本当は処分するつもりだったのだが、何となく再生させてみることに。
というのも、これは名無しのどうでもよいようなハオルシアであって、もう10年近くもほとんどほったらかしにしていて、かなりひどい状態だったのです。
で、一見根が少ないので「根腐れを起こしている」と思う人もいるだろうが、これを根腐れだと思うようでは上達は望めないかも。
それでは一体何なのか。
その原因は・・・・。
もう何年もほったらかしにしているため、極度に土の劣化が進み、それが原因で新しい根がうまく育たなくなってしまっただけなのです。
土の劣化。
これは土の中に余分なミネラル分(無機塩類)が蓄積されてしまい、それが原因でべの成長が阻害されるのです。
これは「嫌地」と同じかも。
ちなみに、根腐れだと茎にまで腐りが及ぶことも多いが、この場合は茎まで腐ることはありません。
なので、新しい用土で植えればすぐにまた新しい根を出します。
ということで・・・・。
新しい用土で植えてみました。
長らく根無しに近い状態だったので干乾びかけているが、新しい根が出始めるとまた元に戻ります。
書き忘れていたことが。
ミネラル類(無機塩類)の蓄積によって土の劣化(嫌地?)が起きるのだが、かつてはこのことを書く園芸書もあったのに、今はだれも書かなくなってしまった。
ちなみに、「鉢底から流れ出るくらい水をやる」というのは、そのくらい水をやることで「鉢の中にたまる余分なミネラル類(無機塩類)を排出させる」という意味もあるので。
人間に例えるなら、重度の腎臓病の人がする「人口透析」のようなものかも。
が、今は根腐れを恐れて水遣りを減らしすぎる人だらけ。
正直、根腐れなどそんなに起きるものではないのだがね。
私の栽培法だと、根腐れの発生率は「1%以下」なので。
ただ・・・・。
買ってきたばかりのポット苗や鉢植えは別だがね。
買ってきた時点ですでに根腐れが始まっているものも多く、買ってから1年以内の根腐れの発生率は「10%超え」かも。
そして、1年を過ぎると「1%以下」になるので。
補足。
「無機塩類(ミネラル分)」といってもピンとこない人も多いだろうが、量が増えると用土の表面にカビのような感じで結晶が出来ることもあるが、鉢の縁で結晶ができることもあります。
「塩類」とは言っても、塩(塩化ナトリウム)とは違います。
が、根の成長には悪影響が出ます。
2024.09.29.
さらに追記です。
植え替えをして8日目だが・・・・。
すでにしっかりと根を張っていて、すっかり元気になっています。
病的な根腐れだとこれほど早く回復はしないし、腐りが進行して消えてしまうことだってある。
これを知らずに、何でもかんでも「根腐れだ」とする人も多いが、何とも困ったものです。
今回のケースは、長年植え替えをせずに放置したことで土が劣化をし、それで土の中に根の成長を阻害する物質が蓄積されて「嫌地」と同じ状態に。
人間に例えるなら、「人工透析が必要な状態」と言えるかも。
土が新しくなったことで根の成長を阻害する物質がなくなり、それで一気に根を出したのです。
「鉢底から流れ出すくらいたっぷりと水をやる」というのは、この阻害物質の蓄積を減らす(水で洗い流す)という意味もあるので、水やりを減らしすぎても同じようなことが起きるのだが。
昔の園芸書にはこのことが書いてあったが、それが何時の間にか消えてしまったのだ。
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