アップアップの呼吸を整えながら、折り返し点の羽黒橋を渡る。
川岸に目を落とすと、陽光を独り占めしているかのように、そこだけ光を放つ一株の水仙。
行き過ぎることができず、土手を下りた。
水仙に魅かれるようになったのは、ブラザーズ・フォーの「七つの水仙」を聴いてからのこと。
ブラザーズ・フォーの曲を紹介するのは、「TURN AROUND」に次ぐ二曲目。
♪♪ お金も家もないボクだけど、丘に広がる輝く朝と七つの水仙を君に贈くろう・・
アメリカにもこんな純朴な青年がいるのかあ。ボクもこんな恋を・・・なんて憧れたもんだよ。
美しいハーモニーもそうだけど、アコースティックなギターの調べには、ホント、泣けるよ。
堤の桜も花芽がすっかり膨らみ、つぼみが開きかけている。
♪♪ And kiss you and give you seven da-ffo-dils・・・・口ずさみながら、その下を走った。