へびんさんの紹介で書籍版を古本で購入している。
この本のすごいところは「釣りの技術のうんちく」だけでなく「釣りという魔物に取り憑かれた」僕のような人種の顛末を描いているところである
矢口先生いわく,1971年頃から出版しているそうで,この単行本発行時の1991年に「画業20年で続けてきたもの」とも描かれているから,『釣りキチ三平』以上に長く支持を得てきたというわけだ。
道楽にこると親の死に目に会えない/考え方が貧しいなど。
矢口先生のスゴイところは,とても「作り話」に思えないところだ。御本人いわく「最初の頃は絵が下手くそ」みたいに謙遜されているが,21世紀のいまでも,これだけの画力をもつ漫画家など知らない
道楽に凝りすぎて人生を踏み外した男達の人生が描かれていることも多い。その顛末は,まるで社会的地位とかそんなものより釣りが大事になってしまう,自分の人生感に通ずるものがあり,この本は「釣り好き」の人こそ読まない方がきっと安心するだろう。ましてや,平和な家庭を望むなら,だ。
趣味は人生の息抜き,って終盤の矢口先生も力説しているヨネ。