市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

通勤・通学者約1500名の帰宅の足を乱しても責任の所在を自ら特定できないJRグループの責任転嫁体質(続報)

2013-04-18 21:55:00 | 国内外からのトピックス
■一昨日の夕方、信越線安中駅構内で発生した貨物列車のトラブルで通勤・通学で帰宅途中の旅客約1500人の足が乱された件で、当会はその原因を知るべく、JR東日本高崎支社とJR貨物本社に電話で問い合わせていました。

 前日、JR東日本高崎支社の営業部販売促進課、総務部広報課、JR貨物営業部、総務部をたらい回しにされた挙句、原因特定に至らなかったため、昨日の晩、高崎駅の窓口に立ち寄り同駅の樋口助役と面談し、事情を説明したところ、あらためてJR東日本高崎支社の広報課に翌日電話するようにアドバイスを受けました。

■本日、JR高崎支社の広報課の伊野担当に相談し調査を依頼したところ、まもなく連絡がありました。それによれば「高崎支社の関係部署に確認したが、やはり車輌が所属しているところが責任部署となるため、本件はJR貨物が対応しなければならない事象であり、高崎機関区あたりが様子を知っているはず。だから、再度JR貨物の総務部に電話して広報課に回してもらい、そこで詳しい話が聞けると思う」ということでした。

 さっそくJR貨物の総務部に電話(03-5367-7397)をして、同社広報課につないでもらいました。広報担当者にこれまでの事情を話して、原因について何か報告は聞いていませんか、と訊ねたところ、「そういう報告書は上がってきていないが、少し時間をいただければ調べてみる」とのことでした。

 10分後にJR貨物の広報課から電話(03-5367-7379)があり、次の内容の説明がありました。それによると、電気機関車が安中駅構内の下り線で立ち往生した原因は、機関車の車輌故障ではなく運転手の操作ミスだということです。運転手が運転中にスイッチ類を誤って操作した為、長時間、動かなくなったのが原因だというのです。さらに、「当該運転手には、然るべき処分を課して、再発防止に努める」ということで、「説明できるのはこれが限界だ」として、それ以上の詳しい説明はありませんでした。

■昨日の上毛新聞の報道記事では、「安中市中宿のJR安中駅構内で、車庫への入れ替えをしていた田端操車場発安中行き下り貨物列車が、下り線路上で動かなくなった。車輌を点検し、午後7時20分ごろ運転再開した」とあり、これを読めば読者は、「立ち往生した原因は車輌故障が原因だ」と思ったことでしょう。当会もはじめはそう思いました。しかも、この記事のもとになったのは、JR東日本高崎支社の広報がマスコミ向けに発表した情報でした。

 ところが、2日がかりで電話取材した結果、トラブルの原因が、電気機関車を運転していた運転手による操作ミスという人的要因だったことが判明したのでした。けれども、スイッチの誤った操作だけでなぜ1時間半も復旧に時間がかかったのか、スイッチの操作ミスがなぜ発生したのか(運転手は運転操作時にそれぞれの動作ごとに必ず指差発声確認をしているはず)、現場の運転手だけで復旧対応ができたのか、などの疑問については答えてくれませんでした。

 昨日のJR貨物の対応といい、本日のJR貨物の渋々ながらのコメントといい、消極的な対応が気になります。おそらく、今回のように旅客電車の運行に支障をきたした場合の対応には慣れておらず、どうぜJR東日本がうまく処理してくれるだろう、という甘えがあるのかもしれません。いずれにしても、運行の遅れに対して敏感ではない体質が伺えます。

 こうした感想を交えて、今回の一連の顛末と、トラブルの原因が車輌故障ではなく人的原因であったことを、JR東日本高崎支社広報部に伝えたところ、驚いた様子が電話口から感じ取れました。高崎駅の樋口助役も、昨晩面談した際にJR貨物の対応についてあきれていました。

■しかし、旅客輸送に従事するJR東日本と貨物輸送に特化するJR貨物は、確かに会社組織は別法人かもしれませんが、我々利用者としては両方ともJRグループとして認識しています。

 また、JR貨物は、JR東日本のレールを借りて輸送業務のビジネスをやっているわけですから、今回のようにJR貨物の不手際で旅客列車の運行に支障が出た場合、旅客のクレームの矢面に立たされるのはJR東日本です。ぜひ、今回の事件を奇貨としてグループ内の組織の垣根を取り除いて、再発防止策に万全を期してもらいたいと思います。

■同様にJRを利用している知人によれば、ある日、大宮駅の在来線ホームでレールとレールの継目にあるレール固定ボルト・ナット2セットのうち、1セットが取れてなくなっていて、もう一つのナットが緩んで、電車が通過する為にボルトがピョンと跳ねているのを見つけたので、さっそく電話で大宮駅の窓口にホームの番号や位置を通報したところ、「そのような箇所は見当たらない」と言われたため、今度は現場を写真にとって送り善処を求めたところ、それでも「見当たらない」と言われた為、知り合いにJR関係者がいたので、その人物に情報提供をしたところ、やっと復旧措置が取られたということです。

 たまたま、本日の朝も、越後湯沢始発のMaxたにがわ400号が高崎駅発6時37分だったのですが、駅のアナウンスで「トンネルの点検工事のため、東京方面への次の列車は高崎発6時50分の長野始発あさま500号なのでそれをご利用ください」と案内がありました。これでは運休なのか遅延なのか分からないので、窓口に確認したら30分ほど遅延予定というので、きちんとそのように案内をするよう依頼しましたが、その後も、しばらく同じ内容で構内放送をしていました。組織が肥大化しているようです。

【ひらく会情報部】

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