Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

岩場には摂理があるのだから

2011-02-10 | 雑感
水曜日のクライミングである。カレンダーを読み間違えていて今週はお休みかと思ったのが、それなりにこなした。なによりもオーヴァーハングにおける技術的な課題が具体的に出ていたことが成果であった。

この課題は、シーズン前に靴の選択などで考えていたこととは若干違うのであるが、最終的には戸外でオーヴァーハングを登る場合には同じ課題であるように考える。具体的には、クローズの姿勢を使うことである。室内においてのオーヴァーハングが容易なのはまさにこの点にあって、大げさに言えばまるで杭が壁から生えているようなもので、そうなれば誰でもクローズの体勢で、まるでクレッターシュタイクのように登れてしまうのである。しかし現実の岩壁の屋根においては、容易に横から足を架けるような特記は少ない訳である。自然の岩場の摂理は必ずどちらかの方向へと切り口の摂理があるので、それを上手く使うには上のクローズの体勢とそれに向いた靴と言うことになるのだ。

序ながら、シュタイクアイゼンを使った岩登りや氷壁の場合は当然の事ながらオープンな体勢が基本となる。また基本岩登り術においては出来る限りオープンな体勢で登ることが、手掛かりや足がかりを見つけ易いとして推奨されていたので、どうしてもそうした技術を身につけている者にはこうしたクローズの姿勢は意識して練習しないと習得できない。まさにそこが従来のクライミング技術とフリークライミング技術の重要な差異であろうか?

そのようなことをなんとなく感じていると、目の前で如何にもそれらしい親仁さんが、あんちょこ「神の手」と呼ばれるようなフィフィと呼ばれていたフックを使ってオーバーハングの下で休んでいたのには驚いた。なるほどあの手の親仁は鐙を使ってその昔はそうした場所を登っていたのだろう。
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