Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

意義のないことばかり

2015-04-14 | マスメディア批評
相変わらず日本の情報が特殊なことを感じる。グルジアという国名を正式に英語読みにするらしい。そのようなことがまともなニュース素材になるのは島国日本ぐらいであろう。歴史的な繋がりがないために、サカトヴェロの正式名が日本名にならなかったのは、ジャーマニーがドイツが呼ばれ続けているのとは事情が異なるのだろう。日本人は精々英語ぐらいしか理解できないとするエスタブリッシュ層の市民への侮蔑ではなくて、ここではやはり合衆国の支配圏としての文化活動がそこにあるようだ。

さて連邦共和国内ではこの国を呼ぶ場合は、やはり英語表記のゲォーギエンとなっていてグルシアというロシア語表記は聞いた覚えがない。勿論合衆国州のジョージアは英語読みするのでその分別は音声的にも全く問題がない。日本語ではこれからは合衆国州と東欧のスラブ語圏の国が同じ呼び方になるのでさぞ不便であろう。

連邦共和国がロシア語読みでなくて英語読みにしているのは政治的な意図があったとしてもそこに当然であろう。さて日本ではそれがどのように理解されているのか?ネットのリンクの張り方などを見ると可也如何わしいと感じた。日本から移住を考えて短波放送で様々な国の生情報を熱心に流していたときにはたと気がついたのは、日本国内で流れる情報が特に当時は株式市場主体の動向でしかなかったことで、本当に重要な世界情勢が全く言及されていないことに気がついたのだった。よって、フクシマ以降に顕著になったとされる情報統制は、もともと日本のお家芸であって、一般市民に語学力がないと高をくくっている支配層による統治機構として広く深く利用されてきたものであったのだ。

昨今はネットの威力があって、嘗てのようにBBCなどに頼らなくとも比較的客観的な視座に立った雑多多用な情報を入手出来るはずなのだが、実際には日本語の情報以外のそれはやはりあまり日本の一般大衆には伝わらないようになっているのも事実であろう。だから上のような情報が罷り通るのである。

福井地方裁判所で「関西電力高浜原発3、4号機の再稼働差し止めの仮処分を決定」と速報がネットで流れた。予想はされていたが、重要な決定であることは理解できる。規制委員会の激震対策規制などが安全対策ではないとしたもののようで、絶対安全ではない原子力発電所の存在意義が改めて問われることになる。絶対落ちない航空機運行がありえないように、絶対大事故のおきない原子力発電所が存在しないのは当然であり、規制委員会がそれを認めているが、航空機運用とは異なって原子力発電は必要がないということが最大の相違点であろう。得るものと失うものを秤に掛ければ、原子力発電所の存続には意義がない。そもそもプルトニウム保持のためだけにしても、それによって国防が可能になるという考え方には全く合理性がないのは周知の事実である。



参照:
口に入れても夢見心地 2015-04-13 | 雑感
基地阻止基金の値踏み 2015-04-11 | 歴史・時事
コメント
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