Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

2010年産ポマールを試す

2014-03-08 | ワイン
先日ポマールの2010年物を開けた。予想とは異なってとても繊細なものだった。ドメーヌ・パールンという醸造所のものだが、ポマールのイメージの強くて熟成を待つというものとは大分異なっていた。殆ど新樽を感じさせなかった。恐らく、保存向きとそうでないものとを使い分けているのだろう。

チェリー香味が強く、ミント系の薬草も感じたが、土壌はあまり感じなかった。だから価格27ユーロは微妙なところだが、少なくとも2010年産のシュペートブルグンダーではこのようなものは生まれないことは分かっている。それだけでもブルゴーニュの価値はあるだろう。この価格帯でこの質のシュペートブルグンダーが排出されるのは十年に二度ぐらいだろうか。

ポマールのスーパー価格は比較的高値安定なので、頻繁に消費するのはどうかとも思うが、来週末にバーデン・バーデンに出かける際はまた一本購入しておいても良いかと思った。

一部は鶏胸肉煮にも落としたが、二日掛けてじっくりと飲んでも、品質がとても安定していて、その作りの良さは十分に感じられた。

また先日、ミュラー・カトワール醸造所のビュルガーガルテン2011年を開けた。2010年に続いて開けたことになる。この二つを比較すると2011年の方が良かった。理由は、減酸の有無で、減酸をしたら矢張り品質は下がる。2011年で真面な減酸作業をしたリースリングの醸造所などは指を折る数しかないのが実態である。

2011年は過熟成で重いのだが、そもそもビュルガーガルテンは土壌が重く、この醸造所はアルコールを上げること以上に十分なグローセスゲヴェックス醸造が完成していないので、この2011年も重めである。しかし、それに拘わらず、ナッツ風味と恐らく培養酵母から生まれるミント香味が味を良くしているのである。本来ならば、まだ十分に開かれていない時期であるが、それほど先が期待できないのだから今開けても悪くはないのである。価格からしてそれほど悪くはなかった。



参照:
手練手管の質やその価値 2014-02-21 | 数学・自然科学
XX年、待つのだぞ! 2013-12-03 | ワイン
'12年グローセゲヴェックセ? 2013-09-11 | 試飲百景
気に入るということは 2011-12-21 | 料理
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