日々

穏やかな日々を

(ひと)蓮實重彦さん 小説「伯爵夫人」で三島由紀夫賞に決まった

2016年05月20日 23時24分03秒 | 
(ひと)蓮實重彦さん 小説「伯爵夫人」で三島由紀夫賞に決まった

「まったく喜んではおりません。はた迷惑なことだと思っています。80歳の人間にこのような賞を与えるという事態が起こってしまったことは、日本の文化にとって非常に嘆かわしいことだと思っております。もっともっと若い方、私は、順当であればいしいしんじさんがおとりになるべきだと思っていましたが、今回の作品が必ずしもそれにふさわしいものではないということで、選考委員の方がいわば、蓮實を選ぶという暴挙に出られたわけであり、その暴挙そのものは非常に迷惑な話であると思っています」
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兄と弟の陰湿バトル 「黒冷水」 (羽田圭介著)

2016年01月10日 00時03分02秒 | 
兄と弟の陰湿バトル 「黒冷水」 (羽田圭介著)

その他 2016年1月8日 (金)配信共同通信社

2015年夏、芥川賞(あくたがわしょう)を受け一気に注目された羽田圭介(はだけいすけ)(1985年~)。2003年、17歳(さい)という若さで世に出た作家だ。そのデビュー作が「黒冷水(こくれいすい)」。兄と弟の陰湿(いんしつ)なバトルをえがく。

 「なにが出るかな、なにが出るかな」。胸の内ではしゃぎながら兄の部屋をあさる修作(しゅうさく)は中2。机の引き出し、本棚(ほんだな)、かばん、ファイル...。兄が隠(かく)しているエロ本やエロ動画を探す。ばれないよう細心の注意をはらう。

 高2の正気(まさき)は、弟に部屋を物色されたときには痕跡(こんせき)が残るような「わな」をしかけている。そして思う。「雑な仕事だ。こっちがウンザリするほどに。修作の手口の荒(あら)さには閉口してしまう」

 弟への嫌悪感(けんおかん)があまりに強くなり、正気はカウンセラーに相談する。弟への憎しみを綿々(めんめん)と語ると、カウンセラーが言う。今度は弟になりきって兄への恨(うら)みを言葉にしてみなさい。弟の側に立ってみて正気は、小さいころ弟にどれだけ暴力をふるったり物をかすめとったりしたかを思い出す。

 一度は弟への悪感情が薄(うす)まるが、長続きしない。身近にいる弟が自分への攻撃的(こうげきてき)な態度を取れば、穏(おだ)やかな気持ちではいられなくなるのだ。弟へのそんな思いを、正気は「黒冷水」と名付ける。

 「赤くて熱をもった血と内臓が、黒冷水の絶望的な冷たさによって急激に冷やされる。黒冷水に浸(ひた)された内臓は、今にもガラスのように割れてしまいそうだ。(略)奴(やつ)を半殺しにしてやりたい」

 やがて正気は常軌(じょうき)を逸(いっ)した反撃に出る。2人の戦いは急激にエスカレートしていく―。

 悪意や憎悪(ぞうお)という感情はいつ、どのように生まれるのか。そこから解放される手だては? だれもが持ち、克服(こくふく)するのが難しいこのやっかいな感情を、じっくり観察してほしい。(文)
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「歯車」を読んで

2016年01月07日 01時58分29秒 | 
Yahoo!知恵袋

小説にある自殺描写
自殺は精神状態が異常な時にしか実行できないと聞いたことがあります。
しかし、小説で見る自殺では、作者によってそうとも限りません。
やはり作者が自殺に対するイメージで書いてしまうと、そうなってしまうんでしょうか?
また、自殺描写がすごく自然(?)な作家さんを教えていただけると幸いです。

ベストアンサーに選ばれた回答
sinn55juさん
2011/6/1715:48:34
やはり最初に浮かぶのは芥川龍之介です。
「僕はもうこの先を書きつづける力を持っていない。こう云う気もちの中に生きているのは何とも言われない苦痛である。誰か僕の眠っているうちにそっと絞め殺してくれるものはないか?」(歯車)
「彼はペンを執る手も震へ出した。のみならず涎さへ流れ出した。彼の頭は〇・八のヴエロナアルを用ひて覚めた後の外は一度もはつきりしたことはなかつた。しかもはつきりしてゐるのはやつと半時間か一時間だつた。彼は唯薄暗い中にその日暮らしの生活をしてゐた。言はば刃のこぼれてしまつた、細い剣を杖にしながら。」(歯車)
「歯車」は自殺したあとに発見された作品ですが、この頃はすでに服毒自殺をするべく多量の睡眠剤など服薬していたようです。
「歯車 」「或阿呆の一生」あたりにはかなり生々しい自殺願望が出てきます。

という記事がありましたが、
芥川龍之介さんは願望ではなく、切望に近い追い詰められた状況ではなかったか?
「歯車」の記述にあることは、支離滅裂、幻視、幻覚、幻聴、朦朧もうろう、意識障害、恐怖感情、自虐感情等々と、
読み進みにくいほどの芥川龍之介さん自身の苦痛が感じらる。
でも、一小節ごとに時間をおいて、日記のような感じで読み進めると、その文章に起承転結のまとまりもあり、
全部が意味不明ではなかった。
でも、多くが川の流れのようにつながりながらも、関連のない事柄の羅列でもあって、私のお粗末な頭をこんがらせる。

しかし、死の直前まで、薬を飲む前のぎりぎりまで、書き続け、書けなくなるまで、頑張って書き続けられた事、
非常に驚く。
舞台俳優が舞台の上で死すことを望むように
作家が書きながら死すという
つまり、自殺だったが、生ききった状況での死
のように感じる。

ほんとうに、お疲れ様 と心からそのご臨終に手を合わせたい。
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そんな、サンガンチ

2016年01月04日 09時15分32秒 | 
「羅生門」という映画があって、若い頃見たような気がする。
ただ、京マチ子さんと、三船敏郎さんと、大きな門しか映像で残っていないけど
「羅生門」という小説が、芥川龍之介という人が書いたということで、
その方が自殺されていたということを知って
読んでみたいと思っていた。
でも、それは、かりそめの思いで、本を買うことも借りることもせず
いつか忘れてしまっていた。
昔々の若い頃の事。

ところが最近、大創で100円本を見つけ、それに、羅生門、芥川龍之介、あり!
さっそく買わない私はいない(爆)。

ほんと、記憶っていうのはこうゆうふうに突然よみがえり、読みたかった思いまでも、再燃するのか?????
と、我に驚きながらも、
ついでに、並んでいた、正岡子規の本と、宮沢賢治の本を買う、
これが100円の恐ろしさ。
ついで買いを迷うことなくしてしまう。

ところが、本は買って積読私なので、しばらく、箪笥の上で、おねんね。

ところが、あることで、私の部屋のテレビが壊れた、
寝るまでテレビと仲良しだった私は結果本を読むことになった。
それで、積読継続の「羅生門」が日の目をみることとなる。

「地獄変」「羅生門」「藪の中」を読むほどに、気持ち悪い~~~~!!!!!
「おえっ」となりそう。

よくもまあこんなことが書けるね~

これが、「文豪」???と思ってしまった。
昔、「蜘蛛の糸」をのみ読んでいたので、ここまで酷いとは思わなかったというのが、感想。

そこで、大学国文専攻の友にメールをすることになった。
自殺の原因は?と。

驚いたのは、タバコ180本・・・・・・・・・・・・・・・・・
これは、自殺行為だね~
結果、服毒自殺か? 睡眠薬自殺か?
2歳の子を残して、女性と心中事件も起こしながら、
ナイーブな彼の人生は、35歳で閉じた。

でも、残された、奥様は素晴らしいね。
一人は、芥川比呂志さん、一人は芥川也寸志さん、
知レベル低の婆私でも知っているお方のお母様。

ということで、今は、「歯車」を読みかけ中、「奉教人の死」は読んだよ。
前の3篇より気持ち悪くなかったので、ま。いいか~と思いながらね。
これも気持ち悪かったら、もう読むのは止めてるかも。

そんな、サンガンチでした。
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コブシの実は、芋虫に似ている

2015年12月14日 07時51分08秒 | 
本をほんとに読まない婆がいる。
なのに、時々読みたくなる。

今日は江戸川乱歩の本が読みたくなった。
江戸川乱歩は子供時代よく読んだ、みな忘れたが、面白かったことはおぼえている。

なぜ?読みたくなったかというと、話せば長い・・・・・・・・でも、話したい

毎朝、コブシの黒い実が枝にぶら下がっているのを見る。
と、芋虫のようでもあり、ぶどうのようでもありと感じ
いや、もこもこしているところは、やはり芋虫だ~~~と
毎朝思う。
今朝はふと、ほんとに芋虫?芋虫ってどんな虫?と思って、タイミングよく開いてあったパソコンから芋虫を検索する。
そうすると、
下記のものが出てきて、「そうか~」と思って、江戸川乱歩の本を読んだ昔を思い出し
また、この、「芋虫」を読んでみたくなったのだ。

ウィキペディアより
解説[編集]

『新青年』に、昭和4年(1929年)に掲載された。編集者の要望により、掲載時のタイトルは「悪夢」とされたが、後に「芋虫」に戻された。

角川文庫の解説によると、当時は『改造』のために書き下ろしたものであったが、反戦的な表現と勲章を軽蔑するような表現があったため、編集者が当局の検閲を恐れて娯楽雑誌である『新青年』にまわされたがそれでも掲載時は伏せ字だらけだった。また、戦時中多くの乱歩作品は一部削除を命じられたが本作は全編削除を命ぜられた。

創元推理文庫の乱歩自身の解説によると本作品発表時に「左翼からはこの様な戦争の悲惨を描いた作品をこれからもドンドン発表してほしい」との賞賛が届いたが、乱歩自身は全く興味を示さなかった。

上述の戦時中の全面削除については「左翼より賞賛されしものが右翼に嫌われるのは至極当然の事であり私は何とも思わなかった。」「夢を語る私の性格は現実世界からどのような扱いを受けても一向に痛痒を感じないのである」と述べており、この作品はイデオロギーなど全く無関係であり、乱歩の「人間のエゴ、醜さ」の表現の題材として四肢を亡くした男性主人公とその妻のやりとりが描かれているにすぎない。

乱歩が本作を妻に見せたところ、「いやらしい」と言われたという。また、本作を読んだ芸妓のうち何人もが「ごはんがいただけない」とこぼしたともいう。

でも、次にあらすじを読んだら、満足して、もう読みたくなくなった。

あらすじ[編集]

傷痍軍人の須永中尉を夫に持つ時子には、奇妙な嗜好があった。それは、戦争で両手両足、聴覚、味覚といった五感のほとんどを失い、視覚と触覚のみが無事な夫を虐げて快感を得るというものだった。夫は何をされてもまるで芋虫のように無抵抗であり、また、夫のその醜い姿と五体満足な己の対比を否応にも感ぜられ、彼女の嗜虐心はなおさら高ぶるのだった。

ある時、時子は夫が僅かに持ちうる外部との接続器官である眼が、あまりにも純粋であることを恐れ、その眼を潰してしまう。悶え苦しむ夫を見て彼女は自分の過ちを悔い、夫の身体に「ユルシテ」と指で書いて謝罪する。

間もなく、須永中尉は失踪する。時子は大家である鷲尾少将と共に夫を捜し、「ユルス」との走り書きを発見する。その後、庭を捜索していた彼女たちは、庭に口を開けていた古井戸に何かが落ちた音を聞いたのだった…。

でも、だ~
どうやって、芋虫夫が失踪したのか?分からない点がでてきて、
やっぱり読んでみようかな?という思いがしている。

でも、やっぱり、毎朝、芋虫のようだと感じるコブシのみを見て
気持ちの悪くなるようなこの小説は読んではいけないなと思ったり、
読まない方がいいと思ったり・・・・・・・・・・

コブシは来春いつになく満開になりそう、、、、、、、なほど、蕾がついている
蕾は先がとんがて小指の先ほどの、周りには毛のようなふさふさがついている。
天気の良い朝は、陽に白く光っている。
こんなおだやかな朝に気持ちよく庭を眺めるには、やっぱり芋虫(小説)はよくないね。
芋虫っていうのは、よく、クチナシについて葉を全滅させるほど食べてしまい、もこもこと大きくなっていく。
その速さの早いこと!
時期になると毎朝見て食べられていると分かると
よくよくみて芋虫を探し当て、潰す。
でないと、クチナシが丸裸になるから。

芋虫はだから嫌い、画像を見ても、気持ち悪し。成虫もきれいではない。
でも、同じ幼虫でも、わが心の変容で、「蚕」をみても、芋虫に見る不快感はない。
よくサツキに着く幼虫はぎっしりはについてこれも全滅させるので嫌い
これも、芋虫の一種。

今も読もうかどうしようか迷っている。
他の江戸川乱歩の小説は子どもの頃を思い出し、読んでみようかな?
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「永遠の0」の本を読んで

2015年01月30日 01時15分29秒 | 
戦争反対
人間であれば、全員がいうだろう。

でも、零戦については?
空戦については?
特攻は?

知らなかった~TT~

今もその域から抜け出てはいないけど
映画「永遠の0」を見て
ここまでは、今までの戦争認識が変わらなかったけど、
「永遠の0」の本を読んで
人間の真からの恐ろしさを知った。

空戦の様は映画やテレビで何度も何度も見ている
でも、飛行機が爆発し、空を舞いながら墜落していくのを見ていても
この本のように、ひしひしと、それに乗っていた、肉弾を感じることはなかった。

この本は、その、肉のかたまりである
「操縦する人」をひしひしと感じた。

空戦が夢にまで出るほどに
私の脳裏に残った。

映画やテレビの今までの飛行機の飛んでる様は空の模様のように感じていたか?
「永遠の0」の映像も、今までの感じとそう変わっていなかった。

でも、本を読むと、鈍感な私でさえ、飛行機の乗っている「人」を感じることができた。
そして、どんなにか大変な数の命が、飛んで消えて行っていたか、、、、、、、

その「さま」は恐ろしい、
原爆も空襲も恐ろしい
でも、わざわざ、飛行機を作って、訓練をして、空を飛びながら、殺し合いをする。

「大空のサムライ」と自らを言った人はその戦いが真剣勝負の宮本武蔵と佐々木小次郎の如く
感じられたか?

私はこの集団的空の戦いは、まるで、ゲームセンターの、インバーダーゲーム(よく知らないけど)のように感じた。
スーパーマンがいて、実践ゲームをさせている様に感じた。

戦う前に、操縦を誤り、死すことも多くあって、人ではない扱いはおそろしい。

でも、その、この、戦いを、今生きてる人が
「面白い」「わくわくする」「冷戦ファン」と言っている現実に
より恐ろしさ、男と女の違いなのか?
空戦がゲームのようにわくわくと感じて、ファンになっているという感じ方が
よけい、人間のある種の恐ろしさを感じさせた。

戦争はゲームであった・・・・・・・・・・・・・
男のゲームであった。。。。。。。。。。。。
この世の戦いがテロであれ、戦争であれ、男にとっては、面白い感覚を駆り立てるものであったということに、
この本を読んでわかった。

この世の悪、ドイツのヒトラーという人物との戦いは、確かに、悪との戦いであったかと思えるが
過去の集団的戦いは、男の性とも深い関係があるのではと思った。

今、テレビからの映像、ヨルダン、日本、人質、イスラム過激派組織、の事件も
奥底には、過去の人間の性があると感じる。

人とは何か?
人間とは?
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小説は感じてもらうもの 性愛突き詰めた渡辺さん

2014年05月07日 15時18分31秒 | 
小説は感じてもらうもの 性愛突き詰めた渡辺さん
共同通信社 2014年5月7日(水) 配信


 愛を掘り下げ、性を突き詰めた。引かれ合い、落ちていく「男と女」にこだわり続けた渡辺淳一(わたなべ・じゅんいち)さん。理屈では割り切れない人間の内面を探りたいという、終わりのないテーマを追い求めた作家人生だった。

 原点は、30代半ばまでの医師時代にあった。死を前にした患者が、愛する人に手を握ってもらって穏やかな表情を浮かべるのを見て「死という不安や恐怖にかろうじて対抗できるのは愛だ」と悟ったという。

 死と表裏の関係にある愛を小説に書く。そのときに最も大切にしたのは「理を書かない」ということだった。晩年のインタビューで、その理由をこう語っている。

 「人を好きになるというのは、単にきれいだとか金持ちだとかの問題ではない。理屈で説明できないのが愛やエロスであって、好きになっていく過程の非論理こそが最も文学的。小説は説明するものじゃなくて、感じてもらうものなんだ」

 サラリーマンをくぎ付けにした「失楽園」や「愛の流刑地」、老年の性的不能を題材にした「愛ふたたび」など、叙情的な文章でつづる情念の世界と濃密な性描写は絶大な反響を呼んだ。

 渡辺さんの恋愛小説が読者を引きつけたのは、単に性描写が刺激的だったからではない。変化する男女関係。衰えゆく肉体。欲望、嫉妬、孤独―。そこに人間の本質が色濃く表れる。「男女小説という永遠のテーマを持てたから幸せだったね」としみじみ語っていた。

 実体験がもたらすリアリティーを重視し、恋愛をエネルギーに小説を書いてきたという。文学賞のパーティーではいつも銀座のホステスに囲まれ、華やかな文壇の中心にいた。長く選考委員を務めた直木賞の受賞パーティーでは、壇上から若手作家らに「良い意味で下品になってほしい。欲望が作家の原点だ」とハッパを掛けた。

 当時73歳の渡辺さんに、今も恋愛中ですかと尋ねた。「もちろん」。即答したときの照れくさそうな笑顔が忘れられない。(加藤義久 共同通信記者)



渡辺淳一さん死去、愛と生を見つめ続けた
読売新聞 2014年5月7日(水) 配信

 恋愛小説の第一人者、渡辺淳一さんが亡くなった。男と女の奥深い関係に人間の本性を探究した壮絶な作家人生だった。

 男と女をテーマとする理由を「僕が女性を愛しているからだ」と語っていた。その原点は、札幌の高校生の時の同級生への初恋。天才少女画家と言われ、「阿寒に果つ」のモデルともなった彼女は複数の男とつきあいながら、渡辺少年を誘惑、翻弄し北海道・阿寒の地で自ら命を絶った。以来、「愛は常に移ろう虚(むな)しさがある」との思いは消えなかった。

 札幌医大の学生時代、解剖実習を通じて人間とは何かと考え、本格的に小説を書き始めたが、1959年に医師となり整形外科医として札幌医大などに勤務。66年「死化粧」が芥川賞候補となり、医療をテーマに作品を発表するようになった。

 同医大の日本初の心臓移植手術を批判して、大学にいづらくなり69年に専業作家を目指して上京。伝記小説でも評価を得たが、川端康成、谷崎潤一郎らへの傾倒などから、次第に恋愛小説を主軸に。京都・祇園へ通って伝統文化に触れ、「化粧」などを発表。華麗なエロスを目指した「ひとひらの雪」では、日本的な女性が崩れ落ちる美を表現しミリオンセラーに。デビュー30年目に書き始めた「失楽園」では、性愛の世界を突き詰めた心中を描き、「生きている限り、愛が絶対にぶれないという保証はない」とも話していた。

 実体験をベースに小説を書くことが多く、79歳で刊行した「愛ふたたび」では、自身に重ねて高齢男性の新しい愛の発見を描いた。「我が身を内側までえぐる」ことで愛を追求しようとした思いは、終生不変。79歳で死去した谷崎も書けなかった世界に、これから挑もうとしていた。



「失楽園」「ひとひらの雪」、渡辺淳一さん死去
読売新聞 2014年5月5日(月) 配信

 「失楽園」「ひとひらの雪」など男女の関係を突き詰めた恋愛小説などで知られる作家の渡辺淳一(わたなべ・じゅんいち)さんが4月30日午後11時42分前立腺がんのため東京都内の自宅で死去した。 80歳だった。告別式は近親者で済ませた。喪主は妻、敏子さん。後日、お別れの会を開く予定。

 北海道生まれ。札幌医大卒業後、整形外科医の傍ら同人誌に作品を発表、1965年、「死化粧」で新潮同人雑誌賞。上京後の70年、「光と影」で直木賞を受賞し、医学小説を開拓した。素顔の野口英世を描く「遠き落日」(吉川英治文学賞)など伝記文学も手がけたが、80年代からは成熟した男女の恋愛に着目。「ひとひらの雪」「桜の樹の下で」など、中高年の性愛にメスを入れる話題作で、「新しい情痴文学」と称された。

 97年に刊行の「失楽園」は男女関係の壮絶な描写が反響を呼び、上下巻計260万部を超すベストセラーに。映画やテレビドラマもヒットし、中高年の不倫を意味する「失楽園」は流行語大賞に選ばれた。
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太田 朋 さんて、女の方でしたね~

2013年10月22日 15時34分22秒 | 
太田 朋 さんて、女の方でしたね~
若い女性に人気の作家さん、ということは、婆も若い娘と同様のフィーリングを持っているってこと?(ニヤニヤ)

はっは
なかなかいい気分になりました。
朋さん
ありがとう。

「そうは思わないね」
「それは違いますよ」と言うお方
「じゃ、どう思いますか?」
「なぜ違うんですか?」
そんな風に反論してくださると楽しくなりますね~
会話としてというより
ディスカッションになるから・・・・・・・・・・
でも、現実は「うん、うん」って同意することが多いよね~
まして、自分の関心外であればなおさら、「うん、うん」と言って聞き流す・・・・・・・・・・・・
「そういう会話が日本人のいいところ?」
さて、これにも反論してくれるといいね~
なかなか、会話は難しい、ピンポン会話がまず、親子でできないね~(TT)

さて、太田朋さんは、日常どんな会話をなさっているのでしょうね。
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こまめに転んで、こまめに立ち直ろう

2013年10月11日 11時13分35秒 | 
1916年生まれの斎藤茂太さんの本を買ってきた。
集英社文庫今月の新刊と店頭にあり・・・・・・・・・
なんで?今時、大正5年生まれの人の本?と思ったのと
『そんなに自分を叱りなさんな』という表紙の文字が今の婆の心に留まったからかな?
母と同じ年生まれだから、生きておられたら、97歳。
そんな方から聞く言葉は、少しは心にしみるかな?

元気はつらつの若き経営者でもなく、文筆家でもなく、精神科ドクターだから?

なんでもほどほど悩みなさんなと自分に言ってきたけど
また、本を読めば、いいかもと思ったし・・・・・・・・・・・・・・

さっそく、こまめに転んで、こまめに立ち直ろう、悩んでOKと。
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山崎豊子さんが88歳で他界

2013年10月01日 10時14分29秒 | 
安穏 
そんな言葉は人間でいる以上不可能だろうか?

保育所の保母さんたちがみんな辞めて行かれた。
雇用を急に変更された。
方針が違っている。
考え方が違っている。
・・・・・・・・・・・・・・
あまりに突然の総辞職的退職、言葉が出ない。。。。。。。。。。。。。。。。。。


ニュースでは

多くの小説を書かれた山崎豊子さんが88歳で他界された。
最近の著書はなんだったか?
豊子さんの凄さはどこから来ていたのか?



山崎豊子さん死去 不条理許さず「命がけ」 社会派ドラマ、続々と映像化
産経新聞 10月1日(火)7時55分配信

小説「大地の子」のドラマ化の制作発表に出席した山崎豊子さん(中央)。左は仲代達矢さん、右は上川隆也さん=平成6年4月(写真:産経新聞)
 新聞記者出身らしく、地面をはいずり回るような徹底した現場取材で作品を描き続けた作家の山崎豊子さんが9月29日、88歳で亡くなった。不条理を許さず、世間が目を背ける対象に鋭く切り込んだ「命がけの作品」は多くが映像化されて人気を博し、日本に社会派ドラマを根付かせる上でも大きな役割を果たした。

 大阪の豪商が集まる一角「船場(せんば)」にある老舗昆布屋の長女に生まれた。船場生まれで船場育ちの女の子は、通常「嬢(いと)はん」と呼ばれるが、幼い山崎さんはわんぱくな男の子を意味する「こぼんちゃん」で通っていた。小学生時代は女子をいじめる男子を見ると黙っておられず、ほうきや棒きれで男子の頭や背中をたたき「堪忍」と謝って逃げ出すまで容赦しなかった。

 小学生のときから読書が一番の趣味だったが、毎日新聞大阪本社に就職する前は作家になろうと考えたことは一度もなかった、と明かす。「人は自分の身近なことを美化せず、真実を書けば、誰でも一編の小説が書ける」。背中を押してくれたのは、学芸部勤務時代に直属の上司だった作家、井上靖さん(1907~91年)にかけられた、そんな言葉だった。

 創作の原点には戦時中の体験がある。学徒動員のため軍需工場で砲弾磨きに従事。19世紀の仏作家、バルザックの小説を持っていたのが将校に見つかり殴打された記憶が心の傷として残る。「戦争の不条理、暴力性が私たちの世代の心と体にはしみついている」。その思いが重厚な社会派作品へとつながっていく。

 中国残留孤児の激動の半生を描いた「大地の子」や、腐敗した航空会社に翻弄されながら生き抜く一社員を描く「沈まぬ太陽」、政界に挑むジャーナリズムのあり方を問う「運命の人」など、数々のベストセラー小説を世に送り出し、映像化された。昭和41年公開の映画「白い巨塔」(山本薩夫監督)では野心家の財前五郎医師を田宮二郎さん(1935~78年)が好演。平成15年に放送されたドラマでは唐沢寿明さんが財前を熱演し、高視聴率を記録した。

 スケールの大きな作品群は、身近な日常を描くドラマに飽き足らない映像製作者の羨望を集め、平成の時代に入ってもたびたび映画やドラマになった。上智大文学部新聞学科(メディア論)の碓井広義教授(58)は「組織の中で生きる人が多い現代を反映した原作で、人間の本質に迫る普遍的な魅力があった。社会派ドラマをテレビに定着させる上で果たした功績は松本清張さんと並ぶもので、大功労者だ」と話す。

 「白い巨塔」を契機に「社会派作家」という肩書が定着したが、本人は不本意だったようで、後にこう語っている。「弱い立場の人を見過ごせない、不条理を許せないという元来の性格が、たまたま社会的テーマに広がっただけ」。大阪商人らしい気骨と激しさ。幼い頃に育まれた「こぼんちゃん」の心持ちそのままに、現実社会と原稿に向かい続けた作家だった。

 ■ご一緒できて誇り

 映画「沈まぬ太陽」で主演した俳優、渡辺謙さん(53)の話「世の中の不正や過ちに敢然と立ち向かった人生だったのではないでしょうか。一度でもご一緒できたことを誇りに思います。『次もやってね!』というありがたい言葉をかけてもらったことを忘れません」

 ■強烈な一言に感謝

 ドラマ「白い巨塔」で主演した俳優、唐沢寿明さん(50)の話「今日、数年ぶりに『白い巨塔』のスタッフと食事会を予定していました。先生の突然の訃報を受けて、言葉がありません。撮影前に初めてお会いしたとき『あなた、いい度胸してるわね』と声を掛けてもらったことが今でも思い出されます。この強烈な一言があったからこそ、大役を演じ切ることができたと思います」


山崎豊子さん、新連載「約束の海」20回分執筆済み 
9月29日に死去した作家の山崎豊子さんが、8月に始めた週刊新潮での連載小説「約束の海」の原稿を、既に20回分書き上げていたことが30日、新潮社広報宣伝部への取材で分かった。同広報宣伝部は山崎さんの死因などについて、「心不全で29日未明に入院先の病院で亡くなった」と明らかにした。

 「約束の海」は旧海軍士官の父と海上自衛隊員の息子を主人公に、戦争と平和を問う大河小説。現在、第6回まで掲載されており、同広報宣伝部は「これからも粛々と掲載していく」と話した。

 一方、山崎さんが設立した「山崎豊子文化財団」の担当者は、死因などについて「故人の遺志で、静かに密葬をした上で、落ち着いた段階であらためて発表する」としている。

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孫たちが起きてくる静かな朝

2011年04月27日 10時16分59秒 | 
悲しみよおはよう
ではおかしいよね
朝だよ おはよう
ってあたりまえだね
このあたりまえがなくなって
被災地の方々の
かなしみがここに届いて
67婆は庭のチュ-リップとダリア
季節外れの取り合わせ
そこにいる不思議さに
静かな朝の雲の陽の
穏やかさ
今風なく
子らもまだ眠り
深夜のような音無しの様

朝だよ
おはよう

孫たちが
起きてくる

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市川海老蔵「七月大歌舞伎」から復帰 

2011年04月10日 20時44分22秒 | 

市川海老蔵「七月大歌舞伎」から復帰 主演映画「一命」は10月公開
映画.com 4月10日(日)17時2分配信

 [映画.com ニュース] 歌舞伎俳優の市川海老蔵が、「七月大歌舞伎」から舞台復帰することを4月10日、松竹が発表した。海老蔵は、昨年12月から舞台出演を見合わせていた。また、主演映画「一命」(三池崇史監督)は、10月に公開予定であることも明かされた。

 「一命」は、滝口康彦が1958年に発表した「異聞浪人記」が原作。62年には、仲代達矢が主演した不朽の名作「切腹」として映画化され、63年のカンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞した本格的な時代劇として知られている。

 海老蔵にとっては、「出口のない海」(06)以来4年ぶりの主演作。三池監督が時代劇として初の3Dに挑んだこん身の意欲作だ。共演陣の名前は今後発表するという。


さあ どんな演技を見せてくれるかな?
久々のスターだと思っていたけど
あんな事件起こすんだからね~
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愛を

2011年04月02日 01時26分37秒 | 

[原子炉の冷却、そして地球へ愛を送る瞑想を、日本時間、毎晩夜8時、および10時に
行いたいと思います。]

上記のような記事が見つかりました。

私も、愛を送る瞑想をしよう。
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土壌からプルトニウム検出

2011年03月29日 00時54分31秒 | 
土壌からプルトニウム検出「人体に問題はない」福島原発 
産経新聞 3月29日(火)0時0分配信

 東京電力は28日、福島第1原子力発電所の敷地内から、核分裂生成物のプルトニウムが検出されたと発表した。

 21、22日に5地点で採取した土壌から、プルトニウム238、プルトニウム239、プルトニウム239の3種を検出した。東電は検出した計5点のうち2点について、今回の原発事故が原因とみている。

 東電は「今回の検出量は通常の環境土壌中の濃度レベルで、人体に問題となるものではない」としているが、今後新たに3地点で調査を開始し、継続的に分析するという。東電の武藤栄副社長は会見し、「今回の事故で損傷した燃料から出た可能性が高い」と述べた。


プルトニウムとは
どの位の毒性なのか?
とんと分からないのです。
少なくとも、半減期は知りたいですし
どれぐらい出れば問題か?
ぐらいはこの記事の中に書いてあるといいのですけれど・・・
調べれば分かるかもしれませんが
テレビに出ている方々もあまり放射性物質のことをご存じないようですので
やはり、危険度はニュースの報道の中でいってほしいですね。
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新型インフル、来年度から季節性と同じ扱いに

2011年03月22日 22時02分13秒 | 

新型インフル、来年度から季節性と同じ扱いに
2011年3月18日 提供:読売新聞

 厚生労働省の感染症部会は18日、2009年に発生した新型インフルエンザについて、感染症法の「新型」の類型から外す意見をとりまとめた。これを受け、厚労省は来年度から新型インフルエンザを従来の季節性インフルエンザと同様の扱いとし、名称を「インフルエンザ(H1N1)2009」とする。

 新型インフルエンザは09年4月、世界保健機関(WHO)が発生を公表したことで、国内では感染症法上の「新型」に位置付けられた。部会では今シーズンの流行の規模や期間が、従来の季節性インフルエンザと同様の傾向だったため、「新型」から外すこととした。これに伴い、来年度以降は、緊急のワクチン輸入や、国の事業としての低所得者層向けのワクチン接種費用の減免などがなくなる。


騒いだ1年前が懐かしいというのは婆の私だけかな?
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