砥石と固定用部品と固定工具
①インナーフランジ ②砥石 ③ロックナット の順に組みつけ
4年前に購入したHiKOKI製の電気ディスクグラインダを一年もしない内に取り扱い不注意で故障させてしまった。
今日はその故障の様子と、修理の話題です。
故障の発生は購入して1年も経たない時期、 切断砥石に替えて研削砥石を取り付ける作業の際に砥石の背面に装着すべき正規のインナーフランジ① が見当たらない事に気づかず、 砥石の締め付けが不十分な事によるガタツキだけに目が行って、 勝手に手持ちしていた適当なサイズの大きなワッシャーをスピンドルシャフト部分にはめ込み、 ロックナットを回して砥石を締め込んだのです。
(当時インナーフランジは砥石背面に固着した状態で取り外したけれど、 僕がその事に気が付かないでいたかもしれません)
ベアリング保護カバーが押し込まれた状態
シャフトの回転と同時に大きなノイズ音が発生
今回の修理作業で気づいたのですが、スピンドルシャフト部分にはスピンドルを保持するベアリング部分への切粉混入を保護する目的で厚みが薄い円筒状の部品が回転軸(スピンドル)部分に圧入されていました。 その円筒状部材が不適切なワッシャーを噛ませた状態で砥石を締め付ける事で沈み込み、本体構造部分と接触した結果、 スイッチ操作で砥石が回転すると同時に強烈なガリガリ音が発する不具合の原因となったのです。
4年前の当時は7号機>8号機でのディスクグラインダが大活躍する作業が佳境に入っていた時期で、 修理に出す時間を惜しみ、 新品を再度購入する事で対処してしまいました。
そして今、午前中の撮影装置9号機の製作も一休みの時期になったので、 暇つぶしにディスクグラインダの修理に取り組んでみる事にしたのです。 しかし着手早々回転軸部分を分解すべくユニットを固定しているネジを緩める作業でビスの頭の窪みをなめてしまい、 ネジを緩める事が出来なくなってしまいました。 こんな事に対応出来る適任者は囲碁仲間のF氏です。 彼はプロの電設工事責任者を永く勤め、 関連する工具類を沢山所有している人物です。 ヘルプの電話に快く手伝って貰えることになりました。
F氏の自宅を訪れ、 途中経過を話、 件のネジを緩める作業を実行してもらいました。 ネジ頭をなめてしまったのは一本だけ、 正常なネジの取り外しはサイズが適合するドライバーを使って取り外してくれました。 その際に僕の知らない事がありました。 「どうやらネジロックでユルミ止めしている・・・ 」と判断したF氏、 ドライバーの先端をねじにあてがったまま柄の部分にハンマーを打ち付けること2~3回、 そして緩める操作を行った結果ネジを取り外せました。 ネジ頭の凹みをなめてしまった1本に対しては同様なハンマーでの打撃の後、 ドライバーの代わりに、 プライヤーでネジ頭の側面を加え、 それでネジに回転する力を加え、 見事にネジを取り外してくれました。
まあそうやって取り外したユニットですが、 内部に傘歯車が組み込まれたそのユニット、 本体から取り外してみた所でTop写真に見られる問題の凹みを修正する事は出来ないと判断。 押し込まれた円筒状の部材を押し込んだ側からマイナスドライバーを円周の隙間に差し込み、 ほじくり出す事になりました。
その取り外しの結果、 その部材は回転軸受ベアリング部分への切粉混入防止が主目的と判断出来たのです。 装着しなおしが必要ですが、 ほじくり出した際の力で薄い円筒状の部品は形がひしゃげてしまいました。
表面に凹凸の残った薄い円筒状部材の様子
そんなひしゃげは叩いてなおしましたが、 表面も円周部分も凸凹しちゃいました。 でもまあ、 シャフトにはめ込み、 シャフトと一緒に静かに回転してくれたのでOK! と言うことで、 今回の修理作業は無事に完了しました。
Fさんありがとうございました m(_ _)m