ノーベル賞の山中さん

2012-10-12 22:14:30 | タナカ君的偏見
 ノーベル医学生理学賞を受賞された京都大学の山中教授、若くて格好良い人ですね。 何はともあれ、ノーベル賞受賞おめでとうございます。

 さてiPs細胞ってどの程度の可能性を秘めているのか? 今後の発展は大いに興味がありますね。 身体の中の色々な臓器が作り出せたとしたら、臓器移植なんて、植物人間状態の人間や交通事故死などでの新鮮な他人の臓器をあてにしなくても可能になってしまうとすると、画期的な事になっちゃいます。 でもまあ、そうやって臓器移植して延命するほど人の命って価値が有るものか、僕なんか疑問に思っているんですけどね。

 しかし五臓六腑の様な物でなくて、例えば火傷を修復するための大面積の皮膚組織、 劣化した血管を手術で交換する時の各種サイズの血管、そんな物がiPs細胞技術の進歩で多量に安価に作り出せるなら、大いに歓迎しちゃいましょうか。 でも火傷を負った患者さんから必要な細胞を取り出して、皮膚組織を増殖させて、必要なサイズになるまで待っていたら、患者さんは死亡してしまうかな? 今迄通り、尻の皮膚を剥がして、顔の火傷を直すのが手術のタイミング的には大事かな?

 山中教授は何かの番組の中で述べていましたけれど、新薬の開発の為にはとても役立つ物になりそうですね。 だって、今までなら新薬の開発には猫やネズミ、そして猿などを使った動物実験、次に患者を利用した人体実験、そんな段階を踏んで薬の開発は行われているけれど、 動物実験相当部分にiPs細胞技術で創りだされた各種の臓器が利用出来るとなれば、薬の効果の判定が今までとは比較にならないほど簡便に出来るでしょうからね。 

 随分以前に医学部で動物実験に使われる猫を管理しているケージに近寄って見た事があったけれど、身体の一部の毛がすっかり剃られて手術跡の付いていた猫の目付きの険悪な事といったらなかったですよ。 人間に対する不信感の塊みたいでした。 あんな感情を持った動物を相手にしないで済む様になったら、 薬の治験も随分と気楽になるでしょうし、 薬の効果で癌の大きさがどうなったか? 開腹手術しなくても、直接目で見えたりするんじゃないかな?

 そんなこんなで、面白そうなiPs関連の研究している人達は楽しくてしかたないだろうけれど、 人の命を延命させる事って本当に善ですか?

  それぞれが生存する時代の環境下の食料事情等で決まる平均的な寿命で適当に死んで行き、次の世代にこの世を明け渡して行く、 それで良いんじゃないの? これが、何時もながらの僕の考えです。

 
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