(承前)トーンハレマーグについて書いておかなければいけない。特にその設置環境である。これは如何にもスイスらしさもあるかもしれない。なるほどドイツにおいても嘗ての駅舎や工場跡などは新ホール開設などの時にはどこでもまず候補に挙がる。それほど空間も余っており、土地も有効利用されていない場合が多いからである。そのような中でもスイスの場合はそもそも市場も小さいので会場も小振りである。だから駅舎などでも新しい芸術のメッカとなっている場合が少なくない。それ以外にもそうした想像に係るようなアトリエなどが多くの工業団地の空きスペースに入っていることも少なくない。スイスの工場などは一部の例外を除くと小さいからである。
Tonhalle-Orchester Zürich in Zürich-West
このハーグのトーンハレは2020年の改装までの借り住まいなのも特徴的である。本来のトーンハレの方は銀行街にも近い湖畔の市街地区にあって世界一の音楽会場とも言われているが、私自身は用事があって楽屋口からしか会場に入っていないので、何が素晴らしいのかは知らない。音響は悪くはないが、開場の1895年当時の底に重いような鈍った響きが特徴だ。だからジムメン指揮の録音など聞く気もしないのである。但し楽屋は指揮者室も含めて惨憺たるもので、如何にもスイスにある埃被った古い建造物でしかなかった。恐らく、会場だけでなく、バックステージを補強するのは当然だろう。まともな指揮者は来ない。という事で若杉なども一時いたようだが、短期間で皆交代していた。
Einblicke in die Tonhalle in Zürich
そうした湖畔の空気を喜ぶ定期会員などは新しい会場の三年間はお休みする人も居るようで、なるほどあの雰囲気では本当に音楽を愛する人しか来ない。そして響きは今までこの管弦楽団からは聞けなかったような繊細な響きが楽しめる筈だ。創立150年の管弦楽団である。一部には若い人が増えるだろうという話しもあったが、なるほどその会場環境から服装コードなども気楽になり、音響も軽みがあって、新たなレパートリーに向いている。パーヴォ・ヤルヴィにも期待されるところである。
チューリッヒは一時毎日通ったこともあり、街はよく知っていたが、この工場団地のところはいつもMIGROSを右に見て、通り過ぎていたところである。だから小さな高層ビルも初めて気が付いた。だから地図を調べていても駐車場への道を何度か間違った。最初は嘗てのルツェルンへと抜ける交差を上がってしまい、無理して橋の上で転回、その次は会場の前に出たが駐車場に入れず、その次で漸く道標識を発見すると同時に車庫入れとなった。あの手の工業地の特徴で、道が建物の中を通ったり、ラインがハッキリしていなくて慣れないと気持ち悪い。だから今後は簡単に出掛けられる。往復で、670㎞ほどしかなかったので、燃料費も大して掛からない。最後のチューリッヒ前に事故渋滞で一時間ほどサーヴィスの駐車場で休んだのだけが予定外だった。今年は日程的に難しいかもしれないが再び訪ねてみたいと思う。まだ2020年まで時間はある。その間にヤルヴィが大きな成果を上げるかどうかは分からないが、ホールが良いので沢山の事が可能となる。恐らく今までのホールでは叶わなかった精妙な仕事が可能となるだろう。管弦楽団の世界的グレードアップが叶うか?
帰宅は、引けたのがスタンディングオヴェーションのお陰で21時30分過ぎてていた。幹線道路脇の駐車場からの車庫出し、左折一回の信号だけで、高速に入る。それでも午前一時前の帰宅は厳しいと思ったが、ラインフェルデンでの国境超えも、すんなりと行った。アウトバーンも飛ばせたが、やはり眠くなってきた。エスプレッソを飲み、更にワイン街道アウトバーンで一休みして、結局自宅まで信号も無く、帰宅した。自宅から何処へでも信号が無いのが一番早い。燃料費は高かったが、駐車料金が10フランケンで、高騰分はこれで大分助かった。バーでのコーヒーも良心的な価格4.50フランケンで、プログラムも無料だった。(終わり)
写真:右の雨除けがついているところが正面入り口。
参照:
ホールの長短を聞き取る 2018-09-10 | マスメディア批評
歴史的独楽器配置の箱 2018-09-05 | 文化一般
Tonhalle-Orchester Zürich in Zürich-West
このハーグのトーンハレは2020年の改装までの借り住まいなのも特徴的である。本来のトーンハレの方は銀行街にも近い湖畔の市街地区にあって世界一の音楽会場とも言われているが、私自身は用事があって楽屋口からしか会場に入っていないので、何が素晴らしいのかは知らない。音響は悪くはないが、開場の1895年当時の底に重いような鈍った響きが特徴だ。だからジムメン指揮の録音など聞く気もしないのである。但し楽屋は指揮者室も含めて惨憺たるもので、如何にもスイスにある埃被った古い建造物でしかなかった。恐らく、会場だけでなく、バックステージを補強するのは当然だろう。まともな指揮者は来ない。という事で若杉なども一時いたようだが、短期間で皆交代していた。
Einblicke in die Tonhalle in Zürich
そうした湖畔の空気を喜ぶ定期会員などは新しい会場の三年間はお休みする人も居るようで、なるほどあの雰囲気では本当に音楽を愛する人しか来ない。そして響きは今までこの管弦楽団からは聞けなかったような繊細な響きが楽しめる筈だ。創立150年の管弦楽団である。一部には若い人が増えるだろうという話しもあったが、なるほどその会場環境から服装コードなども気楽になり、音響も軽みがあって、新たなレパートリーに向いている。パーヴォ・ヤルヴィにも期待されるところである。
チューリッヒは一時毎日通ったこともあり、街はよく知っていたが、この工場団地のところはいつもMIGROSを右に見て、通り過ぎていたところである。だから小さな高層ビルも初めて気が付いた。だから地図を調べていても駐車場への道を何度か間違った。最初は嘗てのルツェルンへと抜ける交差を上がってしまい、無理して橋の上で転回、その次は会場の前に出たが駐車場に入れず、その次で漸く道標識を発見すると同時に車庫入れとなった。あの手の工業地の特徴で、道が建物の中を通ったり、ラインがハッキリしていなくて慣れないと気持ち悪い。だから今後は簡単に出掛けられる。往復で、670㎞ほどしかなかったので、燃料費も大して掛からない。最後のチューリッヒ前に事故渋滞で一時間ほどサーヴィスの駐車場で休んだのだけが予定外だった。今年は日程的に難しいかもしれないが再び訪ねてみたいと思う。まだ2020年まで時間はある。その間にヤルヴィが大きな成果を上げるかどうかは分からないが、ホールが良いので沢山の事が可能となる。恐らく今までのホールでは叶わなかった精妙な仕事が可能となるだろう。管弦楽団の世界的グレードアップが叶うか?
帰宅は、引けたのがスタンディングオヴェーションのお陰で21時30分過ぎてていた。幹線道路脇の駐車場からの車庫出し、左折一回の信号だけで、高速に入る。それでも午前一時前の帰宅は厳しいと思ったが、ラインフェルデンでの国境超えも、すんなりと行った。アウトバーンも飛ばせたが、やはり眠くなってきた。エスプレッソを飲み、更にワイン街道アウトバーンで一休みして、結局自宅まで信号も無く、帰宅した。自宅から何処へでも信号が無いのが一番早い。燃料費は高かったが、駐車料金が10フランケンで、高騰分はこれで大分助かった。バーでのコーヒーも良心的な価格4.50フランケンで、プログラムも無料だった。(終わり)
写真:右の雨除けがついているところが正面入り口。
参照:
ホールの長短を聞き取る 2018-09-10 | マスメディア批評
歴史的独楽器配置の箱 2018-09-05 | 文化一般