Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

不味いのを飲んでる暇などない

2010-10-02 | ワイン
ラインガウに向う車の中で知った。今晩バーデンバーデンで細川氏の新曲初演があるそうで、氏が当日午前のリハーサルでインタヴューに答えていた。聞き逃したのか見逃したのか、知らなかったので時遅しである。もちろんこれからでも飛んでいけば間に合うが、ほろ酔いでドレスデン絨毯爆撃のコラージュ曲を聴いても仕方ない。ケント・ナガノが指揮するらしいが、ミュンヘンを去っても是非ドイツで今後もこうした活動をして欲しい。ある意味ドイツの楽界の閉塞感のようなものがそこに感じられる。

明日も天気が好ければ午後にはどこかに登りに出かけられるかもしれない。昨日の月例会は、先月に続いて氷壁の専門家が先週の成果を語ってくれた。ユングフラウ地域は二十センチも新雪があったそうだ。こちらもスイスで提案した来年度の希望が、彼の領域と重なるので、彼自身も乗る気であり、是非とも協力関係が実現して欲しい。

私自らも、当初はアルプスでの活動は日本では経験できなかった氷壁に焦点を当てて、再び岩の世界へと戻ってきているが、これで幾らかはその両方の力量が試せる時期を迎えている。来年のシーズンまでにはまだ未だ冬の過し方で、体力・技術力共に養うことが出来る。

それにしても何事も本格的に活動しようと思うと、時間も意志も必要で、そこに経済的な活動までが係わってくるから休む暇がますますなくなってくる。昨日は、手術の出来ない肺癌患者とその奥さんさらに再発の放射線治療などを受けている奥さんも一同に集まった。思いのほか元気そうに見えたのでそのように言ったのだが、やはり奥さんの間隙をついて見せる表情が厳しい。「不味いワインを飲むには人生は短過ぎる」と我々も繰り返さずにはいられなかった。
コメント (2)
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