先日試飲購入したロベルト・ヴァイル醸造所のオルツリースリング「キードリッヒ」を一本開けた。まだまだこなれてはいないので最後に喉に刺すようなのが個人的には傷に思うが、熟れて来ればどんどんと開いてくるものが分かる。それでなくてもこのミネラルは秀逸で、この醸造所のリースリングとしては最高のミネラルの年となっているのがこれでも分かる。塩気さえ感じさせるので魚料理にも嬉しい。それもどちらかといえば充分に味のある魚でもいいだろう。
スーパーでツナ缶が安かったので久しぶりに購入した。油浸けではないのでツナ飯にすることにした。簡単に人参とネギとキノコを加えて炊き込みとした。いつもの安物の米を無洗米モードで二合炊いたのだが、出来上がりはまるでアルファー米のようであり乍ら全く重くならないのがとても気持ちよかった ― 最近は日本食にも日本の水稲米は重すぎて味も良くないと感じるようになっている。
醤油ベースになっているので、通常はあまりリースリングに合わないのだが2015年の強い太陽で、そして水不足からこれだけミネラル風味が強ければ全くびくともしない。天晴の相性である。初日には豚のステーキとも合わせたが、寧ろツナ飯の方が繊細さが膨らんだような感じだ。恐らく諸外国では薄作りのカビネットや若干甘造りのグーツリースリングの方が売れるのだろうが、本国ではこのキードリッヒは様々な食事に合わせやすくて人気が出そうである。
ネットサーチを続けていて、お目当てのヴィデオを見つけた。先日録画出来なかったミュンヘンからの生中継の一部である。散々鳥肌ものと話題になったリヒャルト・シュトラウス作曲「最後の四つの歌」全曲である。これは間違いなく出てくると思っていたが、YouTubeに上がるとは思わなかった。消去されるかもしれないので急いで確保しておいた。
画質は悪くはないが、残念ながら音声はバイエルン放送協会と同一乍らその生放送のものと比較すると質は大分落ちている。要するに画像も邪魔して充分には音楽が聞き取れないかもしれない。だから第二曲「秋」においても弦楽器のさざめきなどが実感的にあまり感じられない。どうしてもソロやソロ楽器が視覚だけでなく聴覚的にも強調される傾向があるので折角の織物のような混ざり合いが感じられ難くなる。まさしく芸術であるべき、そこなのである。
それでも着物仕立ての舞台衣装などが見れるので、こうした映像は広範な人に訴えかける力は大きいだろう。特に第三曲「眠りにつくとき」の歌謡の盛り上がりは口元も分かり否応なく感動させる。
第四曲「夕焼けに」は既に触れたが、ここまで来れば発声も殆ど神がかり的で、この四曲が初演後六十年以上を経て初めて真面な形で今回演奏されたことを確信するに至る。
リゲティ作曲「ロンターノ」もチャイコフスキーも見直したいが、さて出てくるのだろうか。少なくとも前者は一見の価値があるのだが。この世界最古と称する座付管弦楽団が「今年の最優秀管弦楽団」に選出されたというが、この演奏だけでも間違いなくそれに値する。
参照:
12本選択するとすれば 2016-09-26 | 試飲百景
九月の四つの最後の響き 2016-09-23 | 音
スーパーでツナ缶が安かったので久しぶりに購入した。油浸けではないのでツナ飯にすることにした。簡単に人参とネギとキノコを加えて炊き込みとした。いつもの安物の米を無洗米モードで二合炊いたのだが、出来上がりはまるでアルファー米のようであり乍ら全く重くならないのがとても気持ちよかった ― 最近は日本食にも日本の水稲米は重すぎて味も良くないと感じるようになっている。
醤油ベースになっているので、通常はあまりリースリングに合わないのだが2015年の強い太陽で、そして水不足からこれだけミネラル風味が強ければ全くびくともしない。天晴の相性である。初日には豚のステーキとも合わせたが、寧ろツナ飯の方が繊細さが膨らんだような感じだ。恐らく諸外国では薄作りのカビネットや若干甘造りのグーツリースリングの方が売れるのだろうが、本国ではこのキードリッヒは様々な食事に合わせやすくて人気が出そうである。
ネットサーチを続けていて、お目当てのヴィデオを見つけた。先日録画出来なかったミュンヘンからの生中継の一部である。散々鳥肌ものと話題になったリヒャルト・シュトラウス作曲「最後の四つの歌」全曲である。これは間違いなく出てくると思っていたが、YouTubeに上がるとは思わなかった。消去されるかもしれないので急いで確保しておいた。
画質は悪くはないが、残念ながら音声はバイエルン放送協会と同一乍らその生放送のものと比較すると質は大分落ちている。要するに画像も邪魔して充分には音楽が聞き取れないかもしれない。だから第二曲「秋」においても弦楽器のさざめきなどが実感的にあまり感じられない。どうしてもソロやソロ楽器が視覚だけでなく聴覚的にも強調される傾向があるので折角の織物のような混ざり合いが感じられ難くなる。まさしく芸術であるべき、そこなのである。
それでも着物仕立ての舞台衣装などが見れるので、こうした映像は広範な人に訴えかける力は大きいだろう。特に第三曲「眠りにつくとき」の歌謡の盛り上がりは口元も分かり否応なく感動させる。
第四曲「夕焼けに」は既に触れたが、ここまで来れば発声も殆ど神がかり的で、この四曲が初演後六十年以上を経て初めて真面な形で今回演奏されたことを確信するに至る。
リゲティ作曲「ロンターノ」もチャイコフスキーも見直したいが、さて出てくるのだろうか。少なくとも前者は一見の価値があるのだが。この世界最古と称する座付管弦楽団が「今年の最優秀管弦楽団」に選出されたというが、この演奏だけでも間違いなくそれに値する。
参照:
12本選択するとすれば 2016-09-26 | 試飲百景
九月の四つの最後の響き 2016-09-23 | 音