「ラジオ体操」のダイエット効果が見直されている
週刊文春9月16日(水) 15時18分配信 / 国内 - 社会
子供の頃の夏休みといえば、プールにスイカにラジオ体操……。今、このラジオ体操がダイエット効果のある運動として見直されている。
「昨年七月に小学館から発売された『やせる! 脱・メタボ! ラジオ体操ダイエット』は増刷が決定。ラジオ体操第一と第二など全十四曲入りのCD『ラジオ体操ベスト』(キングレコード)が売れています。さらに、バレエダンサーの西島千博がラジオ体操を美しくアレンジしたDVD『バレエ・ストレッチ』も話題を呼んでいます」(出版業界関係者)
はたして、ラジオ体操で本当にダイエットができるのだろうか。全国ラジオ体操連盟副理事の青山敏彦さんに聞いてみた。
「ラジオ体操第一と第二を含め、全部で十分間の運動を毎朝最低三カ月間欠かさずに行えば、効果が現れはじめると思います。このとき、通常時の脈拍が六十~七十の方なら百程度まで上がるくらいの負荷をかけるとよいでしょう」
ラジオ体操をするのは、一日一回で十分だという。
「ラジオ体操を続ければ、基礎代謝が一〇%上がるというデータがあるので、食事量が変わらなければ、その分、ダイエットやウェストが細くなる効果が見込まれます。食事制限がある糖尿病に関しても、この基礎代謝が上がる点に注目し、患者にラジオ体操を推奨する専門医がいるくらいです」(同前)
また、背筋を鍛えることもできる。
「背筋を意識しながら行えば姿勢がシュッと真っ直ぐに伸びて、前かがみの体勢が改善されます。そうすれば、肩こりや腰痛にも効果があります」(同前)
もちろん個人差はある。また激しい運動ではないので、急激に体重が落ちるものではない。
「一番、大切なのはやはり習慣づけて続けることです」(同前)
ラジオ体操は、音楽を聞けば身体が勝手に動き出してしまうほど、幼い頃から親しんできた運動。ダイエットの基本は継続すること、と頭ではわかっていても実践できない、という人もこれなら続けられるかもしれない。 (大平明)
(週刊文春2009年9月24日号「THIS WEEK 健康」より)