Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

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録画録音した中継もの

2017-08-31 | 
先週金曜日のベルリンからの生中継を聞いた。録音してみると、デジタルコンサートの音質よりも良さそうだ。通常は日にち違いでDLFが流すのだが、今回はシーズン初日でARD全局の協力の中継だった。無難にSWRを流した。バーデンバーデンからの中継などでそのネット伝送には満足しているからだ。フランクフルトのARD中央から同じ経路で流された可能性もある。但し中継に傷は何度もあった。

ヴォルフガング・リームに捧げられているハースの新曲「小さな交響詩」も手慣れていた。どうも同じ編成でメインの「天地創造」を継承していて、嘗てのヘンツェやツェンダーなどとは全く異なる方法で前奏の委嘱目的を果たしている。

ハイドンも流石に当代切ってのハイドン指揮者だけあって、その(創世論に関してもの)ユーモア感覚やベルリンのフィルハーモニカ―の弾かせ方も的を得ていて気持ちよい。本当にそれが幸福というもので、それがライフスタイルというものなのである。やはりこの指揮者とこの楽団の演奏は制作録音しないといけない。今回も欧州中で多くの客演をするのでその準備は出来る筈だが、儲からないのでその心算などは無いのだろう。
Sir Simon Rattle rehearses Haydn's Creation with the OAE

In Rehearsal: Simon Rattle and the Berliner Philharmoniker (Haydn: Die Jahreszeiten)


実は金曜日の夜は同じ時間帯にプロムスでの「グレの歌」の放送もあった。こちらはロンドンのシムフォニカーの演奏で、興味はあったが、ベルリンでのそれよりはよくなる筈はないと直ぐに判断が付いた。あの辺りのレパートリーではロンドンではこの指揮者からベルリンでよりも多くを期待できないだろう。

日本でペトレンコ指揮「ルル」のDVDが発売となっていて、そのフロントの舞台写真の光景は記憶に無かったのでがせねたかと思っていた。しかしベルエア―の発売で本物らしい。同じような映像はARTEで流れたものなどメディチTVなどのクレディットがついているものが沢山あるが、なぜ今「ルル」発売なのかは分からなかった。
Kirill Petrenko conducts the final scene from LULU


手元にあるファイルは2.8GBの劇場のストリーミングを録画したもので、P1080で音質もAAC126kbps、44.1kHzでそれほど悪くはないが低音が抜けない。発売されるものはどれぐらいよくなっているのだろう?ARTEが中継していなかったと思うので、カメラワークはそれほど凝ったものではないと思われるが、勿論上手に切り替えを使っているのだろう。もう一つの2.1GBの方は、940x640で画像は悪いが、音質は160、4.8kHzで改善されている。更にもう一つ1.41GBというファイルが、175、4.8kHzとなっていて、画像が640x360となっている分、更に音質が向上しているようだ。

初日5月25日の中継放送は会場にいて録音できていないが、6月6日中継分の終了後の指揮者の表情がもう一つ冴えていないのは何故かなと思った。通して聴いてみないといけないが傷以上の音楽的問題があったのだろうか。その月末22日にベルリンでラトルの後任に推挙されることになるのだが、10日過ぎにはパスキエ女史の排除とそれに抗議する書簡が出されるなど、「ティーレマンの陰謀」が丁度大きな負担になっていた時であろう。

そして、最後のバイロイトでの指揮が終わってから、9月に予定を変更して三回「ルル」を追加で指揮している。その代わりかどうか秋の「ヴァルキューレ」はシモーネ・ヤングに指揮を任せたという経過があった。やはり、新ヴィーン楽派の一つとして音楽実践的にやり残したものがあったのだろう。キリル・ペトレンコのレパートリーとしてはアルバン・ベルクの作品はシェーンベルクなどに比較するとそれほど主要なものになるとは思わないが、しかしあれまでにこの制作が注目されていなかった原因は未だに分からない。うかうかしていて少し遅れてから注文しても適当な券が簡単に入手出来たぐらいであるから、その後の入券の困難からすれば、考えられないぐらいだ。そしてなぜか、「ルル」は人気オペラである筈なのに、殆んど注目されていなかった。



参照:
地方の音楽会の集客状況 2017-01-23 | 文化一般
百年後の現在の社会の構造 2015-06-04 | 音
耳を疑い、目を見張る 2015-05-27 | 音
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