
西宮球場にパネルを組んで造った西宮競輪場は嫌な競輪場だった。
ただでさえ嫌いな小回りな33 ( さんさん ) バンクなのに、
ズッシリと粘く重いアスファルトパネルに加えて、
パネルとパネルの継手がゴトゴト跳ねて、感じの悪い走路だった。
元来ホームバンクが500mの熊本競輪場だったし、
その直線の長さが日本一ということもあって、落ち着いてレースを運んだが、
400バンクならばともかく、一周が333mのさんさんバンクでは動きが忙しくて
脚が休まる暇がなかったとうか、出入りが激しくて気持ちが落ち着く暇がなかった。
そんな嫌な西宮競輪場だったが、意外に成績はそこそこまとまっていたような気がする。
西宮競輪で好成績を残した選手ばかりを集めて行われた 「 西宮杯 」 。
そのレースで優勝したのもいい想い出であるが、
それなのに何故か?西宮は初めて参加した時から最後の参加まで一度も感じ良く走れたことはなかった。