NFT(日本フィッシングタックル)の渓流竿5.4m。
これは,2021/01/01の記録である。元旦早々,釣具倉庫を整理したのだ。
もう30年以上もバス釣りメインの自分。だが,それ以前は川釣りと三浦海岸等の地磯での延べ竿釣りをやっていた。そして,家を建て替えたときに多くの使わない釣り道具を処分した以外,比較的高価なもの・思い入れのあるものはとっておいた。
釣りでも技術革新は凄まじく,どう考えても30年以上前の竿が現状に「使いやすい」かどうかは甚だ疑問。そもそも,趣味としての釣りでも,なかなかエサ釣りを再開出来ないのはなぜだろう 単にメトロリバーでのバス釣りに嵌まっているだけでもあるが,やはり道具が違いすぎるのだ。
それでも,もう処分するしかないと整理すると,NFT(その後シマノに吸収された会社で,メトロリバーそばに工場があったはず)・ダイワの底力を実感することができた。
要は,X構造≒ハイパワーXのようなものは30年以上前に実現されていた。
バス釣りしかやらない人にはわからないだろうが,普通の釣りではとっくに採用されていた「X構造」。NFTの渓流竿はたしか1万円ぐらいだったと記憶しているが,僕が買ったのでなく父が買ったもの。いまの自分の年令ぐらいだった父にとっても,1万円以上の竿は高価だったはず。当時は徒歩圏に釣具店が3店舗ぐらいあったので便利だった。中古売買こそない時代だけど,その分大事に使ったという気がする。
ダイワ・カーボウィスカー。色使いからしていい感じ。
ダイワも「X構造」採用。4軸構造以前にダイワとNFTが始めていたんだね。
ダイワは「カーボンモノコック」同様の技術を採用していた。
正直,X構造も記憶になかったが,こんな高機能がついていたとは。
この竿で何でも釣った。30cmのコイから海のメジナぐらいまではなんでも。とにかく軽量なハエ竿は手が疲れなかった。まさに「竿は手の延長」を実感するのが延べ竿での釣りだった。
NFTではバランサーグリップ採用。もう,ぶっとび技術ですね。
これらの竿のグリップには練りエサが固まって汚かったので,洗剤で洗った。そしてWAXをかけたら「よい思い出」しか蘇ってこない。
しかし,客観的に「普通の釣り」をするにしても,21世紀の竿の方がはるかに進んでいるだろう。それでも,1980年代の竿にしてダイワとNFTの技術革新は凄かったのだと思う。
結局,こうした釣りの記憶が自分にあるから,どうしても語りたくなる(笑)。だって,学生時代は釣具メーカーに内定が決まったこともあったんだもの。まあ,釣りが仕事にならなくて正解だったとも思っているけれど...。
やっぱり趣味だからいくらでも語れるし,こうして処分もできる。
問題は,果たして買取価格がいくらになるかである。でも,ゴミにならなければよい,というぐらいで処分してこよう。もう,マジでキリがないから...。
そして,NFTの竿は1本700円チョイ,ダイワの竿は500円チョイと買取価格がついた。この他に,調子に乗って買ってしまったバスロッドや,気がついたら超高級品の「がまへら」まであったので,数万円を回収できた。さらに40年前のタックルBOXに250円の買取価格がついたのにも満足である。
フリマもやっているが,発送が面倒くさくて,リールみたいに「小さくて高価」,ルアーみたいに「発送が面倒でない」ものがフリマ対象である。
そして,このサイクルこそ「ベリーサイクル(自分が命名)」で,ベリーだけに黄色い救急車が出動しているのだ(なんだそれ)。