下らない。さすがは文部科学省;3流役人の考えそうなことだ。
学問を「役立つとか立たないとか」で判断している限り,この国の未来は真っ暗である。
実学を求めるなら,高校から実業高校,そして専門学校に行けばよいという単純な話だ。
そもそも,僕は「実学」ということばが嫌いだ。そんな括りで勉強しているから近視眼になる。目先のことしか見えない。世の中の議論を「定性化」して考察しよう,などと考えが及ばない。微積分の意味がわからない大人になって苦労するのだ。
理系でも,理学部はまったく就職がないとして,僕の時代にも敬遠された。僕は,自分が好きなことを勉強して何がおかしいと反論したし,そのまま実行したが。
文系だからとか,理系だからとか,実学がどうとか,本当にどうかしている。
必要な改革は,文部科学省への役人を「一流」にすることだ。東大法学部出身の「できる人間」なら「文系がどうのこうのとは本末転倒」と言い切れるだろうに。
だがしかし,歴代政権すべてにおいて,教育・学問に関してはまったく無知である。無能である。
それが,現代の「大学は出たけど就職先がない」「ネットで発言は過激だけど,実際のコミュニケーションができない」といった若者を量産していることにつながっていると思う。
まあ,中年世代としては若者の無能さは自身の保身につながる。しかし,それこそ近視眼的思考。切磋琢磨して,戦い・競い合ってこそ,厳しい実社会を生き残れるのだと実感している。