原爆と原発

2012-10-26 09:21:20 | タナカ君的日常
 去年の大地震、それで引き起こされた福島原発事故の大惨事、そして撒き散らかれた放射能を持ったいわゆる「死の灰」、 それって一体広島や長崎に落とされた原子爆弾との比較で言ったらどうなのさ? そんな疑問に喩え話的に解説してくれる人がいても良さそうなものに・・・ そんな思いを持ちながらも、特に積極的に調べるでも無く、時が過ぎて行きました。 そして昨日図書館を訪れて、たまたま有った空席の周辺の書棚に並んでいた本の背表紙のタイトルを見て手に取た本が・・・ まさに知りたい事を手際よく教えてくれました。 

タイトル : ゲンバクとゲンパツ
サブタイトル : 核時代を考え、生きる (父から子に語る)
著者:淡路 忠男

単行本: 219ページ
出版社: みずち書房 (1990/02)
言語 日本語
ISBN-10: 4943855628
ISBN-13: 978-4943855620
発売日: 1990/02

 この本の文章を少し紹介してみましょう。

*** p100 から抜粋 ***

 ”日本でごくふつうの規模の原子炉を、一年間稼働させると、一基で広島型原爆のまきちらした死の灰の1000発分の核分裂生成物が出来る。 それは、外部へ漏れた分をのぞいてほとんどが燃料棒の中に溜まっている、・・・ ”

*** p101-102 から抜粋 ***

 ”燃料棒のなかにつまっている死の灰は、放射性物質が崩壊していくさいの熱を出しておりそれも原発の熱出力の五分の一にあたるぐらいの豊富なエネルギーだ。 制御棒には核分裂反応をコントロールする能力はあっても、炉心のすさまじい発熱を下げる力はない。炉心の冷却水はつぎつぎに蒸気にかわっていく。

 福島の事故が起こる20年以上も前に、既にこの様な僕の知りたい事を書いた本が出ていたのです。 Amazonで検索してみたら中古本で100円~300円程度で出品されていましたよ。送料が250円掛かっても300円から500円で入手できます。

 興味を持ったら皆さん是非読んで見て下さいな。

 ところで、お騒がせ男の石原都知事は昨日都知事を辞めて国政に復帰すると言い出した。彼の功績を上げるとすれば、ディーゼル車の排気ガス規制だけ、無理やり作った銀行では都の予算に穴を明けても知らん顔、オリンピック誘致だとか言って100億円以上の無駄金を使いなどと欠点の方が大きく見える人物。 原発の稼働を停止するなんて馬鹿げているとの発言もある。 この先日本の原子力行政はどうなるのか判らんけれど、原発が爆発事故をおこした結果、その悪影響は周辺に住む人の人生の期間を基準にしたら一生のしかかり、生活の場の回復は不可能になっている。

 あちこちで除染作業などと言って水をジャージャー撒いたり、焼却灰を一箇所に仮置きしているけれど、この先長い期間でどんな悪影響が出るのか不明。 そんな危うさの中で贅沢に電力使ってみても落ち着かない。 やっぱり当面原発は再稼働や新設しないで暮らして見たいけどねー。 経済レベルが落ちて年金が減る? それも仕方ないでしょう。 我慢します。

 心の中では蓄えがあるから、年金が少々減っても俺の生活は大丈夫・・・ それが本音かな? 俺って嫌らしいな~
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