、このペースだと、高齢者全員の接種が終わるのは、6月末など絶対に不可能であり、いつになるのか、皆目見当もつきません。群馬県HPによれば、県内のワクチンの接種状況について、4月21日時点で、優先接種対象の医療従事者等でさえも、接種予定者数67,896人に対して、1回目の接種を受けた人が24,531人(36.14%)、2回目の接種を済ませた人が13,463人(19.83%)であり、医療関係者でさえも、まだ5人に1人程度しかワクチン接種を済ませていない状況にあります。ちなみに65歳以上の高齢者の接種状況は、4月21日時点で1090名となっています。

 なお、渋川市のワクチン接種の狂騒状況については次のブログ記事をご覧ください。
○2021年04月27日:75歳以上にLINEだって!お役人様何か変ですよ?
http://blog.livedoor.jp/lytton_cyousadan/archives/34932682.html

【市政をひらく安中市民の会事務局からの報告】

※関連情報「県内のワクチン接種報道記事」
*********上毛新聞2021年04月13日06:00
コロナワクチン、高齢者向け接種開始 初日は前橋、高崎で73人


施設内でワクチン接種を受ける入所者=12日午後、前橋市の「介護老人保健施設おうみ」
 新型コロナウイルスワクチンの高齢者向けの接種が12日、群馬県内では前橋、高崎両市を皮切りに始まった。初日は両市で計73人が接種を受けた。医療従事者らを除いた一般住民への接種は初となる。国は住民への接種では、重症化リスクが高いとされる高齢者を優先する方針を示しており、県内全体では約58万人が対象となる。今後、他の市町村でも順次始まるが、本格化するのは全市町村にワクチンが届く26日以降となる見込みだ。
 両市には既にワクチン1箱(975回分)がそれぞれ配布され、介護老人保健施設2カ所の入所者から接種が始まった。両施設によると、接種直後に副反応が疑われる重大な症状の出た入所者はいなかった。
 現在、国内で接種されている米製薬大手ファイザー製のワクチンは2回打つ必要がある。この日が1回目となった入所者は来月上旬に2回目を打つことになる。
 国からのワクチン配布は順次広がる。今週は両市を含む9市町に計10箱(9750回分)、19日からの週にも9市町村に同じ量が届く予定。26日からの週には全35市町村に1箱ずつ到着し、市町村ごとの計画に沿って接種が進められる。
 国は6月末までに全国の高齢者約3600万人が2回接種できる量を配布すると説明。今後、高齢者向けのワクチンの供給が加速するとみられる。
 高齢者接種が完了した後は、高齢者施設の従事者(県内約9万人)と、65歳未満の基礎疾患がある人(推計12万5000人)への接種が並行して進められる。これら以外の県民へと拡大されていくのは夏以降となる見込みだが、具体的な日程は定まっていない。
 一方、県内では2月19日から医療従事者らへの接種が続いており、希望した約6万9000人が2回ずつ接種を受ける予定。県によると、今月4日時点の接種実績は1万8485回で13.4%にとどまる。国は5月中旬ごろまでに2回接種できる量を配布する方針を示している。
(まとめ 山田祐二)

**********上毛新聞2021年04月21日06:00
申し込み殺到で電話つながらず 群馬県内8市町村でワクチン予約 業を煮やして直接100人押し掛けも

ワクチン接種の予約を受け付ける4市町村合同コールセンターの担当者ら=20日午前10時ごろ、甘楽町内
 群馬県内8市町村で20日、新型コロナウイルスのワクチン接種の予約受け付けが始まり、各地で申し込みが殺到し、多くの住民から不満の声が上がった。電話がつながりにくい状態が続き、担当以外の部署にも問い合わせが相次いで業を煮やしてコールセンターに直接押し掛ける住民の姿も。一方、あらかじめ希望調査し接種予定日を割り当てた嬬恋村では混乱はなかった。
 富岡、下仁田、南牧、甘楽の4市町村は合同のコールセンターを甘楽町内に設置。事前に優先予約券を配送した65歳以上の計2万5000人以上を対象に、8台の電話で午前9時に受け付けを開始した。
 4市町村は国からそれぞれ届くワクチンを合算し、予約数に応じて各医療機関に配分する仕組みで、5月10~29日の計8000人分を受け付けている。この日は計570人の予約を受け付けたが、申し込めなかった住民からは不満が漏れた。下仁田町の70代男性は「家族総出で電話し続けたのに、つながらなかった。もっと工夫ができたはず」と語気を強めた。
 富岡市はこの他、無料通信アプリ「LINE」(ライン)を活用した独自の予約システムで約3000人の予約を受け付けた。甘楽町はラインを使った県の予約システムも併用した。
 榛東村も65歳以上の約4000人を対象に午前9時から開始。5月1日と9日の計500人分を外部委託のコールセンターと県のライン予約システムで受け付けたが、約1時間で定員に達して打ち切った。村の保健相談センターには「つながらない」「何回もかけているうちに締め切られた」といった苦情が相次いだ。
 板倉町は、専用のコールセンター2回線とラインで受け付けた。電話がつながらない状況が続き、役場内の他の回線にも問い合わせが殺到。コールセンターがある町保健センターに100人以上が直接押し掛け、職員がその場でラインでの予約を手伝うなど対応に追われた。
 東吾妻町も65歳以上の5700人の予約をネットと電話で開始。初回分の1300人分がすぐに定員に達するなど、電話がつながりづらい状況が続いた。
 一方、嬬恋村は、2月に実施した希望調査に基づき接種予定日をあらかじめ割り当てていた。この日に予約の電話受け付けを始めたが、予定日の変更の申し出などがあった程度で目立った混乱はなかったという。
(まとめ 細井啓三)

**********上毛新聞2012年04月22日06:00
ワクチンで県内自治体に予約が殺到、苦情相次ぐ アプリ停止、電話増設の対応も 専門医「焦らないで」と呼び掛け
 新型コロナウイルスのワクチン接種の予約を巡り、群馬県内の自治体に住民からの苦情が相次いでいる。電話がつながりにくい状況が続き、担当部署への問い合わせも殺到。申し込みが困難な電話予約とのバランスを考慮して富岡市は21日、無料通信アプリ「LINE」(ライン)を使った予約を停止した。行政側が対応に追われる事態に、感染症の専門医は「希望者は全員接種できる。焦らないで」と呼び掛けている。
 同市は下仁田、南牧、甘楽と合同でコールセンターを運営し、20日に受け付けを開始した。4市町村のうち、同市だけがラインを活用した独自システムを運用していたが、21日午前11時45分にライン予約を停止。当面の間は電話だけで対応することとした。
 ラインによる予約が同日午前までに約4000件に達していたという。停止は、電話予約に頼る高齢者や他地域の住民に配慮したためで、市は「バランスを考え、自主的に停止した。電話回線の増設も進める」としている。
 4市町村は5月中に接種する計8000人分の予約を受け付けている。予約対象者はいずれも65歳以上で、富岡1万6000人、下仁田3600人、南牧1100人、甘楽4400人。このうち富岡478人、下仁田252人、南牧46人、甘楽385人が同日までに電話予約を完了したという。
 中之条町は65歳以上の6500人を対象に同日午前9時から電話予約を受け付けた。5回線用意したが、終了時刻の午後5時まで電話がつながりにくい状況が続いたという。
 初日は827人の予約を受け付けたものの、回線の混雑により通話が途中で途切れるトラブルが複数あり、苦情も多く寄せられた。町は6月中旬までに3000人の予約枠があり、今後も予約枠を増やす計画で、「慌てないでほしい」と呼び掛けている。
 75歳以上の2万3000人の集団接種の予約を19日から受け付けている桐生市。職員4人が電話対応し、21日までに約890件を受け付けたが、電話がつながりにくい状況が続いており、市には多くの苦情が寄せられている。市は「時期は遅くなってしまうかも知れないが、確実に接種できる」と説明しており、電話回線の増設も検討している。
 ワクチン接種の予約を巡り、自治体に苦情が殺到していることについて、感染症の専門医で県医師会の川島崇副会長は「2カ月かけて県内の高齢者に接種する計画で進んでいる。希望者は全員が接種できるので、焦らず予約してほしい」と話した。
(まとめ 細井啓三)

**********上毛新聞2021年04月24日06:00
中之条町 ワクチン予約できょう、あす臨時窓口を設置 電話殺到で不通、苦情受け
 高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチン接種の予約を巡り、電話が殺到して収拾できないとして、群馬県中之条町は23日、閉庁の予定だった24、25の両日に臨時窓口を設けて予約を受け付けると明らかにした。電話がつながらない状況に苦情が連日寄せられ、町民が町保健センターに押しかける事態となっていたため、沈静化を図る。
 臨時窓口は対面で予約を受け付け、来場者の密集を避けるため居住地区ごとに時間を分ける。町保健センターでは、伊参地区(24日午前9~11時)、沢田地区(同日午後1~3時)、名久田地区(25日午前9~11時)、中之条地区(同日午後1~3時)とする。町六合支所では六合地区住民を24日午後1~3時に受け付ける。
(関坂典生)
◎受け付け前の自治体で予約 県のLINEトラブル50件
 群馬県が新型コロナウイルスワクチン接種予約のため導入した無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使った予約システムを巡り、自治体が受け付けを開始する前に予約ができてしまうトラブルが計約50件あったことが23日までに分かった。県は運用を改善し、同様のミスを防げるようにしたという。
 県薬務課によると、14日に草津町の予約を開始した際、予約を始めていない渋川市で21件、館林市で約20件、吉岡町で6件を受け付けてしまった。いずれも市町を通じてキャンセルされた。時間前なのに予約可能な設定にしたミスが原因とみられる。

**********上毛新聞2021年04月27日06:00
コロナワクチンの予約混雑 各自治体が対策打ち出す
 新型コロナウイルスワクチン接種の予約について、各地で申し込みが殺到し混雑が続いていることを踏まえ、群馬県の各自治体が混乱を回避するための対策を相次いで打ち出した。
◎90歳以上の予約を先行 年齢を区切り混雑回避 高崎市
 高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種で、高崎市は26日、既に接種を始めている高齢者施設以外については5月6日から、90歳以上の予約を先行して受け付けると発表した。対象となる人数を絞ることで予約時の混雑を回避する。
 接種開始は5月17日からを予定。今月27日に90歳以上に対して予約や接種の開始日を知らせるはがきを発送する。
 5月中旬までに90歳以上の8823人と、高齢者施設の職員と入居者約1万1000人分のワクチンを確保できる見通しという。
(真尾敦)
◎回線4倍増 電話のみに ラインは使用見合わせ 渋川市
 新型コロナウイルスのワクチン接種予約が開始早々定員に達して混乱を招いたことを踏まえ、渋川市は26日、75歳以上の集団接種の予約方法を電話のみにするよう変更すると発表した。高齢者が扱いにくいLINE(ライン)予約システムは不公平感が強く、使用を見合わせる。予約専用ダイヤルを新設して相談や苦情と切り離し、回線数を現在の6から23へと約4倍に増やして対応する。
 併せて接種日ごとに予約受付日を分け、申し込み作業の簡素化も図る。5月12~28日に、5回に分けて集団接種1550人分の予約を受け付ける。
(奥木秀幸)

**********東京新聞2021年4月28日07:57
<新型コロナ>ワクチン 予約、90歳以上から 高崎 来月6日、受け付け開始
 高崎市は新型コロナウイルスのワクチン接種で、施設入所者以外の高齢者を対象に来月十七日から開始する際の供給量が限られるため、九十歳以上から予約の受け付けを始める。対象者に今月二十七日に予約方法などを記したはがきを発送し、五月六日午前九時から予約を受け付ける。
 市によると、五月中旬ごろまでに、高齢者施設の対象者一万一千人分と市内の九十歳以上の八千八百人分を確保できる見通し。
 市内の高齢者は十一万人で、予約が殺到するなどの混乱を避けるために年齢で対象を絞った。八十九歳以下の高齢者の接種開始時期の見通しは立たず、市新型コロナウイルスワクチン接種対策室は「国から示される供給量に応じて、年齢で区切るなどの対応を検討したい」としている。
 予約は電話か専用ホームページで受け付け、詳細は市から届くはがきに記載。電話は土日祝日を除く午前九時〜午後六時。三十人態勢で対応する。予約電話番号とは別の予約などに関する市への問い合わせは=電027(395)7300=へ。 (安永陽祐)
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1 コメント

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Unknown (ワクチン接種希望)
2021-05-09 18:59:22
接種券が郵送されていなかったり、接種医療機関が調整中でわからなかったりして自治体によってバラバラで戸惑っています。接種券だけ先に送付して予約開始日を後で連絡するところもあります。もう少し国がリーダーシップを取って無駄な競演は避けてほしいです。国の失態です。接種した時のレポートもして頂けると助かります。
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