ブロキュパイ運動陣営は土曜日の二万人以上を集めてのデモは成功だったとした。各地からの助っ人を含む警官の総動員で、フランクフルトの銀行街は死の町となったようだが、大きな暴力沙汰とはならなかった。デモを許可しなかった市長ロート女史を代表とする当局の責任問題とすると、緑の党や左派党は気炎を上げている。
左派のフランクフルター・ルンドシャウ紙によると、ギリシャやスペイン、フランスなどからも賛同者が次々と集まって、町の者も食事などを無料提供して支援していたと言う、一方FAZ紙がインタヴューしているオキュパイ運動家デーヴィッド・グレーバーも大西洋を越えて飛んできていた。
市内は、銀行関連の現金自動引き下ろし機などは全て閉鎖されて、市電は運行停止して、ターミナルでは活動家の荷物検査などが行われたと言う。それでも大きな事件とはならなかったのは、左派の各派やアタックなどの活動団体が所謂黒ブロックの黒装束で有名なオウトノーメンなどを説得したからだと言われる。
多くの破綻者に勇気を齎した「デット」の著者グレーバーは当日許可された唯一の講演会であったようだ。氏に言わせると、金融危機で世界中の納税者が銀行を救済したのは、歴史の終焉などではなく文化の斑気であるから、儲かる者は儲かるおかしなシステムになっているのを変えなければいけないとなる。
そもそもアナーキストには戦争をする能力は無くて、そのシステムをブロックしてしまうことで十分と言うことらしい。しかし、為政者が恐れているのは、この運動が68年の運動のように社会の変動へと盛り上がることであるとしている。
中国ではラフィト・ロトシールドなどの空き瓶が中身の入った蔵出し価格ほどで売れるそうだ。そこに赤い中国産のワインを詰めて売ることで経済が回っていると言われる。醸造所での出荷本数よりもはるかに多くの高級フランスワインが中国で販売されているそうだ。
そもそもシナ人に高級なワインの味などが分るわけが無いのだから、売る方がまっとうと言うか遥かに賢いのである。賄賂などで身につかぬ金が回る経済のバブル経済の中国であるからこその市場があるようだ。
12日付けの新聞の文化欄には、指揮者エノッヒ・ツ・グッテンベルクが自ら創立した自然保護団体ブントを脱退することを表明している。その組織的な姿勢や独立エネルギー企業の設立の金儲け主義どころか、2003年には風力発電計画に反対することで金を企業からせしめて金を活動費に回し、その額がミリオンユーロ単位であることを強く非難している。要するに環境圧力団体ごろつきになっていると言うのだ。前連邦大統領退陣の問題となった金子の額とは桁が違うことを強調している。
そもそもグッテンベルクの父親がキリスト教社会同盟の創始者であってバイエルンの保守の本流であり、エノッヒも保守の愛郷組織としての環境団体の理事として34年間活躍する。それゆえに、その脱退の弁の内容はとりわけ厳しい。
なによりも風力発電が気に食わないようで、その環境への影響を、美観や土地利用の観点から、また低周波による野鳥や蝙蝠などの種の減少として、厳しく批判する。
なるほど風力発電はその設備自体がたかが五十年ほどの寿命であり、殆ど一時的な代替エネルギー源でしかなく、そこには将来性が全く無いことは知られている。しかし批判はそれでは止まらずに太陽熱発電などへと事業化している部門へも矛先が伸びる。
そして、ブント自体の企画として「自然エネルギー発電」が話題となっていて、まるで素朴な日本人のように「自然エネルギー」という言葉が使われると、もはやその素朴さに失笑するしかない。
エントロピーの法則も考えずにそうした自然エネルギーなどと考えていたことが知れ亘るのである。そのようなエネルギーがそもそも存在する筈が無い。あるのは大気圏内においての持続性可能なエネルギー源でしかない。
結局代替エネルギーよりも節約のみであると言わんばかりに、電化製品のスタンバイ機能を禁止すれば連邦共和国内で56%の節電が出来るというのである。産業用もまだ16%の削減の余地があると例示する。
参照:
Wieso stellt sich das Bankenviertel tot?, David Graeber, Nils Minkmar, FAZ vom 21.5.2012
Ich trete aus, Enoch zu Guttenberg, FAZ vom 12.05.2012
Debt: The First 5000 Years (Wiki)
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左派のフランクフルター・ルンドシャウ紙によると、ギリシャやスペイン、フランスなどからも賛同者が次々と集まって、町の者も食事などを無料提供して支援していたと言う、一方FAZ紙がインタヴューしているオキュパイ運動家デーヴィッド・グレーバーも大西洋を越えて飛んできていた。
市内は、銀行関連の現金自動引き下ろし機などは全て閉鎖されて、市電は運行停止して、ターミナルでは活動家の荷物検査などが行われたと言う。それでも大きな事件とはならなかったのは、左派の各派やアタックなどの活動団体が所謂黒ブロックの黒装束で有名なオウトノーメンなどを説得したからだと言われる。
多くの破綻者に勇気を齎した「デット」の著者グレーバーは当日許可された唯一の講演会であったようだ。氏に言わせると、金融危機で世界中の納税者が銀行を救済したのは、歴史の終焉などではなく文化の斑気であるから、儲かる者は儲かるおかしなシステムになっているのを変えなければいけないとなる。
そもそもアナーキストには戦争をする能力は無くて、そのシステムをブロックしてしまうことで十分と言うことらしい。しかし、為政者が恐れているのは、この運動が68年の運動のように社会の変動へと盛り上がることであるとしている。
中国ではラフィト・ロトシールドなどの空き瓶が中身の入った蔵出し価格ほどで売れるそうだ。そこに赤い中国産のワインを詰めて売ることで経済が回っていると言われる。醸造所での出荷本数よりもはるかに多くの高級フランスワインが中国で販売されているそうだ。
そもそもシナ人に高級なワインの味などが分るわけが無いのだから、売る方がまっとうと言うか遥かに賢いのである。賄賂などで身につかぬ金が回る経済のバブル経済の中国であるからこその市場があるようだ。
12日付けの新聞の文化欄には、指揮者エノッヒ・ツ・グッテンベルクが自ら創立した自然保護団体ブントを脱退することを表明している。その組織的な姿勢や独立エネルギー企業の設立の金儲け主義どころか、2003年には風力発電計画に反対することで金を企業からせしめて金を活動費に回し、その額がミリオンユーロ単位であることを強く非難している。要するに環境圧力団体ごろつきになっていると言うのだ。前連邦大統領退陣の問題となった金子の額とは桁が違うことを強調している。
そもそもグッテンベルクの父親がキリスト教社会同盟の創始者であってバイエルンの保守の本流であり、エノッヒも保守の愛郷組織としての環境団体の理事として34年間活躍する。それゆえに、その脱退の弁の内容はとりわけ厳しい。
なによりも風力発電が気に食わないようで、その環境への影響を、美観や土地利用の観点から、また低周波による野鳥や蝙蝠などの種の減少として、厳しく批判する。
なるほど風力発電はその設備自体がたかが五十年ほどの寿命であり、殆ど一時的な代替エネルギー源でしかなく、そこには将来性が全く無いことは知られている。しかし批判はそれでは止まらずに太陽熱発電などへと事業化している部門へも矛先が伸びる。
そして、ブント自体の企画として「自然エネルギー発電」が話題となっていて、まるで素朴な日本人のように「自然エネルギー」という言葉が使われると、もはやその素朴さに失笑するしかない。
エントロピーの法則も考えずにそうした自然エネルギーなどと考えていたことが知れ亘るのである。そのようなエネルギーがそもそも存在する筈が無い。あるのは大気圏内においての持続性可能なエネルギー源でしかない。
結局代替エネルギーよりも節約のみであると言わんばかりに、電化製品のスタンバイ機能を禁止すれば連邦共和国内で56%の節電が出来るというのである。産業用もまだ16%の削減の余地があると例示する。
参照:
Wieso stellt sich das Bankenviertel tot?, David Graeber, Nils Minkmar, FAZ vom 21.5.2012
Ich trete aus, Enoch zu Guttenberg, FAZ vom 12.05.2012
Debt: The First 5000 Years (Wiki)
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