背景画像の秘密 中心部の灰色三角エリア

2024-10-29 09:18:06 | 雪の結晶撮影

 Top写真で #35 #36 #40 の番号を付けた背景画像、 今日はそれらの画像が秘めた話を書いてみます。

 実は #36 の背景画像は、コンビニで売っている三角形のオムスビと似た形の角板型結晶を撮影した時に使用した画像です  撮影対象の雪は背景画像の中心部・灰色三角形の内側に余裕を持って収まってしまうサイズでした。

 

 

 オムスビの各頂点付近の色ですが、左下に青、 右下に赤、 頂点部は下辺の両サイドほどハッキリしませんが黄色系の色が見えています。 これは背景画像の周辺部で描かれた三色に相当しています。

 (撮影時の背景画像の表裏や角度の設定はTop画像の状態とは異なります)。

 

 実はこれらの色、 カメラから取り込んだ直後、 オリジナルの状態ではこれほど鮮やかに色付いては見えませんでした。 カメラ付属の画像処理機能を持つアプリ「OLYMPUS Viewer 」で彩度調整スライダーを最大方向に動かして得られた画像です。 さらに注意してみると、 頂点から右下に続く端辺部には左下に有る筈の黄色系の色が明確に見え、頂点から左下へと続く端辺部には左下に在る筈の黄色と右上に在る青が合成された緑色に見えているなど興味深く感じると同時に、角板型の雪の結晶の表面は完全な平坦では無い事が判り、「面白い!」と感じますね。

 

 ところで、 撮影対象の雪の結晶は背景画像の中心部に置かれています。 その背景画像の中心部は薄い灰色で描かれている事に気がついたでしょうか? これは以前にも書いた事がありますが、 透明プラスチックを用いた名刺印刷用紙の光透過性の問題解決を目的とした小細工なのです。 印刷用紙の表面はインクの乗りを良くする目的で印刷面に微細な凹凸加工が施されているため、 インクが乗らない(白色)部分はそこで光が拡散します。 それに対してインクで描かれた他の部分は微細な凹凸がインクで埋められて平坦化されるために、 その部分では光の直進性が高まるのです。 そんな背景画像を使用してカメラで撮影した場合、 光の透過性が一番高いと勝手にイメージする白色部分(インクの染料が乗らない白色部分)の輝度が他よりも明らかに低くなる事にビックリするのです。 淡い灰色での描画は背景画像全体の輝度ムラを発生防止に役立つのです。

 

 Top写真の3つの背景画像、 オムスビ型した角板結晶の撮影で味をしめ、 種々のサイズの結晶に対応出来る様に背景画像のサイズも種々用意しましたが、 一番大柄な#35は今まで一度も撮影現場で使用した事が有りません。 とにかく降雪の中に見られる角板型の結晶は直径が0.8~2mm以下の小型なものがほとんどですからね。

 

補 足 : Top画像で示した背景画像を描いた印刷用紙の横幅はおよそ40mm、

      結晶を置いた中央の灰色三角部分の辺の長さは7.5mm です。

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