秋の雨

雨の音で目が覚める
７時
土曜日
すぐ起きて
食事
秋の雨
音静か
ゆっくりと落下
雨しずく
葉にたまり
大粒になって
光り落ち
日短く
雲暗く
秋の雨空


さあ
さあさあとここのところよく言う６６婆様の私
今朝も
さあ
お仕事に行こう

秋の雲に

雲の競演
うろこ雲
大綿雲
剣雲
飛行機雲
大龍のごとき剣雲に
飛行機雲が刺さる
うろこ雲の大群に
大綿雲が下に陣取り
ゆっくりゆっくり時をつくる

秋
この秋の
さわやかな空は
１００ｋｍ先の大山さえ写し
うすいうすい山なみの広がり
低い町並みの向こう

青き宍道湖の水面に
水鳥のたたずむ
線の様な影
いくつか並んで
夕闇の前
品格の一時

さあ
この世の失業の波も
たしかに重たく
５０代の肩に落ちる悲哀は
受け止めて
もくもくと働く妻の背中が
さあ
たしかに肩に重たいけれども
さあ
悩んでいても
時は流れて
冬になるから

秋の雲に身をゆだねて
仰ぎ見て息を吸おう