ロボで歩行解析、病気未然防止へ 医療機器開発社と南相馬市連携
2023年9月26日 (火)配信福島民友新聞
福祉機器や医療用機器の研究開発などを手がけるRDS(東京都)は10月から、南相馬市で歩行解析ロボットを活用した実証実験を始める。健康と密接に関係しているとされる歩行のデータを解析して健康課題を早期に発見し、病気に至る前に健康状態と向き合う「未病対策」につなげたい考え。同社と市は25日、連携協力に関する協定を結んだ。
同社によると、糖尿病や認知症、転倒骨折などは健康寿命を縮める主な原因となっており、糖尿病や認知症の患者は小さい歩幅で足を上げずに歩く特徴があるという。
実証では、国立障害者リハビリテーションセンター研究所との共同研究で開発したロボット「CORE―Ler(コアラー)」を活用。3Dカメラで歩行動作を測定し、得られたデータをサーバーで保存、解析する。健康診断や敬老会などで取得したデータと、さまざまな病気やけがを持つ患者の歩行データを比較して検証するほか、歩行データの蓄積もする予定だ。
協定には、市が実証場所を確保したり、事業者との連携について調整したりすることなどを盛り込んだ。締結式では、杉原行里(あんり)社長と門馬和夫市長が協定書を取り交わした。杉原社長は今後、拠点事務所を同市に構える考えを示し、「データを市民に還元できる仕組みづくりを市と協力して考えていきたい」と語った。門馬市長は「高齢化が進む南相馬にとって期待の高い分野。RDSの取り組みが市民のためになれば」と話した。
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