洗濯機が壊れた。二十年になろうかという代物(白物家電とも呼ぶらしい)である。世界的ドイツ中小企業の盟主個人企業ミーレ社の高級洗濯機である。確か1800マルクほどして、その価格に驚いたものだ。日本では日立製でも精々換算すると900マルクもしなかった当時である。そして百キロほどあるそれを二人掛りで、隣の代理店の親仁が持ち上げてきた情景を今でも覚えている。
先日から脱水時に激しい振動や異音がしていて、そろそろ箍が緩んできたかと思っていたが、とうとう最後には洗濯物を出すときに湿っていて驚いたのである。もう一度かけ直すと焦げたような臭いがバスルームに広がった。そうした経過から構造的にゴム部分の経年変化が予想されて、まるで事故を起こすICEの車輪のように厄介な消耗を予想させた。
手が空くのを待って渋々分解作業に取り組んだ。万が一新品を買うとなればミーレでなくともボッシュでもそれ相応の支出を覚悟する必要がある。これは予想外の大出費である。だから気になって仕方なかった。恐る恐るたった四つのネジを緩めて蓋を取ると、直に駆動ベルトに傷があるのに気がついた。それを正しい位置に戻したり、軸部に油を塗ったりしながらテストをすると、どうもベルトがモーターシャフトに掛かる位置がおかしいのに気がついた。これを直せば問題なく使えると思うと一気に希望が湧いてきた。
そして位置をずらしてもう一度やってみるが、またはじめの位置に戻って駆動部が擦れて空回りする。それならばと、手前と奥を反対に掻け替えるために、ベルトを思い切って外してみた。予想より簡単に外れ、更に反対向きに比較的容易に設置できた。これで、新しいベルトさえ入手すれば自分で直せるのが分かった。そして再びテストすると、応急的に使えるのを確認した。ベルトの溝が一部破損していて、あと何回ほど使えるかは分からない。
早速ネットで部品を探した。四十ユーロもしないでなんとか直ぐに入手で出来そうである。それまで何度かの洗濯にこの応急処置が耐えてくれるかと切に願っている。そう言えばBMWのベルトもよく切れた。そして自分では直せなかった。
先日から脱水時に激しい振動や異音がしていて、そろそろ箍が緩んできたかと思っていたが、とうとう最後には洗濯物を出すときに湿っていて驚いたのである。もう一度かけ直すと焦げたような臭いがバスルームに広がった。そうした経過から構造的にゴム部分の経年変化が予想されて、まるで事故を起こすICEの車輪のように厄介な消耗を予想させた。
手が空くのを待って渋々分解作業に取り組んだ。万が一新品を買うとなればミーレでなくともボッシュでもそれ相応の支出を覚悟する必要がある。これは予想外の大出費である。だから気になって仕方なかった。恐る恐るたった四つのネジを緩めて蓋を取ると、直に駆動ベルトに傷があるのに気がついた。それを正しい位置に戻したり、軸部に油を塗ったりしながらテストをすると、どうもベルトがモーターシャフトに掛かる位置がおかしいのに気がついた。これを直せば問題なく使えると思うと一気に希望が湧いてきた。
そして位置をずらしてもう一度やってみるが、またはじめの位置に戻って駆動部が擦れて空回りする。それならばと、手前と奥を反対に掻け替えるために、ベルトを思い切って外してみた。予想より簡単に外れ、更に反対向きに比較的容易に設置できた。これで、新しいベルトさえ入手すれば自分で直せるのが分かった。そして再びテストすると、応急的に使えるのを確認した。ベルトの溝が一部破損していて、あと何回ほど使えるかは分からない。
早速ネットで部品を探した。四十ユーロもしないでなんとか直ぐに入手で出来そうである。それまで何度かの洗濯にこの応急処置が耐えてくれるかと切に願っている。そう言えばBMWのベルトもよく切れた。そして自分では直せなかった。