落車で擦れた傷が残るレーサーシューズ ( ハンドメイド ・ イイジマ )
靴の裏にペダルの板が挟まるようにサンを打ち、
靴底には鉄板 ( バネ ) が入っている
昨日、3月15日は、靴の日だった。
これは日本靴連盟が1932 ( 昭和7 ) 年に制定したもので、
1870 ( 明治3 ) 年のこの日、西村勝三が、
東京・築地入船町に日本初の西洋靴の工場 「 伊勢勝造靴場 」 を開設した日である。
陸軍の創始者・大村益次郎の提案によるもので、
輸入された軍靴が大きすぎたため、日本人の足に合う靴を作る為に開設された。
前置きが長くなったが、これから本題に入りたいと思う。
” お気に入りの靴をみせて ” というお題であるが、
自分のお気に入りの靴は、
世界に一つしかないオーダーメイドの
競輪選手の職業靴、レーサーシューズである。
今はアディダスやジューディ、シーディーなど、
既製品のシューズが多いが、
昔はイイジマや古賀などの国産の特注が主流であった。
皮の硬さや靴底の硬さなど、
戦法や脚質に応じて詳細にわたって注文をつけていた。
靴を履き替えるのは馴染みやすい夏場が多かったが、
それを引っ張りすぎて軟く伸び切った状態は感触は良いが、
力が逃げてしまう。
かと言って、キチキチの硬い靴だと脚が疲れるし、
何度も踏み直しができない。
遊びと硬さの微妙な関係が求められる。
これがシックリ来ないと、いくら練習しても身に付きにくいし、
変な疲労というか、強張りが起こる。
自転車も重要だが、
レーサーシューズも、それと同じくらい重要な役割を果たしている。
そういった意味からも、
自転車と同様にレーサーシューズも共に戦った戦友である。